蛇行

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蛇行する自然河川(ロシア)

蛇行(だこう、: meandering[1])とは、が這う姿のように曲がりくねって進むことを指す。蛇行運転など。また、や気流が曲がりながら流れることを指す。

川の流れがカーブの内側となる場所は、流れが遅く、土砂堆積されるが、外側となる場所では、流れが急で、水深も深い。カーブの内側に土砂が堆積すれば、中洲を形成し、都市の中心が置かれることもある(例:大阪中之島パリシテ島)。

川は地形の低い場所に水を流すため、自然状態では通常蛇行する。なお、ドイツ流体力学者シュベンクは「蛇行の原因は河川の断面方向にある二つの螺旋流である」と著書『カオスの自然学』の中で述べている[2]。 また、蛇行は洪水の原因となるため、第二次世界大戦後の日本では川の改修工事が進んで直線化し、「元-川」「旧-川」といった場所に、蛇行を残すだけのことが多い。このように残った蛇行を、三日月湖と言う。逆に自然を取り戻すために、一度直線化した河道をふたたび蛇行させる試みもある。

英語で蛇行するという意味の「meander」(曲流する)という単語は、激しく蛇行していることで古代ギリシャでは有名だったアナトリアのマイアンドロス川(現トルコメンデレス川)に由来している。

平野部で洪水によって流路が変化するような河川の蛇行を自由蛇行といい、山地、丘陵部で深く谷を刻み氾濫原のない河川の蛇行を穿入蛇行という。穿入蛇行のうち、下刻に加え側刻による流路の移動があり湾曲部の斜面の傾斜が異なる場合(外側が急、内側が緩)を生育蛇行といい、下刻に比べ側刻が弱いため湾曲部両岸の傾斜が等しい場合を掘削蛇行という[3]

脚注

  1. 文部省・土木学会 『学術用語集 土木工学編』 土木学会、1991年、増訂版。ISBN 4-8106-0073-4。
  2. テオドール・シュベンク(Theodor Schwenk)『カオスの自然学』赤井敏夫 訳、工作舎、1986年、98頁
  3. 穿入蛇行河川 地形判読のためのページ,国土地理院

参考文献

関連項目

外部リンク