カリシウイルス科
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カリシウイルス科(Family Caliciviridae)とはウイルスの分類における一科で、5属7種に分類されている。[1]。カリシウイルス科に属するウイルスは直径30~38nmの正二十面体構造のビリオンを形成し、単一のプラス鎖一本鎖RNAをゲノムに持ち、2-3種類のORFが存在する。エンベロープを持たない[2]ためクロロホルムやエーテルに対する耐性を持つ。酸(pH3-5)によって不活化される。ネガティブ染色による電子顕微鏡観察ではビリオンは「ダビデの星」と呼ばれる特徴的な形態を示す。
宿主は脊椎動物で、ヒト、ウシ、ブタ、ネコ、イルカ、ニワトリ、爬虫類、両生類などが知られている。代表的な種としては、ヒトなどの感染性胃腸炎の原因となるノーウォークウイルス、ネコの呼吸器疾患を引き起こす猫カリシウイルス、ウサギに出血病を起こす兎出血病ウイルスが挙げられる。
分類
- ベシウイルス属 Genus Vesivirus
- ラゴウイルス属 Genus Lagovirus
- ノロウイルス属 Genus Norovirus
- サポウイルス属 Genus Sapovirus
- ネボウイルス属 Genus Nebovirus
参考文献
- ↑ “Virus Taxonomy: 2014 Release”. . 15 June 2015閲覧.
- ↑ 牛島廣治、沖津祥子、Pattara KHAMRIN「カリシウイルス」、『ウイルス』第61巻第2号、日本ウイルス学会、2011年、 193-204頁、 doi:10.2222/jsv.61.193。
- 鹿江雅光、新城敏晴、高橋英司、田淵清、原澤亮編 『最新家畜微生物学』 朝倉書店 1998年 ISBN 4254460198
- 原澤亮 「動物ウイルスの新しい分類(2005)」 『獣医畜産新報』 58号 921-931頁 2005年