トンキン湾
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トンキン湾(トンキンわん、Gulf of Tonkin)は、ベトナムと中国・海南島に挟まれた湾。トンキンの漢字表記は「東京」であり、「東の都」を意味する。しかし、現在のベトナムではバクボ湾(北部湾)(ベトナム語: Vịnh Bắc Bộ / 泳北部, 英語: Bac Bo Gulf)であり、中国でも北部湾(拼音: )と呼ぶようになってきている。これは、日本の東京湾と混同されるおそれがあるためだといわれる。なお、「東」を「Ton」と読むのは閩語や呉語の発音であり、ベトナム語では「đông」である。
概要
面積は約12万平方キロ、南シナ海の北西に位置する。深度は浅く、大部分が60メートル以下の浅海である。注ぐ主な河川として紅河がある。歴史的には、ベトナム戦争の本格的な米軍の介入となった、1964年のトンキン湾事件の舞台として有名である。
面する主な港湾として、ハイフォン(ベトナム領)、北海(中国領)などがある。主な島としては中国領の海南島が湾の東部にある。
大陸棚における石油や水産資源の問題や、海洋通商路の確保の点から、ベトナムと中国との間に経済水域の紛争が生じつつあったが、両国政府の間で『トンキン湾経済水域および大陸棚画定協定』と『漁業協力協定』が結ばれ、2004年6月30日から発効している。