ビール
提供: miniwiki
(蘭: bier)
穀物などのデンプン質原料(デンプン)からの抽出液を発酵させてつくるアルコール飲料。特に日本ではオオムギを原料とした醸造酒をいい,麦酒とあて字される。前4000年頃にはメソポタミアでつくられていたとみられる。オオムギに水を均等に含ませて発芽させ,麦芽の強いアミラーゼ力(アミラーゼ)を利用して麦芽の浸出液をつくる。これにホップの抽出物を加えて煮沸し,冷却後,ビール酵母によって糖(炭水化物)を発酵させてエチルアルコールと炭酸ガス(二酸化炭素)に変化させる。その後,貯蔵庫で冷蔵して成熟させ,透明にろ過すると生ビールが得られ,これを瓶詰または樽詰にして,65℃前後で殺菌する。アルコール濃度は 5%前後のものが多い。黒ビールのミュンヘンビール,淡色でホップのきいたピルゼンビール,両者の中間でこくのあるウィーンビールの 3種が代表的なものであったが,近年は世界的にドイツ式の低温下面発酵によるピルゼンビールに類する淡色型が大部分を占める。ドイツの一部などではコムギを原料とした酸味のあるものが愛飲される。(酒,麦芽発泡酒)