ラガーディア空港
ラガーディア空港(ラガーディアくうこう、英: LaGuardia Airport)はアメリカ合衆国ニューヨーク市クイーンズ区にある国際空港。
Contents
概要
近隣にあるジョン・F・ケネディ国際空港、ニューアーク・リバティー国際空港と共にニューヨーク都市圏の空港の一つである。その管理、運営、警備はすべて同地域の地域開発公団であるニューヨーク・ニュージャージー港湾公社が行っている。
マンハッタンの北東部、クイーンズ区に位置し、主に国内線と、アメリカ国内とカナダの各都市を結ぶ国際線が中心の空港である。税関や検疫の施設は存在していない。騒音問題と環境保護の点から、一部の例外を除き、ボーイング787型機やボーイング777型機、エアバスA350型機などのワイドボディ機や、飛行距離約2,400km以上の路線の発着は行わない。
なお、ナローボディ機のボーイング757型機は、同空港に発着できる機材として特にアメリカの大手航空会社からの要求を受けて、セミワイドボディのボーイング767型機とともに計画、製造された。
一応国際空港ではあるが、入国審査と税関検査は一切行われていない。そのため、現時点でこの空港を利用できる国際線は、アメリカ国外での出発空港にて事前入国審査が行なわれている15空港のみに限られる。現実的に飛来するのはカナダの複数の路線と、バハマのナッソー、アルバのオラニエスタッド程度である。
また、旅客ターミナルの老朽化を受けた改修工事の多さや、資金難による施設のメンテナンス不足が問題視されているものの、これを解消するためのターミナルの建て替え計画は今のところ計画されていない。
歴史
第二次世界大戦前の1939年にニューヨーク市立空港として開港した。開港当時は飛行艇専用の旅客ターミナルが設けられていた他、アメリカ大陸横断路線などの長距離線も就航していた。
名称
当初「ノースビーチ空港」と呼ばれ、その後、アメリカ航空界のパイオニアの一人である飛行家・航空機開発者のグレン・カーチスにちなむ「グレン・H・カーチス空港」の名称が与えられたが、1953年に至って、1934年から1945年までニューヨーク市長を三期務めたフィオレロ・ラガーディア (Fiorello H. LaGuardia 1882-1947)に由来する現在の名称に変更された。
航空会社並びにターミナル
ラガーディア空港は連絡バス及び通路で行き来ができる4つのターミナルビルが設置されている。
セントラル・ターミナルビル (CTB)
コンコース A
- エア・カナダ(モントリオール、オタワ、トロント)
- キャンジェット航空(トロント)
- コンチネンタル航空(アルバ、クリーブランド、ヒューストン/インターコンチネンタル)
- エキスプレスジェット航空運用 コンチネンタル・エクスプレス(クリーブランド)
- ジェットブルー航空(フォートローダーデール、オーランド [2006年5月4日]、ウエストパームビーチ)
コンコース B
- エアトラン航空(アクロン/カントン、ニューポートニューズ)
- ATA航空(シカゴ/ミッドウェー、ヒューストン/ホビー)
- フロンティア航空(デンバー)
- ジェットブルー航空(フォートローダーデール、ウエストパームビーチ)
- ミッドウエスト航空(カンザスシティ、ミルウォーキー)
- スピリット航空(デトロイト、フォートローダーデール、マートルビーチ、ナッソー、オーランド)
コンコース C
- ユナイテッド航空(シカゴ/オヘア、デンバー、ワシントン/ダレス)
- メサ航空運用 ユナイテッド・エキスプレス(ワシントン/ダレス)
- アメリカン航空
- アメリカン・イーグル(ボストン、シャーロット、クリーブランド、コロンバス、デトロイト、フェイエットビル (AR)、モントリオール、ナッシュビル、ピッツバーグ、ローリー/ダーハム、トロント)
コンコース D
- アメリカン航空(アトランタ、バミューダ (季節)、シカゴ/オヘア、ダラス/フォートワース、フォートローダーデール、ヒューストン/ホビー、マイアミ、ナッシュビル、ナッソー (季節)、ニューオーリンズ、オーランド、セントルイス、タンパ、トロント、イーグル/ベイル (季節)、ウエストパームビーチ)
デルタ・ターミナル
マリン・エア・ターミナル (Marine Air Terminal)
US Airways ターミナル
事件と事故
- 2009年1月15日、ニューヨーク発シャーロット経由シアトル行きのUSエアウェイズ1549便がニューヨーク市マンハッタン区付近のハドソン川に不時着水した。
- 2015年3月5日午前11時頃(日本時間6日午前1時頃)、アトランタ発ニューヨーク・ラガーディア行デルタ航空1086便(マクドネル・ダグラスMD-88型機、機体番号:N909DL)が当空港の着陸に失敗して滑走路横のフェンスに衝突した。乗客127人・乗員5人のうち、28人が負傷し5人が市内の病院へ運ばれた。事故当時、ニューヨーク市内は大雪に見舞われていたほか、アメリカ南部や北東部にかけても大雪のため全米で4,000便以上が欠航していた。なお同機の着陸直前に滑走路は除雪をしており、路面凍結でスリップしたとみられる。この事故の影響で当空港は約4時間閉鎖され、ジョン・F・ケネディ国際空港やニューアーク・リバティー国際空港への到着地変更や欠航・遅延が発生した[1]。"「デルタ航空1086便着陸失敗事故」"。
脚注
- ↑ デルタ機着陸失敗、28人けが…NYの空港 読売新聞 3月6日(金)10時47分配信
関連項目
外部リンク
- 公式ウェブサイト (英語)
- ラガーディア空港ターミナル案内とエアラインコード - 周辺地図 (日本語)