アイスランド・クローナ
íslensk króna(アイスランド語) | |
ISO 4217 コード | ISK |
---|---|
中央銀行 | アイスランド中央銀行 |
ウェブサイト | www.sedlabanki.is |
使用 国・地域 | アイスランド |
インフレ率 | 5.5% |
情報源 | The World Factbook, 2010 |
補助単位 | |
1/100 | eyrir |
通貨記号 | kr |
複数形 | krónur |
eyrir | aurar |
硬貨 | 1, 5, 10, 50, 100 krónur |
紙幣 | |
広く流通 | 500, 1000, 5000, 10,000 krónur |
流通は稀 | 2000 krónur |
アイスランド・クローナ (テンプレート:Lang-is) は、アイスランドの通貨単位である。略称はISK、複数形はクローヌル(Krónur)。補助通貨単位は「オイラル」で1クローナ=100オイラルだが、現在はまず使われない。
概要
流通はアイスランド中央銀行が管理している。紙幣は500、1,000、2,000、5,000の4種類、硬貨は1、5、10、50、100の5種類が流通している。1クローナ≒0.94円(2015年11月17日現在)
コインには海の生物が描かれており、漁業が経済を支えてきた国ならではの硬貨と言える。10オイラルはイカ、50オイラルはエビ、1ISKは鱈、5ISKはイルカ、10ISKはカペリン(=シシャモ)、50ISKは蟹、100ISKはランプフィッシュとなっている[1]。また、1ISK以外の硬貨の裏にはドラゴン、肉食鳥、雄牛、巨人の4体の生き物が描かれている。これらは、アイスランドの守護神「ランドヴェーッティル」である。13世紀にアイスランドで書かれた『ヘイムスクリングラ』にある、昔デンマーク王がアイスランド征服を図って魔法使いを派遣したところ、アイスランドの各方角にこの4体が存在していて征服をあきらめざるを得なかった、という伝承[2]に基づいている。なお、1ISK硬貨の裏側には巨人しか描かれていない。
最近、アイスランド・クローナの価値は下がりつつあるが、アイスランドの物価は現在も非常に高い状態を維持しており、またインフレ率も2008年現在、前年比10%以上を記録し続けている。
2008年秋にはサブプライムローン問題から発生した金融危機による、財政破綻や対外債務不履行への懸念から価値が急落している。2007年時点では1ドル約60クローナであったものが金融危機後には通貨暴落で125クローナとなり、為替市場でのその大幅なクローナ安のために輸出ドライブがかかり経常収支が大幅に改善、アイスランドの輸出額はGDPの59%にまで達し[3]、2011年度には3%を超える経済成長を記録するなど順調に景気が回復している。この通貨安は観光業に恩恵をもたらし、2011年度には約56万人の観光客がアイスランドを訪れその地で買い物をした。これは2010年度に比して16%の上昇である。
脚注
- ↑ 島村英紀 『地震と火山の島国 - 極北アイスランドで考えたこと』 岩波書店〈岩波ジュニア新書 369〉、2001-03、116-117。ISBN 978-4-00-500369-3。
- ↑ スノッリ・ストゥルルソン 「三十三章 ハラルド・ゴルムスソン」『ヘイムスクリングラ - 北欧王朝史』2、谷口幸男訳、プレスポート・北欧文化通信社〈1000点世界文学大系 北欧篇3-2〉、2009-03、62-63。ISBN 978-4-938409-04-3。
- ↑ “In European crisis, Iceland emerges as an iland of recovery” (英語). Wall Streat Journal. (2012年5月21日) . 2013閲覧.