絵心経
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絵心経(えしんぎょう)は、字の読めなかった庶民のために般若心経の文言を絵で表現したもの。
元禄年間の田山(現在の岩手県八幡平市)で善八という男によって描かれたものが最初であるという。文化初年、盛岡で改良されたものが日本各地に広まった。盲心経(めくらしんきょう)ともいわれたが、現代では人権上好ましくない表現として使うことが憚られている。
「摩訶般若波羅蜜多心経」は「釜(を逆さに描いてまか)」「般若の面」「腹」「箕(農具)」「田んぼ」「神鏡」、「空」は「(物を)喰う」などとユーモラスに描かれている。
参考文献
- 『読めそうで読めない不思議な漢字』(日本語を考える会編 角川学芸出版 2006)
- 『南部絵経の絵解きと生まれた謎に迫る』(盛岡市文化振興事業団盛岡てがみ館編 盛岡市文化振興事業団 2007)