栗駒山
栗駒山(くりこまやま)は、山体が宮城県、秋田県、岩手県の三県にまたがる山である。標高は1,626m[1]。山頂部は宮城県と岩手県の境界になっている。二百名山の一つ。
概要
栗駒山は奥羽山脈に属し、焼石岳や神室山とともに栗駒国定公園や栗駒山・栃ヶ森周辺森林生態系保護地域として指定されている。
山名の由来は、初夏の山頂西側に馬の雪形が現れることから。別名を須川岳(すかわだけ)・酢川岳(すがわだけ)・大日岳(だいにちだけ)・駒ヶ岳(こまがたけ)などとも呼ばれる。
栗駒山は、安山岩やデイサイトを主な岩質とする成層火山であり、活火山に指定されている。約80万年前以降に活動を開始し、最新噴火は1944年11月20日で、小規模な水蒸気噴火を起こし昭和湖を形成した[2]。それ以前には1744年2月3日にも噴火している。約11万年前に形成された平坦な溶岩ドームの剣岳では、噴気活動が盛んで東斜面で樹木の枯死が生じている。
山頂へは1時間半程度で登れるコースから、原生林を5時間以上もかけて登頂するコースまで、変化に富んだ登山コースが10本以上ある。
2008年の岩手・宮城内陸地震により、山体南東麓で大規模な地すべりが発生した。宮城県側の周辺には須川、駒ノ湯、温湯、湯ノ倉、湯浜等の温泉が点在するが、地震による影響で休業や廃業に追い込まれる被害を受けた。また、登山道も地震の影響を受けており、裏掛(新湯)コースなど崩落のため通行禁止となっている箇所もある。
火山噴火予知連絡会によって火山防災のために監視・観測体制の充実等の必要がある火山に選定されている[3]。
- 須川湖と須川岳(栗駒山)Peak Sukawa(Mt. Kurikoma) from lake Sukawa - panoramio.jpg
須川湖と須川岳
- Monument of the top of Mt. Kurikoma.JPG
山頂標
- Shrine at the top of Mt. Kurikoma.JPG
山頂にある駒形根神社の嶽宮
- View from Mt. Kurikoma 20140920.JPG
山頂からの眺め
- 名残ヶ原 Nagoriga-hara marsh - panoramio.jpg
名残ヶ原
- 昭和沼.jpg
- 昭和湖 Lake Syouwako - panoramio.jpg
昭和湖と剣岳溶岩ドーム
- 秣岳 Peak Magusa - panoramio.jpg
昭和湖畔から秣岳(まぐさだけ)
アクセス
いずれも、冬季閉鎖区間あり
秋田県側
- 国道342号で横手市十文字町(国道13号交点)から須川温泉に至る
- 国道398号~秋田県道282号仁郷大湯線で湯沢市(湯沢インターチェンジ・国道13号交点)から須川温泉に至る
- 2015年現在、秋田県側からの路線バスの設定はない
岩手県側
- 国道342号で一関市中心部・一関インターチェンジから須川温泉に至る
- このルートは一部狭隘路であるが、岩手県交通により路線バスが設定されている
宮城県側
- 宮城県道4号中田栗駒線~国道457号~宮城県道42号築館栗駒公園線で若柳金成インターチェンジからいわかがみ平に至る
脚注
- ↑ 引用エラー: 無効な
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タグです。 「gsi.go.jp/common/000091073
」という名前の引用句に対するテキストが指定されていません - ↑ 以前から火口であった場所での噴火で形成
- ↑ “火山防災のために監視・観測体制の充実等の必要がある火山”. 気象庁. . 2016閲覧.
- ↑ 「栗駒山」紅葉号、鳴子峡・中山平紅葉号を季節運行いたします。 - 宮城交通 最新情報一覧 2014年8月
関連項目
外部リンク
- 栗駒山 - 気象庁
- 日本活火山総覧(第4版)Web掲載版 栗駒山 (PDF) - 気象庁
- 日本の火山 栗駒山 - 産業技術総合研究所 地質調査総合センター