パワー・ポップ

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テンプレート:Infobox Music genre パワー・ポップ (Power pop) とは、ロックの形態の一種である。ポップなメロディライン、力強いギターサウンドが特徴的で、一般的には1960年代ビートルズ等に代表されるブリティッシュロックから派生し、1970年代半ばから1980年代初頭にかけて、当時流行していた他ジャンルへの対抗精神からイギリスで発生したムーブメントだと考えられている[1][2]

ちなみに「パワー・ポップ」という呼称は、ザ・フーピート・タウンゼントが、自分たちのサウンドスタイルをそう呼ぶようになったのが発端だと言われている[3]。それ以降、「ポップ・ロックグラム・ロックパンクなどの中で、はじけるようなポップなサウンドが特徴の音楽」を、「パワー・ポップ」と呼ぶようになった[4]

ギター・ポップとの音楽的な線引きは曖昧で、相互に言い換えられたり、時にはパワー・ポップ/ギター・ポップとして一緒くたに扱われることも多い。あえて区別される場合は、パンク側へのアプローチが強いものがパワー・ポップ、特にメロディが際立ち、ネオアコオルタナティヴ・ロックからの影響の強いものがギター・ポップとして扱われる傾向にある。

パワーポップ自体は、いずれの時代においても、爆発的な人気を見せてきたという訳ではなく、あくまで「ロックシーンを代表する程の盛り上がりは見せないが、どの時代でも一定した人気がある」といったジャンル、ムーブメントである。

経緯

パワー・ポップ第一世代

元祖とされているバンドは、「ビートルズの流れを引き継ぎながら、それをよりラウドにしたサウンド」を鳴らしていたラズベリーズバッドフィンガービッグ・スターなどである。また、1970年代後半から1980年代前半のパンク・ニューウェイブ全盛の時代に、イギリスで活動していたトム・ロビンソン・バンドニック・ロウXTC、プリテンダーズ、ブラム・チャイコフスキーなどのニューウェイブ勢の一部は、「よりメロディアスでポップなパンクロック」としてのパワーポップを演奏していた。

1970年代、アメリカン・パワー・ポップの誕生

アメリカでのパワーポップのルーツは、72年にデビューしたラズベリーズだが、彼らに続き75年にはドワイト・トウィリ-がデビューした。だが、パワーポップというジャンルがレコード会社や音楽産業で脚光を浴びはじめたのは、78年のカーズチープトリック、79年のナックなど、メジャーで活動するバンド群が頭角をあらわしてからであり、彼らはアメリカン・パワーポップとして人気をはくするようになった。そして、彼らを中心としたアメリカン・パワーポップ勢のヒットにより、70年代後半にはパワーポップが、ロックシーンの1つのジャンルとして確立された[5]。その後も、フレイミン・グルーヴィーズプリムソウルズルビナーズ、など、後続のバンド達も続々と登場したため、この70年代末を指して「パワーポップ黄金期」と呼ぶ音楽評論家もいる[6]

1980年代、安定から衰退へ

1980年代には、マーシャル・クレンショウやロマンティックスが、70年代を彷彿とさせるような良質のパワーポップを発表した。また80年代後半には、マシュー・スウィートヴェルヴェット・クラッシュなどが人気を博すようになる。しかし、いずれのミュージシャンも一定の人気はあるものの、商業的には大きな成功を収められず、パワーポップ自体も『パワーポップ黄金期』当時の勢いを失っていった。

1990年代、ウィーザーの登場

1990年代初頭のグランジ/オルタナティヴ・ロックブームがメインストリームに現れると、それに乗っかるように再びパワー・ポップバンドに注目が集まり始め、ポウジーズティーンエイジ・ファンクラブジェリー・フィッシュといったバンドがシーンを賑わすようになる。その中でも彗星の如く現れたのが、ウィーザーだった。彼らはパワーポップ・バンドとしてメインストリームで活躍し、見事、出すアルバム全てを大ヒットさせた。

新世代パワー・ポップバンドの出現

2000年以降になると、ファウンテンズ・オブ・ウェインオール・アメリカン・リジェクツなどのバンド達が登場し始める。特にオール・アメリカン・リジェクツは、若い世代を中心にヒットを記録した。

パワー・ポップに分類されるアーティスト

参照:

脚注

外部リンク


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