新疆ウイグル自治区
新疆ウイグル自治区(新疆維吾爾自治区)(しんきょうウイグルじちく)(ウイグル語: شىنجاڭ ئۇيغۇر ئاپتونوم رايونی / Shinjang Uyghur Aptonom Rayoni)
略称はシン (新) 。中国,西北地方の1級行政区。3特別市,8地区,5自治州に分れ,13市,66県,5自治県から成る。行政中心地はウルムチ (烏魯木斉) 特別市。 1884年清の新疆省となり,1955年自治区となった。アジア大陸のほぼ中央にあり,アルタイ山脈,カラコルム山脈,クンルン(崑崙) 山脈,アルトゥン (阿爾金) 山脈などに囲まれる。中央にテンシャン (天山) 山脈の東半が延びて,省を北部のジュンガル (準噶爾) 盆地と南部のタリム (塔里木) 盆地に分ける。ジュンガル盆地は比較的湿潤な西風によって固定あるいは半固定の砂丘とステップから成っている。タリム盆地の大部分は移動性砂丘の多いタクラマカン (塔克拉瑪干) 砂漠である。ほぼ全域が内陸河川の流域である。高山の雪どけ水が山麓で伏流となり,扇状地末端で湧出してオアシスを形成したのち,砂漠に入って涸れ川となる。オアシスや井戸の周辺では農業が行われる。食糧作物はコムギ,トウモロコシ,工芸作物ではワタ,アブラナ,ゴマ,テンサイがあり,果樹栽培も盛んである。テンシャン山脈のふもとにあるトゥルファン (吐魯番) 盆地はブドウ,メロンと長繊維のワタの産地。南西部のホータン (和田) 県,ヤールカンド (葉爾羌) 県一帯は養蚕が盛ん。牧畜はヒツジ,ヤギを主に,ウマ,ウシ,ラクダも飼育。イリ (伊犁) 馬,バルクル (巴里坤) 馬,ターチョン (塔城)牛,細毛羊など多くの優良種がある。テンシャン山脈は石炭,鉄,アルタイ山脈は金などの非鉄金属に富む。ジュンガル盆地には石油の大鉱床があって,カラマイ (克拉瑪依) 市を中心に採掘されている。工業では鉄鋼,石油製精,冶金,機械,綿紡織,絹紡織,皮革,製糖,製紙などがある。主要都市はウルムチ市のほか,イリ盆地の中心であるクルジャ (固爾札) 市,南西部の広いオアシスに立地するカシュガル (喀什噶爾) 市,自治区の出入口にあたる交通の要衝クムル市などがあげられる。ランシン (蘭新) 鉄道がウルムチ市まで乗入れており,トゥルファン県から分岐するナンチヤン (南疆) 鉄道がカシュガル市まで延びている。人口の 45%をウイグル族,42%を漢族が占め,ほかにカザフ族,モンゴル族,タジク族,シボ族などが住む。
外部リンク
- 新疆ウイグル自治区政府公式サイト(中国語)