オタフクソース
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オタフクソース株式会社(英:Otafuku Sauce Co., Ltd.)は、広島県広島市西区に本社を置く調味料メーカー。社名である商品の「オタフクソース」は、お好み焼き用ソースとして国内外で知られる。
概要
現在のオタフクソース株式会社は、2009年に旧オタフクソース株式会社がお多福グループ株式会社[1]へ移転時に、新たに設立された法人である。
社名の「オタフクソース」は濃厚な風味と高い粘度を特長とする「お好み焼き」用途に特化したソースで、1952年に業務用として発売したのち、おもに西日本地域で市販したが、現在は国内で広く知られるほかにアジアや欧米でも好評である。
歴史
- 1922年 - 11月、酒および醤油などの卸小売業「佐々木商店」として創業する。
- 1938年 - 醸造酢「お多福酢」の製造と販売を開始する。
- 1950年 - ソースの製造と販売を開始する。
- 1952年 - 10月、お多福造酢株式会社を設立する。
- 1975年 - 「オタフクソース株式会社」(初代)に社名を変更する。
- 1999年 - 10月、酢事業をお多福醸造株式会社として分社する。
- 2005年 - 7月、ユニオンソースの株を51パーセントを取得する。
- 2008年 - 6月6日、広島市西区にお好み焼きの文化や歴史を紹介する施設WoodEgg お好み焼館を設ける。
- 2009年 - 10月、オタフクソース株式会社(初代)を持株会社のお多福グループ株式会社へ移行し、事業会社のオタフクソース株式会社(2代)を新たに設立する。
- 2014年 - お多福グループ株式会社が「オタフクホールディングス株式会社」に社名を変更する。
主な商品
- オタフクお好みソース
- オタフク焼そばソース
- オタフクとんかつソース
- オタフクウスターソース
- オタフクたこ焼きソース
- オタフクかつめしのたれ
- お多福酢(穀物酢、米酢など)
- お多福らっきょう酢
- お多福すし酢
ほか
- オタフクソース お好みソース 市販.jpg
お好みソース(市販品)
- Okonomiyaki sauce by cytech.jpg
お好みソース
雑記
- 『お好み焼き・たこ焼き研修センター』 - 東京、名古屋、大阪、岡山、高松、広島、福岡に設け、お好み焼き店やたこ焼き店の営業支援を図る。
- お好み焼士 - 2006年(平成18年)1月から、初級インストラクター、中級コーディネーター、上級マイスターの三段階からなる「お好み焼士」マイスター制度を社内資格として導入し、入社2年以上の全社員から年一回の筆記試験と実技試験で選考する。
- 入社研修時にお好み焼きの作り方を学び、社員全員が毎月一度お好み焼きを食す。
- オタフクソース事件 - 1995年(平成7年)9月30日に新入社員が過労自殺。2000年(平成12年)5月18日に広島地方裁判所にて1億1111万円の支払いを命じられた[2]。
- 独特の甘みの原料としてデーツ(干したナツメヤシの実)を使用している[3]。湾岸戦争の経済封鎖によって、それまで使用量の9割を依存してきたイラク産デーツが使えなくなり、デーツの商社は輸入元をイラン、パキスタン、オマーン、エジプトなどに切り替えて対応した[4]。
事業所
"「オタフクソース事業所案内ページ」"
関連会社
- オタフクホールディングス株式会社(お多福グループの持株会社・事業統括会社)
- お多福醸造株式会社(『お多福酢』の製造会社)
- お好みフーズ株式会社(主に関西風お好み焼きの粉やアオノリ、天かすなど)
- ユニオンソース株式会社(関東地方を基盤とする調味料メーカー)
- Otafuku Foods, Inc.(米国の現地法人)
- 大多福食品(青島)有限公司(中国の現地法人)
脚注
- ↑ 社名変更・組織改正・人事異動のお知らせ
- ↑ 過労死民事訴訟 被災者側勝利判例No.18「オタフクソース自殺事件」
- ↑ お好みソースに独特の甘みとコクをもたらす 「めぐみの果実」デーツ ー オタフクソース
- ↑ 「人間の営みがわかる地理学入門」 - ISBN 4860644670