「アエロフロート・ロシア航空」の版間の差分

提供: miniwiki
移動先:案内検索
(1版 をインポートしました)
(内容を「 '''アエロフロート・ロシア航空'''({{lang-ru|Аэрофлот — Российские авиалинии}}; {{lang-en|Aeroflot Russian Airlines}}) ロ…」で置換)
(タグ: Replaced)
 
1行目: 1行目:
{{航空会社情報ボックス
 
|航空会社 = アエロフロート・ロシア航空<br />{{ru|Аэрофлот — Российские авиалинии}}
 
|ロゴ =Aeroflot Russian Airlines logo (en).svg
 
|ロゴサイズ = 290px
 
|IATA = SU
 
|ICAO = AFL
 
|コールサイン = Aeroflot
 
|親会社 = [[連邦国家資産管理局]] (51.17%)
 
|設立日 = 1932年
 
|本拠地 = {{RUS}}[[ロシア|連邦]] [[モスクワ]]
 
|代表者 = {{ru|Valery Okulov}} ([[会長]])
 
|ハブ空港 = [[シェレメーチエヴォ国際空港]]
 
|焦点都市 =
 
|マイレージサービス = {{en|Aeroflot Bonus}}
 
|ラウンジ = First Class Lounge (会員ラウンジ無し)
 
|航空連合 = [[スカイチーム]]
 
|保有機材数 = 239機(2018年6月時点)
 
|目的地 = 95都市
 
|ウェブ = http://japan.aeroflot.aero/
 
}}
 
{{基礎情報 会社
 
|社名=アエロフロート・ロシア航空
 
|英文社名=
 
|ロゴ=
 
|種類=[[公開会社]]
 
|市場情報={{RTS|AFLT}}<br/>{{上場情報|MICEX|AFLT}}
 
|略称=アエロフロート
 
|国籍={{RUS}}
 
|郵便番号=125836
 
|本社所在地=[[モスクワ市]]レニングラード通り37
 
|設立=
 
|業種=5150
 
|統一金融機関コード=
 
|SWIFTコード=
 
|事業内容=
 
|代表者=
 
|資本金=
 
|発行済株式総数=
 
|売上高=
 
|営業利益=
 
|純利益=
 
|純資産=
 
|総資産=
 
|従業員数=1万8393人 (2004)
 
|決算期=
 
|主要株主=
 
|主要子会社= [[ロシア航空]]
 
|関係する人物=
 
|外部リンク=
 
|特記事項=日本支社所在地<br>〒105-0001<br>[[東京都]][[港区 (東京都)|港区]][[虎ノ門]]1-2-8<br>虎ノ門琴平タワー16階<ref>[https://www.aeroflot.ru/jp-ja/offices Aeroflot 企業情報]</ref> <br>(最寄駅:[[東京地下鉄|東京メトロ]][[東京メトロ銀座線|銀座線]] [[虎ノ門駅]])
 
}}
 
[[File:Sheremetyevo_Intertnational_airport.webm|thumb|Right|320px|モスクワ・シェレメーチエヴォ国際空港でのアエロフロート機]]
 
  
'''アエロフロート・ロシア航空'''({{lang-ru|Аэрофлот — Российские авиалинии}};  {{lang-en|Aeroflot Russian Airlines}})は、[[ロシア|ロシア連邦]]の[[民間]][[航空会社]]。[[東ヨーロッパ]]で1位の規模である。[[ソビエト社会主義共和国連邦|旧ソ連]]の国営航空会社アエロフロートを母体とする<ref>吉田力『図解入門 業界研究最新航空業界の動向とカラクリがよーくわかる本 第2版』秀和システム、2014年、71頁</ref>。ロシア語でアエロ({{ru|Аэро}})とは「航空」、フロート({{ru|Флот}})とは「艦隊」を示す言葉である。
+
'''アエロフロート・ロシア航空'''({{lang-ru|Аэрофлот — Российские авиалинии}};  {{lang-en|Aeroflot Russian Airlines}}
  
[[モスクワ]]の[[シェレメーチエヴォ国際空港|シェレメチエヴォ国際空港]]を拠点とし、世界95都市に就航している。
+
[[ロシア]]の国営航空会社。1932年ソビエト連邦の国営航空会社として設立された。国内線および国際線の[[定期航空]]をはじめ,農薬散布や播種などの農林航空,救急医療,操縦士養成といった航空事業のほか,空港管理,航法援助施設の整備・維持など運輸行政に属する業務も行ない,1930年代末には使用機 4000機,従業員 40万人以上を擁する世界最大の航空会社となった。1956年世界にさきがけてジェット旅客機ツポレフTu-104を導入,1957年には首都[[モスクワ]]と国外 13都市に航空路を結び,1967年[[日本航空]]との[[共同運航便]]でシベリア経由モスクワ―東京間の運航を開始,1970年自主運航となった。1971年には[[ハバロフスク]]―東京(のち新潟)間にも路線を開設,1975年超音速ジェット輸送機[[ツポレフTu-144]]を導入して郵便および貨物便に使用したのち,1977年モスクワ―アルマアタ([[アルマトイ]])間の旅客便を開始した。この運航は 1978年事故によって中断,1979年から改良型のツポレフTu-144Dでハバロフスク便の運航を開始したものの,総計 102回の飛行で全面的にとりやめとなった。ソ連崩壊後の 1992年には 300社以上に細分されたが,2010年モスクワのシェレメチェボ空港に拠点を置くアエロフロートを中心にいくつかの会社を合併,今日のかたちとなる。現用機はロシア製の機材に加えて[[ボーイング]]機や[[エアバス]]機を含み,2011年初の時点で総数 80機以上。ほかに[[ボーイング787ドリームライナー]]を含む 100機以上の航空機を発注している。
 
 
== 概要 ==
 
[[File:Aeroflot Tupolev Tu-104B at Arlanda, July 1968.jpg|thumb|220px|right|ツポレフTu-104]]
 
ソビエト連邦の国有航空会社として1923年に「ドブロリョート」の社名で設立されて以来、ソ連政府の民間航空輸送部門として運営されてきた。「アエロフロート」とは単一の航空会社の名称ではなく、各地域ごと、事業ごと、あるいは空港ごとに存在する航空会社の集合体であるソ連政府の民間航空輸送部門の総称であった。
 
 
 
特に[[第二次世界大戦]]後の[[冷戦]]期は、ソビエト連邦の航空技術を知らしめるショーウィンドウ的な役割を持ち、世界で2番目に実用化されたジェット旅客機であるツポレフTu-104や、世界最大級のターボプロップ旅客機であるツポレフTu-114の就航、世界初の超音速民間旅客機であるツポレフ[[Tu-144 (航空機)|Tu-144]]の就航などを担った。また、世界最大の航空会社としても知られ、長距離国際線や国内ローカル線の運行から、測量や農薬散布まで様々な業務を行った。
 
 
 
[[ソ連崩壊]]後に民営化され、現在はロシアのフラッグキャリアかつ「[[スカイチーム]]」の主要メンバーとして、世界各国にその路線網を広げている。
 
 
 
==歴史==
 
===設立===
 
[[ファイル:Flag of the Aeroflot.svg|thumb|220px|right|アエロフロート・ソビエト航空の旗]]
 
[[ファイル:Stettin 1927 - Carl Meurling & Yngve Larsson.jpg|thumb|220px|Deruluftのドルニエ コメット(1927年)]]
 
建国して間もないソビエト=ロシアでは広大な領土を移動する手段に航空機は不可欠である、という考えが広まり、[[ウラジーミル・レーニン]]率いる[[ボリシェヴィキ]]は航空産業重視の姿勢を持ち、1921年1月17日にレーニンはソビエト領空の航空機の飛行に関する布告にサインし、26日には[[赤軍]]の航空部隊の管轄下における航空産業の発達のために300万金ルーブルを投じることを決定した。
 
 
 
[[5月1日]]には[[イリヤー・ムーロメツ (航空機)|イリヤー・ムーロメツ]]3機を用いた初の商用飛行が行われた。モスクワから[[オリョール]]経由で[[ハルキウ]]に至るルートで、ソビエトにおける旅客・郵便輸送の幕開けであった。週2~3便運航され、はじめの5ヶ月間で43回の飛行が行われ、同年[[10月11日]]に運航が終了されるまでに60人の乗客と6トンもの郵便物が輸送された。
 
 
 
1921年の[[ネップ]]によって1921年[[11月24日]]に設立されたのが、[[ヴァイマル共和政|ドイツ]]との共同による航空会社「{{interlang|en|Deruluft}}」である。イリヤー・ムーロメツが運航を開始してからちょうど1年後の1922年5月1日にモスクワから当時ドイツ領であった[[カリーニングラード|ケーニヒスベルク]]を[[フォッカー F.III]]による運航が開始された。当初は郵便物の輸送など公的機関が主な顧客であったが、翌年8月には個人向けの営業が開始された。1929年には[[ルフトハンザドイツ航空|ルフトハンザ]]で使用された[[ドルニエ コメット]]に更新された。他にも[[Ju 52 (航空機)|ユンカース Ju 52]]も導入され、これらの機体はまだ発展途上であったソ連の航空機製造産業に多大なる影響をもたらした。
 
 
 
Deruluftの成功により安定してきたソビエト航空業界の発展と革命干渉戦争の一応の終結をもって、ソ連政府は[[1923年]][[2月9日]]に赤色空軍の監督の下に航空会社を設立することを決定した。これをソ連民間航空の誕生とされる。郵便事業などの支援もあり、[[3月17日]]には{{en|All-Russian Volunteer Air Fleet}}、すなわち「ドブロリョート」が設立された。モスクワと[[ニジニ・ノヴゴロド]]を結ぶ路線が創設され、さらに[[サンクト・ペテルブルク|レニングラード]]、[[カザン]]やハルキウを結ぶ路線も登場した。10月にはトルキスタンや[[モンゴル人民共和国|モンゴル]]を結ぶ路線も開設された。
 
 
 
ドブロリョートが成立した1923年、ロシアでは「ユンカース=ルスランド(Junkers Russland)」が、コーカサスでは「ザカヴィア(Zakavia)」が、アゼルバイジャンでは「アズドブロリョート」などが軒並み設立され、たちまちのうちに同時期に設立されたウクライナの「ウクライナ航空会社」に集約され、さらに[[1930年]]には[[第一次五カ年計画]]によってウクライナ航空会社とドブロリョートが集約され、[[1932年]][[3月26日]]に名称が現在に続く「アエロフロート」に変更された。1937年にはDeruluftもアエロフロートに編入された。
 
 
 
===第二次世界大戦後===
 
[[File:IL-12-es repülőgépek. Fortepan 967.jpg|thumb|220px|right|イリューシンIl-12]]
 
[[第二次世界大戦]]中も戦火の中アエロフロートは定期航路の運航に従事し、終戦直後は稼働可能であった[[Li-2 (航空機)|Li-2]]などを運用することで運航を維持した。第四次五カ年計画で増強が必要となったアエロフロートに、1946年に[[セルゲイ・イリューシン]]設計の[[Il-12 (航空機)|Il-12]]が投入された。
 
 
 
しかし、本土が戦禍におかれ荒廃したこともあり地上設備は不十分で、この状況を見かねたアエロフロート長官{{interlang|en|Georgy Baydukov}}は[[アナスタス・ミコヤン]]ら政府高官をモスクワから[[ハバロフスク]]までの航空旅行に招待し、地上設備の整備を訴え、その後の五カ年計画で空港の整備などが政策に盛り込まれた。しかし[[ヨシフ・スターリン|スターリン]]体制下ではアエロフロートは大きく発展することが出来なかった。
 
 
 
===ジェット化===
 
[[File:Aeroflot Tupolev Tu-114 JAL livery APM.jpg|thumb|220px|right|ツポレフTu-114]]
 
[[ファイル:M-17 Experimental.JPG|thumb|220px|アエロフロート塗装の偵察機 [[M-55 (航空機)|M-17]]]]
 
[[File:Tupolev TU-144 (6060104119).jpg|thumb|220px|right|ツポレフTu-144]]
 
[[File:CCCP86874 (7110631507).jpg|thumb|220px|尾部に銃座を残したイリューシン[[Il-76]]]]
 
[[1956年]]には、爆撃機であるツポレフ[[Tu-16 (航空機)|Tu-16]]を基にした双発ジェット旅客機、ツポレフTu-104が登場した。それまで[[オムスク]]経由のモスクワ〜[[イルクーツク]]線はイリューシンIl-14で18時間を要していたが、ジェット化によって7時間に短縮し、停滞気味であったアエロフロートの牽引役として活躍した。
 
 
 
以降ジェット化は進展し、ターボプロップ機のツポレフTu-114による長距離路線の開設や、イリューシンIl-18による中短距離路線の開設も相伴って、国内線のみならず、長距離国際路線も拡大させていった。[[1967年]]のツポレフTu-134の導入はアエロフロートにとって大きな前進となった。ツポレフTu-134によって国内線を中心に路線網が拡大し輸送力が増強され、利用者数は1967年には世界最多となった。
 
 
 
===広い業務範囲===
 
ソ連国内における全ての民間航空輸送を一手に引き受けるために単発複葉機からワイドボディージェット機、ヘリコプターから超音速旅客機まで様々な機体を運用し、国際線・国内線での貨物・郵便輸送を含んだ民間航空輸送をはじめ、ヘリコプターを使った救急患者輸送やクレーン業務、アントノフ[[An-2 (航空機)|An-2]]などの航空機を使った農薬散布(当時のアエロフロートのパイロットの7割の初任が、難しい操縦が要求される農薬散布の業務であった<ref name="REGD83">Davies, R.E.G.(1992). Aeroflot: An Airline and Its Aircraft (First ed.). p83</ref>)、鉄道や道路が無いシベリアなどの僻地における「スクールバス」業務、北極圏内や南極基地への貨物輸送、大気観測業務([[チェルノブイリ原子力発電所|チェルノブイリ原発]]における除染作業を含む)などソ連国民にとって重要な役割を担った。
 
 
 
また運用上の柔軟性や「辻褄あわせ」のために、機銃を取り外したものの尾部銃塔を装備したままの軍用輸送機を始め、[[M-55 (航空機)|偵察機]]や[[An-71 (航空機)|早期警戒機]]などの多くの軍用機が(アエロフロートの管轄下に無い航空機までもが)アエロフロートの塗装に身を包んだ。
 
 
 
[[1973年]]のTu-144の登場以降、固定翼機には白地に青のラインをまわした塗装が標準となった(それまでは各機種によって塗装が異なっていた)。また、極地で運用される航空機は青帯を赤帯に変更し、主翼を赤く塗装し視認性を高める「ポーラー・カラー」が施された<ref>[http://www.airliners.net/photo/Aeroflot/Ilyushin-Il-76TD/1174157/M/ アエロフロート Il-76TD ポーラー・カラー]</ref>。一般色にも垂直尾翼の塗装パターンのバリエーションがいくつか確認されている<ref>[http://www.airliners.net/photo/Aeroflot/Tupolev-Tu-154M/1319381//M/ アエロフロート Tu-154M] {{webarchive|url=https://web.archive.org/web/20150602160520/http://www.airliners.net/photo/Aeroflot/Tupolev-Tu-154M/1319381//M/ |date=2015年6月2日 }}</ref>。
 
 
 
===世界最大の航空会社===
 
ソビエト国民の海外渡航や、国外からの旅行者のソビエト国内における移動には大幅な制限があったが、[[東側諸国]]の[[衛星国]]や、[[アフリカ]]や[[南アメリカ|南米]]などの遠方にある友好国への路線といった、[[外交]]関係を誇示することを第一目的においた採算を度外視した国際線を多く持っていた<ref name="sekainoairline161">谷川一巳「世界の『航空会社』物語」p161</ref>。さらに、[[日本]]や[[アメリカ]]、[[イギリス]]や[[西ドイツ]]などの西側諸国に乗り入れているだけでなく、[[日本航空]]や[[エールフランス]]、[[アリタリア]]などの西側諸国のフラッグキャリアとのコードシェア運航なども行っていた。
 
 
 
また、西側諸国への路線の多くが外交官や諜報員の運搬に使われた他、西側諸国の上空の飛行時に、軍事施設の上を故意に飛行するなど、その活動範囲は一航空会社の枠を大きく超えていたと言われる。それがゆえに、冷戦末期に[[ユジノサハリンスク]]から[[新千歳空港]]までの路線の開設を日本政府に申請した際に、新千歳空港が[[自衛隊]]との兼用空港であることを理由に就航を拒否された経験がある。
 
 
 
所有機の多くも空軍と共有していたことから、正確な数はいまだに不明ながら、世界最大の保有機数(旅客機、貨物機、ヘリコプター、軽飛行機等も含む)と従業員数を誇っており、「世界最大の航空会社」と呼ばれており<ref name="sekainoairline160">谷川一巳「世界の『航空会社』物語」p160</ref>、[[ギネス・ワールド・レコーズ|ギネスブック]]にもその旨が記載されていた。[[1991年]]における機体保有数は貨物機やヘリコプターを含めると10000機を下らないとされる<ref name="REGD94">Davies, R.E.G.(1992). Aeroflot: An Airline and Its Aircraft (First ed.). p94</ref>。
 
 
 
===当時のサービス===
 
[[File:Aeroflot Ilyushin Il-86 at Paris Air Show 1981.jpg|thumb|220px|Il-86]]
 
[[1980年代]]には、イリューシンIl-86などの西側諸国の最新鋭機と並ぶことを目指した最新鋭機の導入を進めたものの、当時の東側諸国のサービス企業の多くと同様に、航空会社としてのサービス水準は西側のそれには遠く及ばず、それがゆえに西側諸国においては航空券の安さと、充実した路線網だけが選択の理由であるという状態であった。
 
 
 
もっともあくまでもアエロフロートは「民間航空輸送」が業務であるため、ソ連人の利用者は(アエロフロート本来の業務と直接に関わらない必要以上の)機内サービスにかかる料金を含まない「純粋な運賃」を支払うだけでよいシステムになっていた<ref name="REGD7">Davies, R.E.G.(1992). Aeroflot: An Airline and Its Aircraft (First ed.). p7</ref>。
 
 
 
一部の路線(特にアフリカ方面)へ向かう際に、翌日以降便への乗り継ぎのためにモスクワで一泊する必要があった場合は、本来ならビザを取らなくてはならないところを免除していた<ref name="sekainoairline161"/>。その際のホテル([[ノボテル]]・シェレメチエヴォホテル)は無料であった<ref name="sekainoairline161"/>。当時のソ連としては破格のもてなしといえる<ref name="sekainoairline161"/> が、これは外貨を獲得するために有効な手段だったことによるもの<ref name="sekainoairline161"/>。
 
 
 
=== ソ連崩壊後 ===
 
[[File:Aeroflot Airbus A310-300 F-OGQS CDG 1993.png|thumb|220px|right|エアバスA310]]
 
1991年の[[ソ連崩壊]]後は、80以上の航空会社を生み出した事業分割や不採算路線の縮小、旧ソビエト連邦時代の機材の退役を進めるなどのリストラを進めた他、新鋭機の[[S・V・イリユーシン記念航空複合体|イリューシン]][[Il-96 (航空機)|Il-96]]や西側の[[ボーイング767]]、[[エアバスA310]]シリーズなどの導入を進めるとともに、新規に設立された子会社「ロシア国際航空」を中心にサービス水準の向上も図った<ref name="Airline">月刊「エアライン」2011年4月号</ref>。
 
 
 
また、ソ連崩壊によりアエロフロートの独占体制も崩壊し、各地に新しい航空会社が誕生した。そうして誕生した多くの会社では、元アエロフロートで運用されていた旧ソビエト連邦製の機体が活躍していたが、効率の悪さや老朽化のために、[[2010年代]]に入るとその多くが退役した。
 
 
 
=== 現在 ===
 
[[ファイル:Aeroflot A319 VP-BWA in SXF.jpg|thumb|220px|right|エアバスA319]]
 
[[File:VQ-BQD KJFK (37773612201).jpg|thumb|220px|right|ボーイング777]]
 
現在は、旧ソビエト連邦時代の機材は全て退役し、[[ボーイング777]]や[[エアバスA330]]、[[ボーイング737]]や[[エアバスA320]]シリーズなどと、最新鋭のロシア製機材のみで運航されている。なお、[[ロシア経済開発貿易省]]の下部機関である[[ロシア連邦資産管理局]](Rosimushchestvo)が、51.17%の株式を保有する筆頭株主となり、[[アエロフロート・カーゴ]]、[[ドンアヴィア]]を子会社に持つ。
 
 
 
現在では、旧西側諸国の航空会社並みのサービスを提供しているとの評価を得ている<ref name="sekainoairline162">谷川一巳「世界の『航空会社』物語」p162</ref>。その甲斐もあり、2006年には世界的航空会社アライアンスの1つである[[スカイチーム]]への参加を果たした。[[航空券]]の座席予約システム([[CRS (航空)|CRS]])は[[SABRE]]を利用している
 
<ref>{{Cite web|url=http://www.aeroflot.com/cms/ja/content/booking-and-payment-rules|title=オンライン予約利用規約|accessdate=2015-09-26|archiveurl=https://web.archive.org/web/20150927154616/http://www.aeroflot.com/cms/ja/content/booking-and-payment-rules|archivedate=2015年9月27日|deadlinkdate=2018年3月}}</ref>
 
<ref>{{Cite web |url=http://prw.kyodonews.jp/open/release.do;jsessionid=660415EC0A6069916EB693259F7712DC?r=200405060439 |title=セイバーのソリューション  アエロフロートが選択 |accessdate=2015-09-26}}</ref>。ちなみに現在、モスクワでの乗り継ぎの際、ホテルは有料であるが、トランジット客に限りビザが免除される制度は継続されている<ref name="sekainoairline162"/>。
 
 
 
2009年には[[ウラジオストク]]と[[カリーニングラード]]に支社を開設。2010年2月にロシア政府は航空会社の経済的成長のために、全ての地域航空会社を国営会社[[ロステフノロギヤ]]の管理下におき、その後アエロフロートに統合することを宣言した。2011年11月にはアエロフロートの姉妹企業「アエロフロート・ファイナンス」が[[ウラジオストク航空]]や[[ロシア航空]]の筆頭株主となった<ref>[http://www.motcis2.com/ ロシア航空会社再編統合は、"アエロフロート"主導に。。。] {{webarchive|url=https://web.archive.org/web/20120512093152/http://www.motcis2.com/ |date=2012年5月12日 }}</ref><ref>[http://atwonline.com/airline-finance-data/news/russia-s-rostechnology-finalizes-transfer-five-regional-carriers-aeroflot- Russia’s Rostechnology finalizes transfer of five regional carriers to Aeroflot]</ref>。2014年1月に、グループ会社再編の一環として子会社のロシア航空を同年3月30日付でアエロフロートに統合すると発表した<ref>[http://flyteam.jp/news/article/30818 アエロフロート、3月末にロシア航空を統合へ グループ再編の一環で] FlyTeam 2014年1月16日付</ref>。
 
 
 
=== コードデータ ===
 
* [[IATA航空会社コード]]:SU
 
* [[ICAO航空会社コード]]:AFL
 
* [[コールサイン]]:Aeroflot
 
 
 
なお、「SU」は[[ソビエト連邦]] ({{en|Soviet Union}}) の名残。
 
 
 
== 年表 ==
 
* [[1923年]] - 前身である株式会社「ドブロリョート」が創立される
 
* [[1932年]] - ソ連政府の民間航空管理局が創設、正式名称として'''アエロフロート'''の名称が使われる
 
* [[1967年]] - [[東京国際空港|東京]]にツポレフ[[Tu-114 (航空機)|Tu-114]]で初飛来(東京・[[シェレメーチエヴォ国際空港|モスクワ]]路線を[[日本航空]]と共同運航)
 
* [[1970年]] - 東京・モスクワ線でアエロフロートと日本航空がそれぞれ単独運航を開始
 
* [[1973年]] - [[新潟空港|新潟]][[ハバロフスク]]間に就航(のちに[[ダリアビア航空]]に移管され、現在では[[ウラジオストク航空]]が運航)
 
* [[1977年]] - [[Tu-144 (航空機)|Tu-144]]の定期旅客便がモスクワ・[[アルマトイ]](当時はアルマアタ、[[カザフスタン]])線で運航されるが、翌年に休止
 
[[ファイル:Tupolew Tu 144 Sinsheim.JPG|thumb|220px|right|ツポレフ[[Tu-144 (航空機)|Tu-144]]]]
 
* [[1978年]] - [[成田国際空港]]開港によりアエロフロートも発着地を変更
 
* [[1980年]] - [[モスクワオリンピック]]のオフィシャルキャリアに任命
 
* [[1989年]] - [[国際航空運送協会|IATA]]加盟
 
* [[1991年]] - アエロフロート・ソビエト航空設立。経営の自主性を確保
 
* [[1992年]] - 初の西側製航空機として[[エアバスA310]]を購入
 
* [[1993年]] - アエロフロート・ロシア国際航空へ社名を変更
 
* [[1994年]] - [[函館空港|函館]]・[[ユジノサハリンスク]]路線が就航(現在は札幌〜ユジノサハリンスクを[[オーロラ (航空会社)|オーロラ]]が運航)
 
* [[1995年]] - [[青森空港|青森]]・ハバロフスク路線が就航
 
* [[1996年]] - [[関西国際空港|大阪]]発モスクワ経由パリ行き路線が就航
 
* [[1998年]] - 成田・[[プルコヴォ空港|サンクトペテルブルク]]路線が就航(現在は休航中)
 
* [[1999年]] - 東京発モスクワ経由[[アドルフォ・スアレス・マドリード=バラハス空港|マドリード]]路線が就航(現在は休航中)
 
* [[2001年]] - 社名をアエロフロート・ロシア国際航空からアエロフロート・ロシア航空へ変更
 
* [[2006年]] - [[スカイチーム]]に加盟 ロシア製ワイドボディ機[[Il-86 (航空機)|IL-86]]が引退
 
* [[2009年]] - [[Tu-154 (航空機)|Tu-154]]が引退、後継は[[エアバスA320]]等となる
 
* [[2013年]] - 英[[マンチェスター・ユナイテッド]]とスポンサー契約を締結。公式キャリアに就任
 
* [[2014年]] - [[ソチオリンピック]]のオフィシャルキャリアに任命
 
 
 
== 就航都市 ==
 
{| class="collapsible wikitable collapsed" style="width: 90%; border: #999 solid 1px; text-align: lcenter; margin-bottom: 0; margin: 1em auto 1em auto"
 
! colspan="5" style="background: #8B8589;"| '''アエロフロート・ロシア航空 就航都市''' (2013年5月現在)
 
|- style="font-weight:bold; background-color:#D3D3D3"
 
| '''国'''
 
| '''都市'''
 
| '''空港'''
 
| '''備考'''
 
|- style="font-weight:bold; background-color:#DDDDDD"
 
| colspan="4" style="text-align: center;" | [[ヨーロッパ]]
 
|-
 
|rowspan="27"|{{RUS}}
 
|rowspan="2"|[[モスクワ]]
 
|[[シェレメーチエヴォ国際空港]]
 
|'''メインハブ空港'''
 
|-
 
|[[ドモジェドヴォ国際空港]]
 
|
 
|-
 
|[[ウラジオストク]]
 
|[[ウラジオストク空港]]
 
|'''ハブ空港'''
 
|-
 
|[[サンクトペテルブルク]]
 
|[[プルコヴォ空港]]
 
|
 
|-
 
|[[ソチ]]
 
|[[ソチ空港]]
 
|
 
|-
 
|[[イルクーツク]]
 
|[[イルクーツク国際空港]]
 
|
 
|-
 
|[[アナパ]]
 
|[[アナパ空港]]
 
|
 
|-
 
|[[アストラハン]]
 
|[[ナリマノヴォ空港]]
 
|
 
|-
 
|[[バルナウル]]
 
|[[バルナウル空港]]
 
|
 
|-
 
|[[ゲレンジーク]]
 
|[[ゲレンジーク空港]]
 
|
 
|-
 
|[[カリーニングラード]]
 
|[[ハラブロヴォ空港]]([[カリーニングラード空港]])
 
|
 
|-
 
|[[カザン]]
 
|[[カザン国際空港]]
 
|
 
|-
 
|[[ケメロヴォ]]
 
|[[ケメロヴォ国際空港]]
 
|
 
|-
 
|[[ハバロフスク]]
 
|[[ハバロフスク空港]]
 
|
 
|-
 
|[[クラスノダール]]
 
|[[クラスノダール国際空港]]
 
|
 
|-
 
|[[クラスノヤルスク]]
 
|[[イェメリャノヴォ空港]]
 
|
 
|-
 
|[[ニジネヴァルトフスク]]
 
|[[ニジネヴァルトフスク空港]]
 
|
 
|-
 
|[[ノヴォシビルスク]]
 
|[[トルマチョーヴォ空港]]
 
|
 
|-
 
|[[オムスク]]
 
|[[オムスク空港]]
 
|
 
|-
 
|[[ペルミ]]
 
|[[ペルミ空港]]
 
|
 
|-
 
|[[ペトロパブロフスク・カムチャツキー]]
 
|[[ペトロパブロフスク・カムチャツキー空港]]
 
|
 
|-
 
|[[サマーラ]]
 
|[[クルモフ国際空港]]
 
|
 
|-
 
|[[チュメニ]]
 
|[[ロシチノ空港]]([[チュメニ国際空港]])
 
|
 
|-
 
|[[ウファ]]
 
|[[ウファ国際空港]]
 
|
 
|-
 
|[[ヴォルゴグラード]]
 
|[[ヴォルゴグラード国際空港]]
 
|
 
|-
 
|[[エカテリンブルク]]
 
|[[コルツォヴォ国際空港]]
 
|
 
|-
 
|[[ユジノサハリンスク]]
 
|[[ホムトヴォ空港]]
 
|
 
|-
 
|rowspan="3"|{{AUT}}
 
|[[ウィーン]]
 
|[[ウィーン国際空港]]
 
|
 
|-
 
|[[ザルツブルク]]
 
|[[ザルツブルク空港]]
 
|rowspan="2"|季節便
 
|-
 
|[[インスブルック]]
 
|[[インスブルック空港]]
 
|-
 
|{{BEL}}
 
|[[ブリュッセル]]
 
|[[ブリュッセル国際空港]]
 
|
 
|-
 
|{{BLR}}
 
|[[ミンスク]]
 
|[[ミンスク第2空港]]
 
|
 
|-
 
|{{BUL}}
 
|[[ソフィア (ブルガリア)|ソフィア]]
 
|[[ソフィア空港]]
 
|
 
|-
 
|rowspan="2"|{{HRV}}
 
|[[スプリト]]
 
|[[スプリト空港]]
 
|
 
|-
 
|[[ザグレブ]]
 
|[[ザグレブ国際空港]]
 
|
 
|-
 
|rowspan="2"|{{CZE}}
 
|[[プラハ]]
 
|[[ルズィニエ国際空港]]
 
|
 
|-
 
|[[カルロヴィ・ヴァリ]]
 
|[[カルロヴィ・ヴァリ空港]]
 
|
 
|-
 
|{{DEN}}
 
|[[コペンハーゲン]]
 
|[[コペンハーゲン国際空港]]
 
|
 
|-
 
|{{FIN}}
 
|[[ヘルシンキ]]
 
|[[ヘルシンキ・ヴァンター国際空港]]
 
|
 
|-
 
|rowspan="2"|{{FRA}}
 
|[[パリ]]
 
|[[シャルル・ド・ゴール国際空港]]
 
|
 
|-
 
|[[ニース]]
 
|[[コート・ダジュール空港]]
 
|
 
|-
 
|rowspan="8"|{{GER}}
 
|[[ベルリン]]
 
|[[ベルリン・テーゲル空港]]
 
|
 
|-
 
|[[ドレスデン]]
 
|[[ドレスデン空港]]
 
|
 
|-
 
|[[ハーン]]
 
|[[フランクフルト・ハーン空港]]
 
|
 
|-
 
|[[フランクフルト]]
 
|[[フランクフルト空港]]
 
|
 
|-
 
|[[デュッセルドルフ]]
 
|[[デュッセルドルフ空港]]
 
|
 
|-
 
|[[ハンブルク]]
 
|[[ハンブルク国際空港]]
 
|
 
|-
 
|[[ハノーファー]]
 
|[[ハノーファー空港]]
 
|
 
|-
 
|[[ミュンヘン]]
 
|[[ミュンヘン国際空港]]
 
|
 
|-
 
|rowspan="2"|{{GRE}}
 
|[[アテネ]]
 
|[[アテネ国際空港]]
 
|
 
|-
 
|[[イラクリオン]]
 
|[[イラクリオン国際空港]]
 
|季節便
 
|-
 
|{{HUN}}
 
|[[ブダペスト]]
 
|[[フェレンツ・リスト国際空港]]
 
|
 
|-
 
|rowspan="3"|{{ITA}}
 
|[[ミラノ]]
 
|[[ミラノ・マルペンサ国際空港]]
 
|
 
|-
 
|[[ローマ]]
 
|[[フィウミチーノ空港]]
 
|
 
|-
 
|[[ヴェネツィア]]
 
|[[ヴェネツィア・テッセラ空港]]
 
|
 
|-
 
|{{LAT}}
 
|[[リガ]]
 
|[[リガ国際空港]]
 
|
 
|-
 
|{{NED}}
 
|[[アムステルダム]]
 
|[[アムステルダム・スキポール空港]]
 
|
 
|-
 
|{{NOR}}
 
|[[オスロ]]
 
|[[オスロ空港]]
 
|
 
|-
 
|{{PRT}}
 
|[[リスボン]]
 
|[[ポルテラ空港]]
 
|
 
|-
 
|{{POL}}
 
|[[ワルシャワ]]
 
|[[ワルシャワ・フレデリック・ショパン空港]]
 
|
 
|-
 
|{{ROU}}
 
|[[ブカレスト]]
 
|[[アンリ・コアンダ国際空港]]
 
|
 
|-
 
|{{SRB}}
 
|[[ベオグラード]]
 
|[[ベオグラード・ニコラ・テスラ空港]]
 
|
 
|-
 
|{{SVK}}
 
|[[ブラチスラヴァ]]
 
|[[ブラチスラヴァ空港]]
 
|
 
|-
 
|rowspan="3"|{{SPA}}
 
|[[マドリード]]
 
|[[アドルフォ・スアレス・マドリード=バラハス空港]]
 
|
 
|-
 
|[[バルセロナ]]
 
|[[バルセロナ・エル・プラット国際空港]]
 
|
 
|-
 
|[[マラガ]]
 
|[[マラガ=コスタ・デル・ソル空港]]
 
|
 
|-
 
|{{SWE}}
 
|[[ストックホルム]]
 
|[[ストックホルム・アーランダ空港]]
 
|
 
|-
 
|rowspan="2"|{{SUI}}
 
|[[ジュネーヴ]]
 
|[[ジュネーヴ・コアントラン国際空港]]
 
|
 
|-
 
|[[チューリッヒ]]
 
|[[チューリッヒ空港]]
 
|
 
|-
 
|{{GBR}}
 
|[[ロンドン]]
 
|[[ロンドン・ヒースロー空港]]
 
|
 
|-
 
|rowspan="2"|{{UKR}}
 
|[[キエフ]]
 
|[[ボルィースピリ国際空港]]
 
|
 
|-
 
|[[シンフェローポリ]]
 
|[[シンフェローポリ国際空港]]
 
|
 
|-
 
|rowspan="2"|{{TUR}}
 
|[[イスタンブール]]
 
|[[アタテュルク国際空港]]
 
|
 
|-
 
|[[アンタルヤ]]
 
|[[アンタルヤ国際空港]]
 
|
 
|-
 
|- style="font-weight:bold; background-color:#DDDDDD"
 
| colspan="4" style="text-align: center;" | [[北アフリカ]]
 
|-
 
|rowspan="3"|{{EGY}}
 
|[[カイロ]]
 
|[[カイロ国際空港]]
 
|
 
|-
 
|[[フルガダ]]
 
|[[フルガダ国際空港]]
 
|
 
|-
 
|[[シャルム・エル・シェイク]]
 
|[[シャルム・エル・シェイク国際空港]]
 
|
 
|-
 
|- style="font-weight:bold; background-color:#DDDDDD"
 
| colspan="4" style="text-align: center;" | [[中央アフリカ]]
 
|-
 
|{{AGO}}
 
|[[ルアンダ]]
 
|[[クアトロ・デ・フェベレイロ空港]]
 
|
 
|-
 
|- style="font-weight:bold; background-color:#DDDDDD"
 
| colspan="4" style="text-align: center;" | [[北アメリカ]]
 
|-
 
|rowspan="3"|{{USA}}
 
|[[ロサンゼルス]]
 
|[[ロサンゼルス国際空港]]
 
|
 
|-
 
|[[ニューヨーク]]
 
|[[ジョン・F・ケネディ国際空港]]
 
|
 
|-
 
|[[ワシントンD.C.]]
 
|[[ワシントン・ダレス国際空港]]
 
|
 
|-
 
|- style="font-weight:bold; background-color:#DDDDDD"
 
| colspan="4" style="text-align: center;" | [[西インド諸島]]
 
|-
 
|{{CUB}}
 
|[[ハバナ]]
 
|[[ホセ・マルティ国際空港]]
 
|
 
|-
 
|{{DOM}}
 
|[[プンタ・カナ]]
 
|[[プンタ・カナ国際空港]]
 
|季節便
 
|-
 
|- style="font-weight:bold; background-color:#DDDDDD"
 
| colspan="4" style="text-align: center;" | [[東アジア]]
 
|-
 
|{{JPN}}
 
|[[東京]]
 
|[[成田国際空港]]
 
|
 
|-
 
|{{HKG}}
 
|[[香港]]
 
|[[香港国際空港]]
 
|
 
|-
 
|rowspan="2"|{{CHN}}
 
|[[北京]]
 
|[[北京首都国際空港]]
 
|
 
|-
 
|[[上海]]
 
|[[上海浦東国際空港]]
 
|
 
|-
 
|{{KOR}}
 
|[[ソウル特別市|ソウル]]
 
|[[仁川国際空港]]
 
|
 
|-
 
|{{MGL}}
 
|[[ウランバートル]]
 
|[[チンギスハーン国際空港]]
 
|
 
|-
 
|- style="font-weight:bold; background-color:#DDDDDD"
 
| colspan="4" style="text-align: center;" | [[東南アジア]]
 
|-
 
|{{INA}}
 
|[[デンパサール]]
 
|[[デンパサール国際空港]]
 
|季節便
 
|-
 
|rowspan="2"|{{THA}}
 
|[[バンコク]]
 
|[[スワンナプーム国際空港]]
 
|
 
|-
 
|[[プーケット]]
 
|[[プーケット国際空港]]
 
|季節便
 
|-
 
|{{VIE}}
 
|[[ハノイ]]
 
|[[ノイバイ国際空港]]
 
|
 
|-
 
|- style="font-weight:bold; background-color:#DDDDDD"
 
| colspan="4" style="text-align: center;" | [[南アジア]]
 
|-
 
|rowspan="2"|{{IND}}
 
|[[デリー]]
 
|[[インディラ・ガンディー国際空港]]
 
|
 
|-
 
|[[ヴァスコ・ダ・ガマ (ゴア)]]
 
|[[ダボリン空港]]
 
|rowspan="2"|季節便
 
|-
 
|{{MDV}}
 
|[[マレ]]
 
|[[イブラヒム・ナシル国際空港]]
 
|-
 
|- style="font-weight:bold; background-color:#DDDDDD"
 
| colspan="4" style="text-align: center;" | [[西アジア]]
 
|-
 
|{{ARM}}
 
|[[エレバン]]
 
|[[ズヴァルトノッツ国際空港]]
 
|
 
|-
 
|{{AZE}}
 
|[[バクー]]
 
|[[ヘイダル・アリエフ国際空港]]
 
|
 
|-
 
|rowspan="2"|{{ISR}}
 
|[[テルアビブ]]
 
|[[ベン・グリオン国際空港]]
 
|
 
|-
 
|[[エイラート]]
 
|[[オブダ空港]]
 
|季節便
 
|-
 
|{{IRN}}
 
|[[テヘラン]]
 
|[[エマーム・ホメイニー国際空港]]
 
|
 
|-
 
|{{CYP}}
 
|[[ラルナカ]]
 
|[[ラルナカ国際空港]]
 
|
 
|-
 
|{{LBN}}
 
|[[ベイルート]]
 
|[[ラフィク・ハリリ国際空港]]
 
|
 
|-
 
|{{SYR}}
 
|[[ダマスカス]]
 
|[[ダマスカス国際空港]]
 
|
 
|-
 
|{{UAE}}
 
|[[ドバイ]]
 
|[[ドバイ国際空港]]
 
|
 
|-
 
|- style="font-weight:bold; background-color:#DDDDDD"
 
| colspan="4" style="text-align: center;" | [[中央アジア]]
 
|-
 
|{{KGZ}}
 
|[[ビシュケク]]
 
|[[マナス国際空港]]
 
|
 
|-
 
|{{UZB}}
 
|[[タシュケント]]
 
|[[タシュケント国際空港]]
 
|
 
|-
 
|- style="font-weight:bold; background-color:#DDDDDD"
 
| colspan="4" style="text-align: center;" | 休・廃止路線
 
|-
 
|}
 
 
 
=== ハブ空港 (シェレメーチエヴォ国際空港) ===
 
アエロフロートはモスクワ市内にある国際航空、シェレメーチエヴォ国際空港をハブ空港として利用している。2007年12月に40000m²の広さを持つターミナルCが完成、2009年11月には、ターミナルDが完成している。アエロフロートが国内線用のターミナルとして利用しているターミナルCは壁面がアエロフロートのイメージカラーである青とオレンジに塗装されている。ターミナルDはアエロフロートと同社が加盟するスカイチーム加盟各社の専用ターミナルとなっている。その後、ターミナルEが2010年3月に完成し、ターミナルFもリニューアルするなど改修、拡張が進んでおり、一昔前の暗いイメージから明るく近代的に生まれ変わっている。
 
 
 
ビジネスクラスラウンジはシャワーを完備し、利用者には自然派アメニティを用意している。
 
 
 
=== 世界有数の規模 ===
 
[[ファイル:Svo terminal 2.jpg|thumb|220px|right|シェレメーチエヴォII]]
 
アエロフロートは、ロシア、そして東ヨーロッパで最大の規模を誇り、世界有数のネットワークを持つ航空会社として世界各地に路線を広げている。そのネットワークを生かし、2006年に[[スカイチーム]]へと加盟することになった。現在は[[スカイチーム]]のパートナーと協力して178ヶ国、1,000を超える都市にフライトを就航(2014年12月時点)。
 
 
 
=== 日本線 ===
 
[[ファイル:Ilyushin Il-96.jpg|thumb|220px|right|イリューシンIL-96]]
 
日本では過去は複数の空港に乗り入れていたが、[[1990年代]]に[[関西国際空港]]線が撤退となり、[[新潟空港]]などの地方発着路線を他のロシアの航空会社に譲ったために、現在は[[成田国際空港]]からのモスクワ便がエアバスA330で1日1便運航している(オーロラとのコードシェアで[[新千歳空港]]にも乗り入れている)のみである。
 
 
 
なお、2014年には[[オーロラ (航空会社)|オーロラ航空]]のコードシェアで成田空港から[[ウラジオストク]]へも運行していたが休止となり、2016年8月14日に[[S7航空]]とのコードシェアで再び復活した。さらに、オーロラの自社便復活とともに、そちらともコードシェアを再び開始した。また、かつて日本人乗務員が機内通訳として乗務していたが、現在は乗務はしていない<ref name="Airline">月刊「エアライン」2011年4月号</ref>。
 
 
 
成田国際空港では2008年4月21日までは第2ターミナルを利用しており、空港地上業務の多くを日本航空に委託していたが、2008年4月22日に、加盟しているスカイチーム系航空会社が利用する第1ターミナル北ウイングへ移転し、[[ビジネスクラス]]のラウンジは同じスカイチームの[[デルタ航空]]の物を使用している。[[2017年]]11月に、かつてコードシェア運航していた日本航空と[[2018年]]より再びコードシェア運航を行うと発表された。
 
 
 
=== アメリカ線 ===
 
モスクワからのアメリカ線も充実しており、現在アメリカだけで30都市に運行している(2015年3月時点)。コードシェアを含む運航都市は下記の通り。
 
{{col-begin}}
 
{{col-break}}
 
* アトランタ
 
* オーランド
 
* カンザス・シティ
 
* クリーブランド
 
* サンディエゴ
 
* サンフランシスコ
 
* シアトル
 
* シカゴ
 
* シンシナティー
 
{{col-break}}
 
* セントルイス
 
* ソルトレイクシティー
 
* タンパ
 
* ダラス
 
* デトロイト
 
* デンバー
 
* ニューヨーク
 
* ヒューストン
 
* ピッツバーグ
 
* フィラデルフィア
 
{{col-break}}
 
* フェニックス
 
* フォートローダーデール
 
* ボストン
 
* ポートランド
 
* マイアミ
 
* ミネアポリス
 
* ラスベガス
 
* ロサンゼルス
 
* ローリー
 
* ワシントン
 
{{col-end}}
 
{{-}}
 
 
 
== サービス ==
 
=== マイレージサービス ===
 
アエロフロートの[[マイレージサービス]]は [http://www.skyteam.com/ja/About-us/Our-members/Aeroflot/ アエロフロートボーナス] であり、[[スカイチーム]]加盟各社と提携している。フライトに応じてマイルが加算され、マイルが貯まると無料航空券やアップグレード、提携ホテルの無料宿泊などのサービスが利用可能。入会金、年会費などは無料となっている。提携しているホテルには[[ヒルトン]]や[[マリオット・インターナショナル]]、[[ノボテル]]など大手ホテルが含まれている。
 
 
 
なお、アエロフロートおよび[[チェコ航空]]、[[中国南方航空]]搭乗時には、エコノミークラスであっても予約クラスによって加算マイル数が異なる。
 
 
 
=== ビジネスクラス ===
 
「プレジデント」と呼ばれるアエロフロートのビジネスクラスは、最新鋭のコクーン型シートとなっている。独自に設計したコクーン型シートは、リラックスできるスペースを提供。ビジネスクラスを利用すると、チェックインから搭乗、手荷物の取り扱いにおいて優先的に対応される。ボーイング777とエアバス330を使用する8時間以上のフライトでは、ビジネスクラス向けに枕や掛布団、ベッドシーツも提供している。空港ではビジネスクラスラウンジも利用が可能。ラウンジのバーは24時間営業で、豊富な種類の飲み物や焼きたてパン、タルトなどを提供。
 
 
 
=== 機内食 ===
 
ビジネスクラス向けのメニューは3ヶ月に1度、メニューを一新している。メニューはLSGスカイシェフをはじめ、ロシアの有名シェフやフードジャーナリストが監修している。モスクワのレストランでジャーナリスト、著名人などに披露され、評価を受けた上で正式にメニューとして決定している。試食会には、日本でも有名な元フィギュアスケート選手の[[エフゲニー・プルシェンコ]]も招待されている。
 
 
 
エコノミークラスでは、毎月4種類のメニューを用意。ホットミールは2種類から選択が可能。路線、ご利用時間、飛行時間に応じて、軽食・朝食・昼食・夕食の[[機内食]]を提供しており、メニューにはロシア料理と世界各国の伝統料理を取り入れている。詳しくは [http://www.aeroflot.ru/cms/ja/flight/menu_econom アエロフロートホームページ] を参照。
 
 
 
=== 機内誌 ===
 
[[機内誌]]は"Aeroflot Style (アエロフロート・スタイル)"という名前で毎月発行され、ロシア語と英語で世界中の都市や世界各国の料理を紹介したり、アエロフロートのニュースを掲載している。約300ページの構成となっており、内容はかなり充実している。英語のページは後半の30ページ程度となっておりメインはロシア語。成田便には"オーロラ"という名前の日本語版機内誌が用意されており、[[ロシア]]や世界各国の情報を紹介している。こちらは約50ページで構成されている。
 
 
 
=== Wi-Fiサービス ===
 
長距離路線で有料機内Wi-Fiサービスを導入している。"On Board Internet Program"と呼ばれる同サービスは2010年から開始しており、ビジネスマンを中心に多くのフライヤーの利便性を高めている。
 
 
 
=== 受託手荷物 ===
 
エコノミークラスは縦・横・高さ3辺の和が158cm、重さ23kg以内は無料。ビジネスクラスは縦・横・高さ3辺の和が158cm、重さ32kg以内は無料となっている。また、無料で預けることができる荷物の個数はエコノミークラスで1個、ビジネスクラスで2個となっている。ただし、エコノミークラスでも運賃種別がEconomy-Premium、Premium-Comfortの航空券の場合は2個まで無料で持ち込みが可能となっている。規定のサイズ、重量、個数を超えた場合は超過料金が発生する。
 
 
 
=== 機内持ち込み手荷物 ===
 
機内持ち込みが可能な手荷物のサイズは縦・横・高さ3辺の和が115cm(55x40x20)以内となっている。また、エコノミークラスは10kgの荷物が1つまで、ビジネスクラスは15kgの荷物が2つまで持ち込み可能。なお、女性用ハンドバッグ、ビジネスバッグ、パソコンケース、ベビーカーは機内持ち込み手荷物にはカウントせず持ち込みが可能。
 
 
 
=== スマートフォンアプリ ===
 
iPhoneおよびiPadユーザー向けに自身の予約情報やアエロフロート・ボーナスのマイル獲得状況、特別オファーに関する情報を見ることができるアプリを提供している。同アプリには追加で6名までユーザーを登録でき、アプリ内でチケットを買う際などに入力の手間が省けるようになっている。また、同アプリはApple社から発売されているApple Watchにも対応している。(2015年4月時点)
 
 
 
== 受賞歴 ==
 
* [[2013年]]6月 - [[スカイトラックス]]社より東ヨーロッパのベスト・エアラインとして2度目の受賞。
 
* [[2014年]]6月 - [[スカイトラックス]]社より東ヨーロッパのベスト・エアラインとして3度目の受賞。
 
* [[2014年]]12月 - FlightStats社より2014年11月の定時運行世界第1位として受賞。
 
* [[2015年]]1月 - 韓国の旅行誌「Global Travel Newspaper Korea」より海外のベストエアライン2014を受賞。
 
* [[2015年]]4月 - 2014年有償座席キロ数(RSK)が858億2000万旅客キロとなり欧州5位、前年比伸び率が12.3%となり欧州4位となった。同指標では3年連続で欧州トップ5入り(エアライン・ビジネス誌発表)。
 
 
 
== 保有機材 ==
 
[[ファイル:AeroflotsB767-VP-BAX.jpg|thumb|right|220px|ボーイング767-300ER]]
 
[[ファイル:Aeroflot Sukhoi SuperJet Osokin.jpg|thumb|right|220px|スホーイ・スーパージェット100]]
 
[[ファイル:Aeroflot DC-10 VP-BDH.jpg|thumb|right|220px|マクドネル・ダグラスDC-10-40F型機(現在は子会社の[[アエロフロート・カーゴ]]に全機移籍)]]
 
[[File:Airbus A330 (Aeroflot) VQ-BCQ.jpg|thumb|right|215px|エアバスA330-300 SKYTEAM塗装機]]
 
アエロフロートの保有機材は以下の通りである。(2015年5月時点)
 
 
 
* [[エアバスA319]] ({{ru|Аэробус А319-100}}) 7機
 
* [[エアバスA320]] ({{ru|Аэробус А320-200}}) 69機
 
* [[エアバスA321]] ({{ru|Аэробус А321-200}}) 33機
 
* [[エアバスA330|エアバスA330-200]] ({{ru|Аэробус А330-200}}) 5機
 
* エアバスA330-300 ({{ru|Аэробус А330-300}}) 17機
 
* [[ボーイング737|ボーイング737-800]] ({{ru|Боинг 737-800}}) 21機
 
* [[ボーイング777|ボーイング777-300ER]] ({{ru|Боинг 777-300ER}}) 15機
 
* [[スホーイ・スーパージェット100]] 30機
 
<!--{{small|(記載順、カッコ内はロシア語による表記の転載)}}--><!--意味不明。「ロシア語版からの転載」の意味?-->
 
<!--この内「Il-96」はIl-96-300のことを指している。-->
 
西側機材はすべてリース機で、'''RA'''の[[機体記号]]を持つロシア国籍の機体は存在しない。('''VP-B**''' ([[バミューダ諸島]]の機体記号)といった具合)<ref>[http://www.airliners.net/photo/Aeroflot---Russian/Boeing-767-3T7-ER/1330971/M/ アエロフロート ボーイング 767-300ER (VP-BWV)]</ref>
 
<ref>[http://www.airliners.net/photo/Aeroflot-Cargo/McDonnell-Douglas-DC-10-40(F)/1337029/M/ アエロフロート マクドネルダグラス DC-10-40F (VP-BDE)]</ref>
 
<ref>[http://www.airliners.net/photo/Aeroflot---Russian/Airbus-A319-111/1330958/M/ アエロフロート エアバス A320 (VP-BWJ)]</ref>。
 
なお、日本航空より購入し、貨物機として運用していた[[マクドネル・ダグラス DC-10|DC-10-40F]]は、カーゴ部門が「[[アエロフロート・カーゴ]]」として子会社化・独立したことで、全機が同社に移籍した。
 
 
 
===平均機体年齢===
 
現在、機体はエアバス、ボーイング、スホーイから構成され、平均機体年齢3.9年と、2014年12月時点で欧州の航空会社の中で最も若い152機で運航(2014年12月時点)。ただし、成田空港とモスクワ間の便は最新鋭の機体で運航されていない<ref>なお、[[日本航空]]は成田 - [[ドモジェドヴォ国際空港|モスクワ ドモジェドヴォ]]線を最新鋭機材である[[ボーイング787]]で運航させている。しかし、この路線は季節ごとに運航する日程が異なるため、夏ダイヤは週4便から最大で毎日運航、冬ダイヤでは週3 - 4便程度の運航にとどまる。</ref>。しかし、B777-300ERの増加で当路線にも最新鋭の機体が導入される可能性を示唆している<ref>[http://www.aeroflot.ru/cms/en/new/50779]</ref>。
 
 
 
===機材の変遷===
 
旧ソ連時代のアエロフロートは、使用機材のほぼ全てが[[ツポレフ]]、[[S・V・イリユーシン記念航空複合体|イリューシン]]、[[O・K・アントーノウ記念航空科学技術複合体|アントノフ]]、[[A・S・ヤコヴレフ記念試作設計局|ヤコヴレフ]]などのソ連内で製造されたもの、または[[ポーランド]]でライセンス生産された機体であった(例外は[[チェコスロバキア]]で設計・製造された[[L-410 (航空機)|L-410]]やポーランドで設計・製造された複葉単発ジェット機[[M-15 (航空機)|M-15]]など)。
 
 
 
[[冷戦]]が終焉した[[1990年代]]以降は、[[1992年]]に子会社の「ロシア国際航空」が[[エアバスA310]]を初めて導入(現在A310は全機退役し、ロシア国際航空もアエロフロートに吸収されている)して以来、[[ボーイング]]や[[エアバス]]などの西側機材の導入を進め、[[西ヨーロッパ|西欧]]路線にはエアバス機、日本路線には通常期はエアバス機、夏季等は大型のボーイング機、[[東ヨーロッパ|東欧]]やロシア国内の長距離路線には大型のイリューシン機([[ロンドン]]線にも就航していた)、同短距離路線には小・中型のツポレフ機が使用されることが多く、特に海外路線で旧ソ連製(ロシア製)航空機が活躍することは少なくなっていた。
 
 
 
運航効率が悪く老朽化が進んだ上に、西側機が増加したためか、IL-86が[[2006年]]11月に引退するなど、旧ソ連製機材の退役が進んでいたが、その一方で近年、[[フランクフルト・アム・マイン|フランクフルト]]、[[ローマ]]等、[[冷戦]]時代から[[西側諸国|西側]]に属していた国々にも機齢が新しいツポレフ Tu-154Mを就航させるなど、再びロシア機の活躍が目立つようになってきていた。
 
 
 
現在、アエロフロートは、大規模な機材更新を進めている。運航効率の悪さや経年化を理由に、前述の通り[[Il-86 (航空機)|イリューシン IL-86]]が2006年11月に、イリューシン IL-96も2013年度中で全機退役した他、[[2008年]][[1月6日]]をもって、[[Tu-134|ツポレフ Tu-134A-3]]が全機退役した。(なお、Tu-134のラストフライトは、[[カリーニングラード]]-[[モスクワ]]便であった。)前述のように活躍の場が広がっていたTu-154Mも、2008〜2009年の間に順次退役し、エアバスA320ファミリーと2010年1月に完全に置き換えられた<ref>[http://www.aeroflot.ru/cms/en/new/495 AEROFLOT WITHDRAWS LEGENDARY TU-154S ]</ref>。
 
 
 
同社はA320ファミリーの他にも、幅広く最新鋭機を発注している。[[ボーイング777|ボーイング777-300ER]]を6機、[[ボーイング777|ボーイング777-200ER]]を2機、[[ボーイング787|ボーイング787 ドリームライナー]]を22機、[[エアバスA330|エアバスA330-200]]を10機、[[エアバスA350 XWB]]を22機、[[スホーイ・スーパージェット100]]を30機発注している<ref>[http://jp.wsj.com/Business-Companies/node_194689 露アエロフロート、20億ドル規模のボーイング機購入で最終合意]</ref>。スホーイ・スーパージェット100は、2012年[[3月5日]]に6機目(機体番号:RA-89005)を受領し、この機材には「スカイチーム」の塗装が施工されている<ref>[http://sukhoi.org/eng/news/company/?id=4781 SCAC and Aeroflot sign the Act of Delivery & Acceptance for the SSJ100 MSN 95013]</ref>。
 
 
 
777-300ERを受領を機に、史上初のアエロフロート向け機材のボーイング社顧客記号(カスタマーコード)'''M0'''(数字の0でローマ字のOではない)を取得し、777-3'''M0'''ERとなってロールアウトする。この初号機(VP-BGB)は2013年1月31日に引渡しを受けた<ref>[http://www.aeroflot.ru/cms/en/new/24649 Aeroflot new Boeing 777-300ER flights are postponed due to a tangle in the Russian aviation authorities] 31 January 2013</ref>。これまでの767-300ERはリース機材であったため767-3'''6N'''ERという型式が存在する。そしてA330-200と777-300ERの新規導入が進捗した事により、これまでの767-300ERは退役している。
 
== 事故 ==
 
{{main|アエロフロート航空墜落事故}}
 
 
 
== スポンサーシップ ==
 
様々なスポーツイベントやスポーツチームへの協賛を行っており、近年では多くの国際大会への協賛も増えている。
 
 
 
=== オリンピック ===
 
アエロフロートは2014年に[[ソチ]]で行われた[[冬季オリンピック]]における公式オリンピック・パートナーである。[[ソチオリンピック]]では、A320-214(VP-BZP)に大会公式マスコットとなるThe Polar Bear(ホッキョクグマ)、The Hare(野うさぎ)、The Leopard(ユキヒョウ)3体の特別塗装を施し、2012年7月から2014年2月23日の大会終了日まで運行した。2008年8月に開催された第29回[[2008年北京オリンピック|北京オリンピック]]でも、ロシアオリンピックおよびパラリンピックチームチームと公式代表団、観客の輸送に関する協定をロシアオリンピック委員会と結び、ロシアオリンピックチームの公式キャリアとなった。その後もロシアオリンピックおよびパラリンピックチームと、2009年から2016年までの間、公式代表団の輸送に関する契約を締結しており、継続的なサポートを提供している。
 
 
なお、1980年に行われた[[モスクワオリンピック]]においても公式キャリアであった。
 
 
 
=== サッカー ===
 
2013年7月8日、[[サッカー日本代表]][[香川真司]]選手も在籍した[[マンチェスター・ユナイテッドFC]]とスポンサーシップ契約を締結。アエロフロートの公式キャリア就任は、アエロフロートのヴィタリー・サヴェリエフ(Vitaly Saveliev)最高経営責任者、[[マンチェスター・ユナイテッドFC]]のリチャード・アーノルド(Richard Arnold)グループ・マネジング・ディレクターおよび[[デイヴィッド・モイーズ]](David Moyes)元監督ならびにチームメンバーを交えて[[オールド・トラッフォード]]で開催された記者発表の席上にて発表された。なお、契約は複数年契約となっている。アエロフロートは公式キャリアとして、チームや役員の移動の手配に関して戦略的助言をし、最新型のエアバス機とボーイング機によるチャーター便サービスを適時提供。2013年12月23日にはエアバスA321の機体にマンチェスター・ユナイテッドのデザインを施した特別仕様機を一般公開。主にロシアとヨーロッパの短距離路線で使用されるほか、マンチェスター・ユナイテッドのチャーター機としても使用される。
 
 
 
また、アエロフロートは[[サッカー日本代表]][[本田圭佑]]選手が在籍していた[[ロシア]]国内のプロサッカーチーム、CSKAモスクワの公式スポンサーとなっている他、サッカーロシア代表の公式スポンサーにもなっている。
 
 
 
=== バスケットボール ===
 
アメリカ[[NBA]]の[[ブルックリン・ネッツ]]やロシアのプロバスケットボールチームであるCSKAモスクワの公式スポンサーとなっている。2014年10月から公式スポンサーとなったCSKAモスクワのユニフォームにはアエロフロートのロゴがあしらわれている。
 
 
 
=== カーリング ===
 
[[世界カーリング連盟]]のオフィシャルエアライン。
 
 
 
== 脚注 ==
 
{{脚注ヘルプ}}
 
{{Reflist}}
 
 
 
== 関連項目 ==
 
* [[ドンアヴィア]]
 
* [[アエロフロート航空墜落事故]]
 
 
 
== 参考文献 ==
 
* 谷川一巳「世界の『航空会社』物語」(2002年・主婦の友社)ISBN 4072337676
 
* Davies, R.E.G.(1992). ''Aeroflot: An Airline and Its Aircraft (First ed.)''. Rockville, Maryland: Paladwr Press. ISBN 0962648310.
 
* [[エアライン (雑誌)|『月刊エアライン』]]「特集 ロシアより愛をこめて2011」2011年4月号(イカロス出版)
 
* クレア・トラベラー (CREA TRAVELLER)「アエロフロートでパリに行きました」2014年7月号(文藝春秋)
 
  
 
== 外部リンク ==
 
== 外部リンク ==
{{commonscat|Aeroflot}}
 
 
* [http://www.aeroflot.ru/cms/ja アエロフロート・ロシア航空] {{ja icon}}
 
* [http://www.aeroflot.ru/cms/ja アエロフロート・ロシア航空] {{ja icon}}
 
* [http://www.aeroflot.ru/ {{lang|ru|Аэрофлот - Aeroflot}}] {{ru icon}}
 
* [http://www.aeroflot.ru/ {{lang|ru|Аэрофлот - Aeroflot}}] {{ru icon}}
* {{Twitter|aeroflot|{{lang|ru|Аэрофлот}}}} {{ru icon}}
 
* {{Facebook|aeroflotinternational|Aeroflot Airlines}} {{en icon}}
 
* {{YouTube|u=AeroflotRussia|{{lang|ru|Аэрофлот - российские авиалинии}}}} {{ru icon}}
 
* {{Instagram|aeroflot|aeroflot}} {{ru icon}}
 
* [http://roshianow.jp/business/2013/09/20/lcc_45203.html 「アエロフロート」系LCCは“硬い”]{{リンク切れ|date=2018年3月 |bot=InternetArchiveBot }} ロシアNOW
 
  
 
{{スカイチーム}}
 
{{スカイチーム}}
 
{{RTS Index}}
 
{{RTS Index}}
 
+
{{テンプレート:20180815sk}}
 
{{DEFAULTSORT:あえろふろとろしあこうくう}}
 
{{DEFAULTSORT:あえろふろとろしあこうくう}}
 
[[Category:アエロフロート・ロシア航空|*]]
 
[[Category:アエロフロート・ロシア航空|*]]

2018/10/6/ (土) 15:03時点における最新版

アエロフロート・ロシア航空ロシア語: Аэрофлот — Российские авиалинии; 英語: Aeroflot Russian Airlines

ロシアの国営航空会社。1932年ソビエト連邦の国営航空会社として設立された。国内線および国際線の定期航空をはじめ,農薬散布や播種などの農林航空,救急医療,操縦士養成といった航空事業のほか,空港管理,航法援助施設の整備・維持など運輸行政に属する業務も行ない,1930年代末には使用機 4000機,従業員 40万人以上を擁する世界最大の航空会社となった。1956年世界にさきがけてジェット旅客機ツポレフTu-104を導入,1957年には首都モスクワと国外 13都市に航空路を結び,1967年日本航空との共同運航便でシベリア経由モスクワ―東京間の運航を開始,1970年自主運航となった。1971年にはハバロフスク―東京(のち新潟)間にも路線を開設,1975年超音速ジェット輸送機ツポレフTu-144を導入して郵便および貨物便に使用したのち,1977年モスクワ―アルマアタ(アルマトイ)間の旅客便を開始した。この運航は 1978年事故によって中断,1979年から改良型のツポレフTu-144Dでハバロフスク便の運航を開始したものの,総計 102回の飛行で全面的にとりやめとなった。ソ連崩壊後の 1992年には 300社以上に細分されたが,2010年モスクワのシェレメチェボ空港に拠点を置くアエロフロートを中心にいくつかの会社を合併,今日のかたちとなる。現用機はロシア製の機材に加えてボーイング機やエアバス機を含み,2011年初の時点で総数 80機以上。ほかにボーイング787ドリームライナーを含む 100機以上の航空機を発注している。

外部リンク




楽天市場検索: