西ナイルウイルス
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西ナイルウイルス(にしナイルウイルス、英:West Nile virus)は蚊を媒介とするウエストナイル熱の病原体。ウエストナイルウイルス、ウエストナイル熱ウイルスとも呼ばれる。フラビウイルス科フラビウイルス属に属し、血清学的には日本脳炎ウイルス群に含まれる。
起源
名前は、1937年ウガンダ西ナイル地方で発見されたことに由来する。本来の分布域は、アフリカ、ウガンダの西ナイル地方、南ヨーロッパ、パキスタン、中近東、インド西部。鳥類が増幅動物となり、蚊によって媒介される。1999年、アメリカ・ニューヨーク(クイーンズ地区)に上陸し、その後、アメリカ全域に蔓延しつつある。2002年には、ドミニカ、ジャマイカなどの一部のカリブ海諸国で野鳥から抗体を検出。航空機に蚊が侵入することにより、世界中への蔓延が心配されている。
感染サイクル
通常の感染サイクルは、蚊と鳥類(トリ)を中間宿主とし完結している。ウイルスを保有する蚊に刺された鳥類は、免疫を持たない個体はウイルス血症を起こし死亡する個体もあるが生き残った個体は免疫を獲得する。免疫を持っている個体は感染サイクルとは無関係となる。トリ以外の中間宿主としてはコウモリ。ウイルスを媒介する蚊は、アカイエカ、コガタアカイエカ、ヤブカ属など。
関連項目