ノストラティック大語族

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Bomhard (2008)によるノストラティック大語族の系統仮説

ノストラティック大語族(Nostratic languages)とは、ユーラシアの多くの語族を含む、仮説段階の大語族である。ホルガー・ペデルセンによって、20世紀初頭に最初に提唱された。最小限のくくりでは、インド・ヨーロッパ語族ウラル語族アルタイ諸語南コーカサス語族が含まれる。加えて、アフロ・アジア語族ドラヴィダ語族ニブフ語エラム語シュメール語ユカギール語エスキモー・アレウト語族チュクチ・カムチャツカ語族などが含まれることもある。

だが、この語族の妥当性はほとんどの言語学者に認められていない。[1][2]

大語族としての位置づけ

日本語とアイヌ語の共通祖語との関連性

1994年ボムハード(A. R. Bomfard)とカーンズ(J. C. Kerns)は比較言語学研究の著書「ノストラス起語族 - 距離の遠い言語関係についての研究」の中でノストラース語族を「ノストラース起語族」(Nostratic Macrofamily)と再定義したが、この研究は、2006年日本語アイヌ語が共通の祖語を持つことを研究した鳴海日出志による「日本語とアイヌ語の起源」によって、和語とアイヌ語がユーラシア大陸及び北アフリカにかつてあったと考えられる祖語との関連性が考えられるとする研究成果につながった。[3]


脚注

  1. Greenberg 2005:337
  2. Cf. Sweet 1900:115–120
  3. 「日本語とアイヌ語の起源」"The Origin of Japanese and Ainu - Comparative Linguistics" 鳴海日出志 (Hideshi Narumi) 2007年3月30日 中日出版株式会社