観念論
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観念論(かんねんろん)もしくはイデアリスム(英語: idealism、ドイツ語: Idealismus、フランス語: idéalisme)
idéalisteという言葉が最初に使われたのは,1702年 G.ライプニッツがエピクロスとプラトンとを比較して,前者を matérialiste,後者を idéalisteと区別したときである。百科全書派の D.ディドロは 49年 idéalisteとして G.バークリーをあげているが,それはバークリーが感性的世界の実在性を否定しているからであり,実在論と極端に対立している点で物質非存在論ないし主観的観念論といえよう。その後の観念論の歩みとしては,名目的観念論 (D.ヒューム) ,感覚的観念論 (E.コンディヤック) ,懐疑的観念論 (デカルト) などがあげられるが,18世紀後半カントによって従来の経験的あるいは独断的観念論が批判され,超越論的ないし先験的観念論が樹立された。カント以後,観念論はドイツにおいていわゆるドイツ観念論として展開され,主観的観念論 (J.フィヒテ) ,客観的観念論 (F.シェリング) ,絶対的観念論 (ヘーゲル) が次々に出た。ヘーゲル以降も観念論は J.ヘルバルト,R.ロッツェ,W.ブントらに継承され,また倫理,美学,宗教など隣接諸領域にもそれぞれの観念論が出た。