ボルチモア
ボルチモア市 City of Baltimore | |
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標語 : "The Greatest City In America" | |
位置 | |
ボルチモア市の位置(メリーランド州)の位置図 ボルチモア市の位置(メリーランド州) | |
座標 : 西経76度37分0秒北緯39.28333度 西経76.61667度 | |
歴史 | |
成立日 | 1797年 |
行政 | |
国 | アメリカ合衆国 |
州 | メリーランド州 |
郡 | 独立市 |
市 | ボルチモア市 |
地理 | |
面積 | |
市域 | 238.5 km2 (92.1 mi2) |
陸上 | 209.3 km2 (80.8 mi2) |
水面 | 29.2 km2 (11.3 mi2) |
標高 | 10 m (33 ft) |
人口 | |
人口 | (2005年現在) |
市域 | 641,943人 |
人口密度 | 3,039人/km2 |
市街地 | 2,178,000人 |
都市圏 | 2,639,213人 |
公式ウェブサイト : www.baltimorecity.gov |
ボルチモア(英語: Baltimore)は、アメリカ合衆国メリーランド州にある、同州最大の都市。どの郡にも属さない独立都市である。ボルティモアとも表記する。古くから天然の良港として知られ、1729年に南部産タバコの輸出港として開かれ発展した。
Contents
名称
ボルチモアの名前はメリーランド植民地の建設の立役者であるアイルランド貴族院議員の第2代ボルティモア男爵、シラス・カルバート(Cecilius Calvert, 2nd Baron Baltimore)に由来する。爵位の名の由来のなった「ボルティモア」はアイルランドの南部にあるコーク州にある都市「ボルティモア (Baltimore, County Cork)に由来し、これはアイルランド語で「大きな家の町」を意味する「バイレ・アン・ティー・モーイル(Baile an Tí Mhóir)」が英語風に変わったものである。
歴史
アメリカで最も古い都市の一つであり、1797年に誕生した。
南北戦争の舞台にもなり、国歌や星条旗もこの地で生まれた。1830年に全米で初めてボルチモア・オハイオ鉄道(B&O)が開通した。魚種の豊富な優れた漁港として知られたが、ペンシルベニア炭田の開発により工業が発展、後に造船、鉄鋼などで財政を潤し、また貿易港として発展、ピークには人口100万人に迫る勢いを見せた。
治安
1960年代から施設の老朽化と主産業の構造不況によって中心地から人口が流出し、スラム街が発展、治安の悪化が進んだ。そこで市は30年にもわたる再開発計画を実施、これはウォーターフロント開発の先駆ともいわれている。とりわけインナーハーバーの一新を図り、工業、貿易とともに多数のレジャー施設を建設した。インナーハーバーには大型ショッピングセンターや全米屈指のボルチモア国立水族館、海洋博物館などがあり、活況を呈している。一方、肝心の中心地の空洞化は依然として深刻で、治安改善はさほど進んでいない。
地理
ボルチモアはアメリカ東海岸のチェサピーク湾から遠くないパタプスコ川沿いに位置し、メリーランド州の北部中央部の一部である。
アメリカ合衆国統計局によると、この都市は総面積238.5km2(92.1mi2)である。このうち209.3km2(80.8mi2)が陸地で29.2km2(11.3mi2)が水地域である。総面積の12.240%が水地域となっている。
人口動勢
ボルチモア市 年代別人口 [1] |
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1790年 - 13,503人 |
アメリカ合衆国の1830年代、1840年代および1850年代の国勢調査において、ボルチモアは全米の人口で2番目に大きな都市であった。また、1980年代の国勢調査よりそれぞれの国勢調査で全米の人口でベスト10位以内に入った。
しかし、1950年代から70年代をピークにその後は人口が年々減少しており[1]、2000年現在の国勢調査[2]では、この都市は人口651,154人、257,996世帯および147,057家族が暮らしている。人口密度は3,111.5/km2 (8,058.4/mi2) である。1,435.8/km2 (3,718.6/mi2) の平均的な密度に300,477軒の住宅が建っている。この都市の人種的な構成は白人31.63%、アフリカン・アメリカン64.34%、先住民0.32%、アジア1.53%、太平洋諸島系0.03%、その他の人種0.67%および混血1.47%である。人口の1.70%はヒスパニックまたはラテン系である。
ボルチモアは半世紀近くにもわたって人口減少が続いていたが、2012年は人口が1430人増加、2013年は313人の微減となっており、市は人口減少は下げ止まったと見ている[1]。
この都市内の住民は24.8%が18歳未満の未成年、18歳以上24歳以下が10.9%、25歳以上44歳以下が29.9%、45歳以上64歳以下が21.2%および65歳以上が13.2%にわたっている。中央値年齢は35歳である。女性100人ごとに対して男性は87.4人である。18歳以上の女性100人ごとに対して男性は82.9人である。
この都市の世帯ごとの平均的な収入は30,078米ドルであり、家族ごとの平均的な収入は35,438米ドルである。男性は31,767米ドルに対して女性は26,832米ドルの平均的な収入がある。この都市の一人当たりの収入(per capita income)は16,978米ドルである。人口の22.9%および家族の18.8%は貧困線以下である。全人口のうち18歳未満の30.6%および65歳以上の18.0%は貧困線以下の生活を送っている。
教育
単科および総合大学
ボルチモアには公立および私立の両方で複数の高等教育機関が設置されている。
私立
- Baltimore Hebrew University
- Baltimore International College (BIC)
- College of Notre Dame of Maryland (NDM)
- ジョンズ・ホプキンズ大学 (JHU)
- ロヨラ大学メリーランド校 (LUM)
- Maryland Institute College of Art (MICA)
- Peabody Institute
- Sojourner-Douglass College
公立
- Baltimore City Community College (BCCC)
- コッピン州立大学 (CSU)
- モーガン州立大学 (MSU)
- ボルチモア大学 (UB)
- メリーランド大学ボルチモア校 (UMB)
- タウソン大学
文化
スポーツ
- ボルチモア・オリオールズ(MLB)
- ボルチモア・レイブンズ(NFL)
- ボルチモア・ベイホークス(MLL)
- Baltimore Blast(Major Indoor Soccer League)
- Baltimore Pearls(ABA)
交通
アムトラック
ペンシルバニア駅はアムトラックの北東回廊路線上にあり、ワシントンD.C.、ニュージャージー州、ニューヨーク方面からの列車が発着する。
空港
ボルチモア・ワシントン国際空港(BWI空港)が最寄りの空港である。空港まではライトレールでおよそ30分である。また、アムトラックのBWI空港駅もあるが、空港からは1マイルほど離れており、ターミナルにはシャトルバスを使う必要があるため、市内からはライトレールの方が便利である。
姉妹都市
ボルチモア観光局のサイト"Visit Baltimore"によれば、10の姉妹都市を有している[3]。
- アシュケロン(イスラエル)[3][4]
- リベリアの旗 バルンガ(リベリア)[3][4]
- ジェノヴァ(イタリア)[3][4]
- 川崎市(日本)[3][4] - 1979年6月14日姉妹都市締結[5]
- ルクソール(エジプト)[3][4]
- オデッサ(ウクライナ)[3][4]
- ピレウス(ギリシャ)[3][4]
- ロッテルダム(オランダ)[3][4]
- アモイ (中華人民共和国)[3][4]
- ブレーマーハーフェン(ドイツ)[3] - 2007年提携開始[3]
また、全米国際姉妹都市協会(Sister Cities International)のデータでは、 アレクサンドリア(エジプト)と Ely O'Carroll(アイルランド)を挙げている[4]。
ボルチモアが舞台となった作品
- わが心のボルチモア - 当地へ移住した東欧移民のある一家の人間模様を描いた1990年の映画。監督のバリー・レヴィンソンはボルチモア出身のため、他にも「ダイナー」(1982年)などボルチモアを舞台にした作品がある。下記の「ホミサイド/殺人捜査課」では製作総指揮を務めている。
- ホミサイド/殺人捜査課 - ボルチモア市警殺人捜査課が舞台のアメリカのテレビドラマ。
- THE WIRE/ザ・ワイヤー - 麻薬密売組織と麻薬捜査班との攻防を描いたテレビドラマ。
- ヘアスプレー (2007年の映画) - ジョン・トラボルタが特殊メイクで巨体の女性を演じて話題を呼んだ。
著名人
- エドガー・アラン・ポー(ボストン出身)はボルチモアで作家活動を開始し死去するまで生活した。
- 映画監督のジョン・ウォーターズもボルチモア出身で、「ピンク・フラミンゴ」「ヘアスプレー」「I love ペッカー」など、一貫してボルチモアを舞台にした作品を監督している。
- ボルチモア在住のミステリ作家ローラ・リップマンも、ボルチモアを舞台にした小説を執筆している。
- フィリップ・グラス -(現代音楽〔ミニマル・ミュージック〕の作曲家、1937年生まれ)
- ジョン・ボルトン - (政治家・外交官、国家安全保障問題担当大統領補佐官、元国連大使、1948年生まれ)
- クリストファー・ローズ -(現代音楽の作曲家、1949年生まれ)
- トム・クランシー - ボルチモア出身、代表作ジャック・ライアンシリーズにおいて、アナランデル郡やジョンズ・ホプキンス大学が描かれている。
脚注
- ↑ 1.0 1.1 加藤出 (2014年8月12日). “地区連銀候補だったボルティモア 米東海岸の港町に見る栄枯盛衰”. ダイヤモンド社 . 2014-10-4閲覧.
- ↑ American FactFinder, United States Census Bureau . 2008閲覧.
- ↑ 3.00 3.01 3.02 3.03 3.04 3.05 3.06 3.07 3.08 3.09 3.10 3.11 “Sister Cities” (英語). Visit Baltimore. 2011年10月11日時点のオリジナルよりアーカイブ。. 2012閲覧.
- ↑ 4.0 4.1 4.2 4.3 4.4 4.5 4.6 4.7 4.8 4.9 “Sister City Directory” (英語). Sister Cities International. 2012年2月20日時点のオリジナルよりアーカイブ。. 2012閲覧.
- ↑ “姉妹都市・友好都市のプロフィール”. 川崎市. 2012年1月24日時点のオリジナルよりアーカイブ。. 2012閲覧.
“姉妹都市・友好都市のプロフィール”. 川崎市. . 2017閲覧.
関連項目
- クリッパー (船) - ボルチモアで建造されたのが最初とされる。
- オール・タイム・ロウ - ボルチモア出身のポップパンクバンド。
外部リンク
公式
- ボルチモア市公式サイト (英語)(フランス語)(スペイン語)(中国語)(朝鮮語)(ロシア語)
観光
- ボルチモア観光局 (英語)
- メリーランド州観光局 - ボルチモア (英語)(スペイン語)(ドイツ語)(ポルトガル語)(フランス語)(日本語)