アフロ・アジア語族
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アフロ・アジア語族 | |
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話される地域: | 北アフリカ、ソマリ半島、サヘル地域、中東 |
原郷: | アフリカ北東部 |
言語系統: | 世界でも主要な語族の一つ。 |
下位言語: | |
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アフロアジア語族が話されている範囲(黄) |
アフロ・アジア語族(アフロ・アジアごぞく)は、アラビア半島を中心とする西アジアで話されるセム語派と、それに近縁な、北アフリカを中心に分布するハム諸語(かつてのハム語派)の総称。
アフロとはアフリカという意味のラテン語接頭辞。
Contents
下位分類
各語派に含まれる言語は、主要なものだけ記した。語派内の分類は各項目または言語のグループの一覧を参照。
ハム語
アフロ・アジア語族は、セム・ハム語族とも呼ばれたが、最近は使用されない。
ハム語は、おもに北アフリカで話される言語の旧分類。セム語派とともにアフロ・アジア語族として統括されたが、現在ではあまり用いられない。エジプト語、クシ語派(ソマリ語、ガラ語、ベジャ語など)、ベルベル語派(タマシェク語、シルハ語、カビール語、ムザブ語など)、チャド諸語(ハウサ語など)がこの語派に属するとされていた。話し手はセム語派ほどは多くないが、これらの言語グループ一つ一つがセム語派に匹敵するため、現在では上記の分類に分割されている。
ちなみに、「ハム語」という名称は、トーラー(創世記)に記述されているノアの息子のハムにちなむ。
ホームランドと拡散
かつてはアフロ・アジア語族のホームランドをオリエントに求める見方もあったが、現在は北東アフリカのエチオピア付近というのが定説になっている。アフロ・アジア語族の拡散と関連する遺伝子としてY染色体ハプログループE1b1b系統があげられる[1]。またハプログループM1 (mtDNA)もアフロ・アジア語族と関連している。E1b1b(Y-DNA)、M1(mtDNA)は共に北東アフリカ発祥とされ、言語系統樹、Y染色体系統樹のいずれもがアフロ・アジア語族のアフリカ発祥を示している。
脚注
- ↑ Ehret, Christopher; Shomarka Keita (2004). “The Origins of Afroasiatic”. Science 306 (5702): 1680; author reply 1680. doi:10.1126/science.306.5702.1680c. PMID 15576591 .