AirPods

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AirPods(エアーポッズ、エアポッド)は、アップルが開発・製造・販売するワイヤレス方式のマイク付きイヤフォン

概要

2016年9月7日の新製品発表会で、iPhone 7と共に発表された。iPhone 7は防水性・防塵性およびカメラ性能を向上させるため、iPhone 6sまで搭載していた3.5mmステレオミニジャックを廃止したことから、従来のプラグ方式のマイク付きイヤフォン「EarPods」に代わる製品として開発された[1]

当初は2016年10月下旬の発売予定が技術面の問題から延期されていたが[1]、同年12月13日に販売を開始。非常に人気があり、アップル公式オンラインストアであるApple Storeでは、2017年1月時点で配送まで6週間待ちになるなど品薄状態になった[2]。AirPodsの販売数は公表されていないが、アップルCEOティム・クックは「runaway success(手に負えないほどの成功)」と表現した[2]

調査会社Slice Intelligenceが2017年1月11日に発表した調査結果によると、2016年12月中にアメリカでオンライン販売されたワイヤレスヘッドホンのシェア26.0%をAirPodsが獲得しており、シェア1位に躍り出たとしている[3]

調査会社NPDは、AirPodsの立ち上げ成功によってアップルはワイヤレスオーディオ機器の市場においてビーツ・エレクトロニクスボーズに並ぶ存在感を発揮するブランドになる可能性も指摘しており[2]、2017年1月から7月までに米国内で販売された左右のイヤパッドが独立しているタイプのワイヤレスイヤフォン計90万セットのうち、85%をAirPodsが占めていると発表しており、アップルが独占状態であると報じられている[4]

2017年9月12日(米国時間)に行われたアップルのスペシャルイベントでは、新発表されたQiワイヤレス充電対応のワイヤレス充電器AirPowerに対応するAirPodsのワイヤレス充電ケースが登場している[5]

特徴

AirPodsと機器との通信は無線通信規格Bluetoothを用いて行う。対象のアップル製デバイスのBluetoothがオンであれば、AirPodsのケースの蓋を開けるだけで画面に接続表示がされ、その表示をワンタップするだけでペアリングが完了する。また、iCloud上で情報を共有することにより、アップル製デバイス間での接続の切り替えを容易にしている。

AirPods本体は左右で分かれており、EarPodsからコードを取り払って太くしたような形状をしている。双方にマイクやセンサーバッテリーが内蔵されており、先端部には充電用の接点も用意されている[6]。この左右で分かれている特徴を生かして、片方だけを利用したり他の人と分け合うことも可能になっている。

また、iPhoneとBluetooth接続した際、iPhoneインターネットに接続されていれば、ソフトウェアアップデートが実行される事がある。ソフトウェアアップデートを通じてバグ訂正等も可能な仕様となっている。

本体の充電は付属の充電ケースに装着することで行われる。ケースに本体を装着した状態でLightningケーブルを接続すると、ケース・本体双方の充電が可能なほか、ケーブルを接続していないときは、ケースのバッテリーから本体を充電することが可能となっている[6]。本体のバッテリーだけで5時間、ケースも使用すると24時間以上使用できるとされており、付属のケースで4回以上フル充電可能な計算になる。また、15分の充電で3時間の再生が可能となる急速充電にも対応している。ただし、Lightning端子と繋ぐことができるのは充電器のみである。

本体には明るさを検知する光学センサーを搭載しており、本体が耳から外れると音楽の再生が停止し、再び装着すると音楽が再開する機能もある[6]。さらにAirPodsを装着中は左右どちらかをダブルタップすることでSiriを起動することが可能である。

また、コーデックがAACSBCにしか対応しないなど機能が一部制限されるが、ウォークマンAndroidタブレットなどの製品でもBluetoothのA2DPに対応している製品なら接続可能である(公式サポートでも他社製品と接続可能な旨は明記されている[7])。

脚注

外部リンク