改編期
改編期(かいへんき)は、テレビ・ラジオなどの業界で、番組の入れ替わりの時期を指す。通常は春と秋である。
テレビにおける改編期
日本では年度をもとに放送されており、基本的に3月、その半年後の9月に入ると、ゴールデンタイムにおいてそれまで放送されていたドラマ・バラエティ番組などが終了し、新しい番組が始まる過渡期に入る。この期間に、次のレギュラー番組が始まるまでの「つなぎ」として放送される、2時間前後の特別番組(特番)を「改編期特番」「期首期末特番」という。
現在はこの「つなぎ」の機能は薄れ、春・秋の改編期に必ず組まれる、いわば「風物詩」のような存在となっている。レギュラー番組の開始・終了がなくとも、改編期特番が組まれるケースが多い。
2000年代以降はテレビ業界の構造変化(不況に伴うスポンサー撤退、ドラマ縮小、プロ野球中継の減少など)もあり、特番が改編期以外に乱発される傾向にある。従来はごくまれにしか放送されなかった3~4時間におよぶ長大な特番が、改編期にかかわらず放送されるようになってきている。そのため半年の少ない放送回数では好評、不評の決定を下すには難しくなっており、現在バラエティ番組の秋改編は小規模な物になっている。
また、月~金曜日に放送されるニュース番組やワイド番組(いわゆる帯番組)は、4・10月1日のある週の月曜日に新番組としてスタートすることが多い。
ドラマ番組に関しては、日本では1作品あたり1クール(13週、約3ヶ月)の放送であることが多く、4月開始のものは6月、10月開始のものは12月に終了する。これらにあわせて、7月や1月においても、改編期同様にバラエティ番組等が入れ替えられるケースがまれに見られる。
2010年代後半以降は大規模事件や災害への対応が求められるようになり、ニュース番組やワイド番組の新設・放送時間拡大も多く見られる。
大改編
NHKや各キー局では、数年に一度の割合で視聴率の改善を図る目的や、帯番組とゾーン編成の解消などで大幅に番組を入れ替える事がある。このような改編の事を「大改編(だいかいへん)」という。
大改編が行われた時期
- 1984年春にオイルショックに伴う放送時間短縮処置が解除され、放送が24時まで延長されたことに伴う大改編
- 1993年春に「NHKニュース7」開始に伴う大改編
- 2000年春に「NHKニュース10」開始に伴う大改編
- 2006年春に「ニュースウオッチ9」開始に伴うゴールデン・プライムタイム・23時台の大改編
- 2016年春に「クローズアップ現代」改題・枠移動に伴うゴールデン・プライムタイム・23時台の大改編
- 2017年春に「ごごナマ」・「4時も!シブ5時」開始に伴う13時台~16時台の大改編
- 1979年春に「ズームイン!!朝!」・「ルックルックこんにちは」開始に伴う大改編
- 1988年春に「NNNニュースプラス1」・「追跡」開始に伴う大改編
- 1994年春の「追跡」終了に伴う19時台の大改編
- 2009年春に「サプライズ(→SUPER SURPRISE)」開始に伴う大改編
- 2011年春に「ズームイン!!SUPER」・「DON!」終了に伴う大改編
- 1975年春に朝日放送のANNネットチェンジに伴う大改編
- 1985年秋に「ニュースステーション」開始に伴う大改編
- 1987年秋に「ニュースシャトル」開始に伴う大改編
- 1989年春に「ニュースシャトル」時間変更に伴う大改編
- 1993年春に「スーパーモーニング」・「ザ・ニュースキャスター」開始に伴う大改編
- 1996年春に「ワイド!スクランブル」開始に伴う大改編
- 1997年春に「スーパーJチャンネル」開始に伴う大改編
- 2000年春の視聴率改善を目的としたゴールデン・プライムタイム大改編
- 2014年春に「ワイド!スクランブル」一時中断番組への変更に伴う大改編
- 2015年春に「スーパーJチャンネル」時間変更に伴う大改編
- 2016年春に「土曜ワイド劇場」が「土曜プライム」の一企画扱いへの降格となることに伴う大改編
- 2017年春に「サタデーステーション」「サンデーステーション」開始に伴う大改編
- 2017年秋に「サンデーLIVE!!」開始に伴う大改編
- 1975年春に毎日放送のJNNネットチェンジに伴う大改編
- 1984年秋に「JNNニュースコープ」平日版時間拡大に伴う大改編
- 1987年秋に「JNNニュース22プライムタイム」開始に伴う大改編
- 1989年秋に「JNNニュースデスク'89」終了に伴う大改編
- 1992年秋に「ムーブ」開始に伴う大改編
- 2005年春に「みのもんたの朝ズバッ!」・「きょう発プラス!」・「イブニング・ファイブ」開始に伴う大改編
- 2009年春に視聴率改善と「総力報道!THE NEWS」開始に伴う大改編「第2の開局」ともいう。
- 2010年春に「総力報道!THE NEWS」終了に伴う大改編
- 2014年春に「はなまるマーケット」終了に伴う大改編
- 2017年秋に20時台と平日22時台のフライングスタート廃止に伴う大改編
- 1988年春に「ワールドビジネスサテライト」開始に伴う大改編
- 1990年秋に「TXNニュースワイド11」開始に伴う大改編
- 1998年秋に「ニュースモーニングサテライト」開始に伴う大改編
- 2008年秋に「E morning」・「NEWS FINE」開始に伴う大改編
- 2010年秋に「水曜シアター9」終了などに伴う大改編
- 2013年春に「ピラメキーノ」時間変更に伴う大改編
- 2014年春に「アニメ530」終了に伴う大改編
- 2015年春に「チャージ730!」開始に伴う大改編
- 2015年秋に「金曜8時のドラマ」フライングスタート廃止に伴う大改編
- 2016年春に「おはスタ」短縮に伴う大改編
- 2017年春に「ニュースモーニングサテライト」拡大に伴う大改編
- 2017年秋に「主治医が見つかる診療所」の放送時間変更に伴う大改編
- 1969年秋に「夜のゴールデンショー」開始に伴う19時台の大改編
- 1978年秋に「FNNニュースレポート6:00」開始に伴う大改編
- 1981年秋に視聴者参加番組「逆転クイズジャック」・トーク番組「スター千一夜」といった19時台後半の帯の2番組終了に伴う大改編
- 1982年春に「FNNモーニングワイド ニュース&スポーツ」・「おはよう!ナイスデイ」・「FNNニュースレポート11:30」開始に伴う大改編
- 1984年秋に「FNNスーパータイム」開始に伴う大改編
- 1994年春に「めざましテレビ」・「ニュースJAPAN」開始に伴う大改編
- 1998年秋の平日23時台(バラパラ)新設に伴うゴールデン・プライムタイム大改編
- 2000年春に「FNNスーパーニュース」放送時間拡大に伴う大改編
- 2014年春に「森田一義アワー 笑っていいとも!」終了に伴う大改編
- 2014年秋に「新堂本兄弟」終了に伴う大改編
- 2015年春に「FNNスーパーニュース」終了に伴う大改編
- 2015年秋に「日曜ファミリア」開始に伴う大改編
- 2016年春に「ライオンのごきげんよう」・「昼ドラ」終了に伴う大改編
- 2016年秋に「みんなのニュース」・「新報道2001」短縮に伴う大改編
- 2017年秋に「ユアタイム」終了に伴う大改編
- 2018年春にBSフジとの統一ブランドとなる報道番組「プライムニュース」開始に伴う大改編
ラジオにおける改編期
改編期は基本的にテレビと同じだが、改編期特番はほとんどなく(夜間は特別編成となる場合あり)、新番組への切り替えが早い。また、帯番組は4・10月1日頃またはその前後より新番組として始まる場合が多い。
AMの場合は春からナイターシーズンとなることからナイター中継を軸とした改編となる(キー局はデイゲームの中継は特番扱い)。なお、3月及び10月のナイター中継は特番扱いとなり、ネットワークの枠組なども通常と異なる。
AMラジオは(たいていはプロ野球開幕が金曜日であるから、その翌週)月曜日が改編の基点であるが、FM局は曜日関係なく4月1日、10月1日基点が多い。またAMラジオ局のほとんどがJRN・NRNのクロスネットであることから、改編はJRN・NRN一斉に行われる。