にほんこうき
『続日本紀』のあとをうけ,桓武天皇から淳和天皇までの時代を扱う編年体の歴史書。六国史の一つ。 40巻。 10巻が現存。弘仁 10 (819) 年に着手され,承和7 (840) 年完成。編者は,藤原冬嗣,藤原貞嗣,良岑安世らがいるが,中心となったのは藤原緒嗣。
記事は,延暦 15 (796) ,同 16,同 18,同 23~大同1 (806) ,同3,同4,弘仁1 (810) ~4,同5,同6年しか伝わらず,淳和天皇の時代はまったく存在しない。伝記の文章に特色がある。本書の編纂の際に集めた史料は,『天長格抄』 (30巻) としてまとめられたが,これも散逸した。『国史大系』所収。