与那覇岳
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与那覇岳(よなはだけ)は、沖縄県国頭郡国頭村字奥間字比地に位置する山である。
やんばる国立公園(2016年までは沖縄海岸国定公園)内にある沖縄本島における最高峰で、標高は503メートルである[1][注釈 1]。 ただし、その南西約150メートルに位置する標高498メートルのピークに三角点があり、与那覇岳と書いた立て札もあるため、こちらを山頂と見なす向きもある。
外見はなだらかな山であるが、山頂付近までいくつもの谷が入り込む複雑な地形で、付近に林道が入り組んでいる上に、道標等も整備されていないため、地形図なしで登ろうとすると迷う。特に山頂付近200-300mの区間は藪の中を登り降りすることになるため、それなりの装備で向かう必要がある。
いわゆる山原(やんばる)の森の中心にあたり、イタジイが優占する照葉樹林に覆われ、谷間を中心にシダ類やランの種類が多い。植物ではヒモランやクニガミシュスランなど、動物ではノグチゲラ、ヤンバルクイナ、ケナガネズミ、シリケンイモリなど、多くの貴重な動植物の生育・生息地でもある。ただし、麓の方は伐採や開発により畑や二次林になっている。
アクセス
ふもとの比地から、7合目付近まで舗装された道路が通っており、林道(大国林道)と交わる地点が登山口となっている。バイオトイレが設置され、自動車数台が駐車可能。山頂付近までの登山道の路面は整備されており、森林観察にも適しているが、分岐が多い割りに道標は少なく、迷いやすい。山頂周辺は藪の中の急斜面を登る必要があり、登山に適した装備が必要である。登山口から山頂まで徒歩約1時間。
なお、比地から少し上った途中地点に国頭村森林公園が整備されており、森林の雰囲気を手軽に味わえる。
歴史
- 1956年(昭和31年)10月19日「国頭村与那覇岳九合目以上の植物群落」として琉球政府指定天然記念物に指定
- 1972年(昭和47年)5月15日 「与那覇岳天然保護区域」として日本国の天然記念物(天然保護区域)に指定
一等三角点
- 点名 与那覇岳
- 緯度・経度 北緯26度42分58.111秒東経128度13分04.9952秒
- 標高 498.00 m
- 所在地 沖縄県国頭郡国頭村字奥間小字大保謝原2040-1番地