松山市駅
松山市駅(まつやましえき)は、愛媛県松山市湊町5丁目にある伊予鉄道の駅。
なお、当項目では、隣接する伊予鉄道松山市内線の松山市駅前駅(まつやましえきまええき)についても述べる。 この駅と建物を共にするデパートについては伊予鉄高島屋の項目を参照のこと。
Contents
概要
地元ではJR四国の松山駅と区別するため市駅(しえき)と略して呼ばれ、道路標識にもその表記がみられるなど、広く通用している。駅前広場には、道後温泉方面へ向かう同社の松山市内線(軌道)の松山市駅前電停、バスターミナル、タクシープールなどがある。
松山市の実質的な中心駅であり、四国地方で最多の乗降人員を誇る。当駅の駅ビルに入居している四国最大の百貨店であるいよてつ高島屋を始めとして、周辺には繁華街やオフィス街が広がる。
松山市駅前電停では、「坊っちゃん列車」を牽引する蒸気機関車を模したディーゼル機関車が渡り線上で方向転換する作業の様子が見られる。 駅前のバスターミナルは、東京・京阪神からの高速バスなども発着する(JR松山駅前にも立ち寄る便が多い)。
ダイヤ混乱時は、当駅と古町駅での抑止を基本とした運転整理が行われる。
四国初の自動改札機設置駅であったが、2014年2月16日に、ICい~カードの普及に伴って、タッチセンサー(簡易改札機)を増設して、自動改札機は撤去された。後日、自動券売機で購入される普通乗車券の磁気化を廃止、白紙化している。
駅係員に申し出ることで、郊外線の当駅のみ途中下車が可能である[1]。
利用可能な鉄道路線
駅番号は郊外電車の高浜線、横河原線、郡中線がIY10、市内電車の花園線は01である。
歴史
松山市に国鉄松山駅が開通する前からほぼ現在の場所にあり、開業当時は“松山駅”という駅名であったが、1927年に国鉄松山駅が開業することになった際に国鉄線の駅名を松山にするために、松山駅改称運動を起こされた。伊予鉄側は国鉄の駅名を「伊予松山駅」とすればよいと強く反発したが、伊予鉄の運輸課長が東京の本省に呼び出されて圧力を掛けられ、国のすることには勝てないと松山駅を国鉄に譲って松山市駅に改称することになった[2]。
- MATSUYAMASHIST1930.JPG
1910年当時の松山駅
- KOUNAIMATSU1930.JPG
松山市駅に停車中のモハ205(1930年代)
年表
- 1888年(明治21年)10月28日 - 松山駅として開業。
- 1889年(明治22年)7月20日 - 外側駅(とがわえき。同時に改称された古町駅と対になる)に改称。
- 1900年(明治33年)5月1日 - 伊予鉄道が道後鉄道・南予鉄道を合併。南予鉄道(現在の郡中線)の藤原駅を統合。
- 1902年(明治35年)6月1日 - 松山駅に再改称。
- 1927年(昭和2年)3月1日 - 松山市駅に改称。同年4月の国鉄讃予線(現在の予讃線)の松山駅開業による措置。
- 1947年(昭和22年)3月25日 - 松山市内線花園線の松山市駅前駅が開業。
駅構造
各路線の線路は東西に延びており、駅舎の南北に出入り口を設け、それぞれ北口、南口と称している。花園線のホームは北口前のロータリー内にあり、松山市駅前駅や松山市駅前停留場と呼ばれることもある。また北口改札内には自動体外式除細動器が設置されている。
ホーム | 路線 | 行先 |
---|---|---|
郊外電車 プラットホーム | ||
1 | ■横河原線 | 久米・梅本・横河原方面 |
2 | ■高浜線 | 衣山・三津・高浜・(松山観光港[3])方面 |
3 | ■郡中線 | 余戸・松前・郡中港方面 |
市内電車 電停 | ||
北側 | 降車専用 | |
南側 | ■1号線 | 環状 JR松山駅前・木屋町方面 |
■2号線 | 環状 大街道・赤十字病院前方面 | |
■3号線 | 道後温泉行き | |
■6号線 | 本町六丁目行き |
郊外電車のりば
- 引込み線の位置の都合で2番線から発車する横河原行きの列車が平日朝の1本存在する。
- 配線構造により、郡中方面行きは3番線以外からの発着が不可能となっている。郡中線で使用される電車は朝、古町からの回送扱いで2番線に入線し、その後留置線経由で3番線へと入線する。
- 2番ホームと3番ホームの間には、かつて使用されていた切り欠き状のホームの跡がある。
- 1番・2番線が18メートル級4両編成対応、3番線が18メートル級車両3両編成対応。
テンプレート:駅配線図開始 テンプレート:鉄道配線図 テンプレート:鉄道配線図 テンプレート:鉄道配線図 テンプレート:鉄道配線図 | rowspan="2" style="vertical-align:center;text-align:center" |1番線 テンプレート:鉄道配線図 テンプレート:鉄道配線図 | rowspan="2" style="vertical-align:center;text-align:center" |2番線 テンプレート:鉄道配線図 テンプレート:鉄道配線図 | rowspan="2" style="vertical-align:center;text-align:center" |3番線 テンプレート:鉄道配線図 テンプレート:駅配線図終了
発車メロディ
この駅ではオリジナルの電車発車メロディが流れる。かつてはそれぞれの番線で別のメロディが鳴っており、 特に2番線と3番線は同時発車するために同時にメロディが鳴っても違和感が無いように工夫されたメロディが用意されていた。 のちにすべてのホームが1番線のものに共通化され、2011年6月の終わり頃には「この街で」に変更された。 これは松山市とのパートナーシップ協定の一環で、この曲が松山市の「ことばのちから」イベントで生まれた歌であることが起因する。 なおこのメロディはJRの松山駅でも採用され、かつ同一のものを採用しているが、JRのものがフルコーラスなのに対して若干短く切られている。 2015年の7月1日に再び変更されており、現在は伊予鉄道社長の清水一郎が作曲した高浜駅・郡中港駅・横河原駅と共通の「リズム」というメロディが使用されている[4]。
異電圧直直セクション
- 高浜線は直流600V、郡中線と横河原線は直流750Vと電圧が異なるので、当駅の高浜方に3カ所の直直セクションがある。このセクションは、交直接続のデッドセクションとは異なり、無電区間は存在しない(伊予鉄道 松山市駅構内の異電圧直直セクション)。
- Matsuyamacityst01.JPG
東(高島屋)入口
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北口
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南口
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中央改札口付近
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地下改札口
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1番のりば
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2番のりば
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3番のりば
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発車を待つ横河原線電車
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ホーム内エレベーター
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バリアフリー対応トイレ
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市内電車のりば
乗車は南側のホームで行われる。■1号線(環状線内回り)・■2号線(環状線外回り)・■3号線・■6号線が発着する。なお、「坊っちゃん列車」の乗車は同ホームの東端にて行われる。
降車は、全系統とも、北側のホームで行われる。 乗客の降車後、車両の向きと線を変えて、乗車側ホーム・線へと向かう。
なお、環状線の電車は松山市駅を越えて乗り通すことはできない。つまり、松山市駅に到着したら降車しなければならない。
利用状況
松山市駅の2015年度の1日平均乗降客数は、27,175人[5]で、JRを含めた四国内の鉄道駅で最多となっている。 近年は概ね増加傾向が続いている[5]。
乗降人員推移[5] | |||
---|---|---|---|
年度 | 1日平均人数 | 郊外電車 | 市内電車 |
2011年 | 25,354 | 17,758 | 7,596 |
2012年 | 25,756 | 18,114 | 7,642 |
2013年 | 26,511 | 18,583 | 7,928 |
2014年 | 26,437 | 18,461 | 7,976 |
2015年 | 27,175 | 19,062 | 8,113 |
駅周辺
北口
- いよてつ高島屋本館:四国最大の百貨店
- 大観覧車くるりん
- ローズホール(多目的ホール)
- まつやまマドンナ郵便局
- 松山市駅前地下街:四国唯一の地下街、高島屋のデパ地下と直結。
- 松山銀天街
- 伊予鉄道本社
- 伊予鉄ターミナルビル地下駐輪場
- 松山湊町郵便局
- 伊予銀行湊町支店
- 愛媛県道191号松山停車場線
南口
- いよてつ高島屋南館
- 伊予鉄タクシー専用タクシープール
- 伊予鉄ターミナルビル南駐輪場
- 松山東警察署市駅前交番
- 愛媛県立松山南高等学校
- 愛媛県立松山工業高等学校
- 聖カタリナ学園高等学校
- 愛媛県立中央病院
- 子規堂
- 富士教材:老舗模型教材店
バス路線
駅前ロータリーにはバスのりばが設置されている。乗車8バース、降車3バース、合計11バース。なお、以前は現在高島屋本館の東半分(再開発での増床分)が位置している場所にバスターミナルが設置されていた。
のりば | 路線名・行先 | 備考 | 運行事業者 |
---|---|---|---|
1番
2番 |
オレンジライナーえひめ号 横浜・新宿行き | 伊予鉄バス・西東京バス | |
オレンジライナーえひめ号 名古屋行き | 伊予鉄バス・名鉄バス | ||
京都エクスプレス 京都行き | 伊予鉄バス・京阪バス | ||
オレンジライナーえひめ号 大阪行き | 伊予鉄バス・阪急バス | ||
ハーバーライナー 神戸行き | 伊予鉄バス・神姫バス | ||
吉野川エクスプレス 徳島行き | 伊予鉄バス・JR四国バス・徳島バス | ||
坊っちゃんエクスプレス 高松行き | 伊予鉄バス・JR四国バス・四国高速バス | ||
マドンナエクスプレス 岡山行き | 伊予鉄バス・JR四国バス・下津井電鉄・両備バス | ||
なんごくエクスプレス 高知行き | JR四国バス | ||
ホエールエクスプレス 高知行き | 伊予鉄バス・とさでん交通 | ||
キララエクスプレス 新尾道・福山行き | 伊予鉄バス・本四バス開発・瀬戸内しまなみリーディング・中国バス | ||
道後エクスプレスふくおか 北九州・福岡行き | 伊予鉄バス・伊予鉄南予バス・瀬戸内運輸 | ||
3番 | 森松・砥部線 | 15分間隔運行 | 伊予鉄バス |
丹波線
|
通勤時間帯のみ。日中はすべて森松にて乗り換え | ||
4番 | 松山空港リムジン 新空港通り経由松山空港行き | 30分間隔運行 | 伊予鉄バス |
松山空港線(普通便) 空港通り経由松山空港行き | 15分間隔運行 | ||
三津・吉田線 三津港・金比羅前行き | 30分間隔運行 | ||
八幡浜・三崎特急線 三崎行き | 1日3本運行 | ||
松山特急線 宇和島・城辺行き | 高速道路経由 30 - 60分間隔運行 | 宇和島自動車 | |
5番 | 北条線 堀江・北条行き | 15分間隔(日・祝日は20 - 30分間隔)運行 | 伊予鉄バス |
勝岡線 勝岡東・運転免許センター行き | 30分間隔運行 | ||
松山中央公園線 坊っちゃんスタジアム行き | 60分間隔運行 | ||
今出線 今出港行き | 朝夕1日2本のみ運行(日中は余戸駅発着) | ||
大三島特急線 今治桟橋・宮浦港行き | 60 - 90分間隔運行 | 瀬戸内運輸 | |
6番 | 10番線 JR松山駅前・津田団地前行き | 15分間隔運行 | 伊予鉄バス |
北伊予線 北伊予駅行き | 30分間隔運行 | ||
市坪はなみずき線(市坪まわり) | 40分間隔運行 | ||
7番 | 都心循環東南線 小坂方面行き(循環) | 40分間隔運行 | 伊予鉄バス |
8番線 東野経由道後温泉駅前行き | 20分間隔運行 | ||
松山空港線(普通便) 一番町経由道後温泉駅前・湯の山ニュータウン・湧ヶ淵行き | 30分間隔運行 | ||
五明線 道後平ニュータウン経由向陽第一公園前・野外活動センター前・城山行き | 60分間隔運行 | ||
河中線 米野々行き | 1日2本運行 | ||
市坪はなみずき線(はなみずきまわり) | 40分間隔運行 | ||
8番 | 10番線 久米駅前行き | 15分間隔運行 | 伊予鉄バス |
川内線 川内・さくらの湯行き | 30分間隔運行 | ||
新居浜特急線 新居浜駅前行き | 30~60分間隔運行 | 伊予鉄バス・瀬戸内運輸 | |
降車 | 宇和島自動車・道後出張所行き | 降車用8番乗り場の先 30 - 60分間隔運行 | 宇和島自動車 |
降車 | 降車用 |
隣の駅
- 伊予鉄道
- ■高浜線
- 大手町駅 (IY09) - 松山市駅 (IY10)
- ■横河原線
- 松山市駅 (IY10) - 石手川公園駅 (IY11)
- ■郡中線
- 松山市駅 (IY10) - 土橋駅 (IY25)
- 花園線(■1号線・■2号線・■3号線・■6号線)
- 松山市駅 (01) - 南堀端停留場 (02)
脚注
- ↑ 伊予鉄道の電車・バスの乗り方 - 伊予鉄道
- ↑ 武智 恒喜 「伊予鉄道開業120年をめぐって」 鉄道ピクトリアル802号 pp.27-31 電気車研究会 2008年4月
- ↑ 終着の高浜駅よりバスで連絡する。
- ↑ いよてつ発車メロディー - 伊予鉄道
- ↑ 5.0 5.1 5.2 引用エラー: 無効な
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関連項目
テンプレート:伊予鉄道高浜線
テンプレート:伊予鉄道横河原線
テンプレート:伊予鉄道郡中線
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