小沢登高
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小沢 登高(おざわ なるたか、1974年 - )は、日本の数学者。京都大学数理解析研究所教授。専門は作用素環論、離散群論。東京大学大学院数理科学研究科准教授時代は、カリフォルニア大学ロサンゼルス校でも准教授[1]を併任していた。
人物
栄光学園高等学校卒[2]。大学院で作用素環論とバナッハ空間論の境界分野である作用素空間論を勉強していたが、指導教官の河東泰之と泉正己の手に負えなくなったので、テキサスA&M大学に送りこまれた形になった[3]。指導教官の河東泰之は、書類上は東京大学大学院数理科学研究科の学生だったが、何も教えてなく、逆に多くのことを教えてもらったと言う[4]。1999年に東京大学大学院数理科学研究科修士課程修了した後、1年後には東京大学大学院数理科学研究科博士課程を修了している。またその1年後には、テキサスA&M大学でPh.Dを取得している。学士取得後3年後に博士課程を修了しているのは、スティール賞受賞のウォルター・ルーディンよりも1年遅いが、かなり早い。(冬でも)アロハシャツを着て講義をし、短パン、サンダルで過ごす[5][6]。
2010年2月に結婚した[2]。
学歴
- 1993年 - 栄光学園卒業
- 1993年 - 東京大学理科一類入学
- 1997年 - 東京大学理学部数学科卒業[7]
- 1999年 - 東京大学大学院数理科学研究科修士課程修了
- 1999年 - 日本学術振興会特別研究員 (DC1)
- 1999年9月-2000年6月 - パリ遊学
- 2000年 - 東京大学大学院数理科学研究科博士課程修了 (指導教官は河東泰之)
- 2001年 - テキサスA&M大学博士課程修了(指導教官はWilliam B. Johnson[8]とGilles Pisier)、Ph.D取得。
- 2002年4月-2004年3月 - 日本学術振興会海外特別研究員
職歴
- 2000年 - 東京大学大学院数理科学研究科助手
- 2004年 - 東京大学大学院数理科学研究科助教授
- 2007年 - 東京大学大学院数理科学研究科准教授
- 2011年 - 京都大学数理解析研究所准教授
- 2013年 - 京都大学数理解析研究所教授
受賞・講演歴
- 2000年 - Guseman Prize in Mathematics (Texas A&M University)
- 2002年 - 日本数学会賞建部賢弘特別賞 「作用素空間論のC*環論への応用」
- 2005年 - Sloan Research Fellowships[9](若手研究者に授与される名声のあるフェローシップ、過去に16人のSloan Research フェローがフィールズ賞受賞)
- 2006年
- 日本数学会解析学賞 「II1-型因子環の構造解析」
- 2006年 - ICM招待講演(マドリード)
- 2008年 - 文部科学大臣表彰若手科学者賞 「作用素環と離散群の研究」
- 2008年 - 作用素環賞委員会作用素環論賞 「離散群論に関連した II1 型 von Neumann 環の構造に関する業績には著しいものがあり作用素環論の発展に寄与するところ大であると高く評価」
- 2009年 - 日本数学会春季賞 「離散群と作用素環の研究」[10]
- 2009年 - 日本学術振興会日本学術振興会賞受賞 「離散群と作用素環の研究」
主な業績
「フォン・ノイマン環を小さな環に分解できるか」という難問を、フォン・ノイマン環の構造をC*環の方法で解析するとソリッドが出てくることから解決した[11]。作用素空間論の、C^*環およびフォンノイマン環の分類問題への応用
出典
- ↑ http://www.registrar.ucla.edu/archive/catalog/2009-10/catalog/catalog09-10-499.htm
- ↑ 2.0 2.1 職歴小沢登高
- ↑ 小澤登高氏の日本学術振興会賞受賞をお祝いして(京都大学理学研究科 泉正己) (PDF)
- ↑ 河東泰之 リンク集
- ↑ 「作用素環」の密林を切り開く:小澤登高 | 日経サイエンス
- ↑ 近所の人にもらったことをきっかけに、2000年頃から着ている。
- ↑ 第6回(平成21年度)日本学術振興会賞受賞者
- ↑ 本人は「名目上」としている。
- ↑ http://www.physicalsciences.ucla.edu/index.php/research/honors-awards/43-sloan-fellows.html
- ↑ 小澤登高氏の業績-離散群と作用素環の研究- (PDF)
- ↑ 「挑む」日経サイエンス2014年8月号
外部リンク
典拠レコード: