KeyHolder

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株式会社KeyHolder(キーホルダー)は日本持株会社

概要

前身のシグマ社は、現金の代わりにメダルを使ってスロットマシンなどを合法的に楽しむメダルゲームという運営形態を発案した企業である。ビデオゲームをただ並べただけのゲーム場が殆どだった当時、大人をターゲットにした豪華な内装と丁寧な接客を売りにした店舗展開を行い、メダルゲーム運営のパイオニアとしてのブランドイメージを確立していった。運営店舗の名前は当初は「ゲームファンタジア」で、社名をアドアーズに変更してからは店名も徐々に「アドアーズ」へと移行された。

また、他社への販売を第一目的としない開発部門を有しており、高品質なメダルゲームを自社店舗向けに数多く開発してきた。製造開発部門は、アルゼ(現・ユニバーサルエンターテインメント)の資本参加をうけた際、アルゼに統合された。2006年にアルゼ社から独立した後は、純粋オペレーターとしてサービス・接客の強化に注力しており、過去の機械による差別化から、ソフトでの差別化路線へシフトしている。なお、2007年8月3日付の自己株式取得によりアルゼとの資本関係を解消している。

アルゼによる買収とそれに伴う焦土化経営を受けたゲームメーカーとしては、ゲームメーカーとしての機能は失ったものの唯一破綻することなく離脱する事が出来た会社でもある。アルゼ傘下時代のアルゼによる焦土化経営の影響で脆弱となった経営基盤の急速な建て直しのため、得意とする首都圏駅前立地を中心に出店攻勢をかけていた上、2008年7月には同業オペレーターの事業譲受をなどを実施していた。2008年10月には銀座で賭博性の無い「カジノ」ゲームを提供する店舗を開設した[1]

2009年9月にネクストジャパンホールディングスと資本・業務提携を締結し、店舗開発等で協業を行う。首都圏にて、JJ CLUBのタイム制とアドアーズのゲーム性を取り入れた新しいカラオケ店を出店。2010年3月末をもって、ネクストジャパンホールディングスが株式比率24.9%を取得し、同社の持分法適用会社となる。2012年にJトラストが親会社となった。

2012年からは、JトラストグループのKCカードと提携し、新事業である「レンタル!アドアーズ」を3月から開始した[2]

ゲームセンター事業は、2017年10月1日にアドアーズ株式会社(新)へ移管された。

2018年3月26日付でアドアーズ(新)の全株式を福岡県小郡市に本社を持つ同業者の株式会社ワイドレジャーへ譲渡したと同時に、KeyHolderはアミューズメント事業から完全に撤退した。

アミューズメント事業撤退後は、子会社によって不動産業KeyStudioの運営などを手がけている。

沿革

  • 1967年 前身の株式会社シグマ設立。
  • 1971年 1号店となるゲームファンタジアを渋谷の緑屋(現・渋谷プライム)内のボウリング場に開店、その後ミラノ店を新宿に開店。
  • 1977年 『ゴールデンナゲット』を発売。『ブロックくずし』のコピーゲームで、同社の自作テレビゲームデビュー作。
  • 1979年ゴールデンインベーダー』を発売。『スペースインベーダー』のコピーゲーム。
  • 1980年THE 悟空』を発売。同社初のオリジナルゲームで、音源は『ゴールデンインベーダー」』の流用。
  • 1998年 株式を店頭公開(現在のジャスダック)。
  • 2000年 アルゼ社(現・ユニバーサルエンターテインメント)の資本参加によりアルゼグループ(現・ユニバーサルエンターテインメントグループ)に参加。シグマ社とテクニカルマネージメント社、環デザイン社の3社が合併し、社名をアドアーズ株式会社に変更。
  • 2004年 サービスを特化したハイローラーフロアをアドアーズ渋谷店に設置。以後各地に展開するも、現在は縮小傾向。
  • 2006年 アルゼ所有のアドアーズ株の一部を投資ファンドに売却し、アルゼが第二位株主となる。
  • 2007年 8月2日 アルゼ所有のアドアーズ株の大部分を自己取得し、アルゼとの資本関係を解消。
  • 2008年 10月13日 東京都南砂「SUNAMO」内にアドアーズ南砂町SUNAMO店開設。キッズ向け施設とラジコン関連テナントを併設。
  • 2009年 9月15日 ネクストジャパンホールディングスと業務・資本提携締結・提携開始
  • 2010年 3月31日 持分法適用によりネクストジャパンホールディングス(第二株主)の持分法適用会社となる。
  • 2011年 6月 第三者割当増資を行い、ネクストジャパンホールディングスが筆頭株主となる。
  • 2012年 3月16日 JトラストグループであるKCカードと業務提携。レンタル事業の「レンタル!アドアーズ」を、同月30日より営業開始。
  • 2012年 6月 ネクストジャパンホールディングスが4月にJトラストの完全子会社となったこと、第二位株主もネクストジャパンホールディングスを通じJトラストと緊密な関係にあると認められること、Jトラスト派遣役員の選任等に伴い、Jトラストが親会社となる[3]
  • 2012年 7月1日 ネクストジャパンホールディングスがJトラストに吸収合併され、Jトラストが筆頭株主となる。
  • 2013年 3月12日 Jトラストの完全子会社であった株式会社ブレイク、キーノート株式会社を株式交換により完全子会社とする。
  • 2014年 11月5日 株式会社日本介護福祉グループを子会社化[4]
  • 2015年 8月11日 日本介護福祉グループを同社創業者に売却[5]
  • 2017年 3月31日 株式会社ブレイクを株式会社フォーサイドに売却[6]
  • 2017年 10月1日 アドアーズ株式会社から株式会社KeyHolderに商号変更し、持株会社に移行。同時にアミューズメント施設事業を行うアドアーズ株式会社(新)を設立。
  • 2018年 3月26日 アドアーズ株式会社(新)全株式を株式会社ワイドレジャーに売却。同時にアミューズメント事業から撤退[7][8]
  • 2018年 7月1日 子会社の株式会社KeyProductionが、株式会社BIGFACEからテレビ制作事業を吸収分割により譲受予定[9]

主要株主

2018年2月27日現在

  1. Jトラスト株式会社 42.90%
  2. 株式会社ユナイテッドエージェンシー 29.29%
  3. 鈴木高幸 3.13%
  4. 株式会社スクウェア・エニックス・ホールディングス 2.45%
  5. 岡田 浩明 0.87%

関連会社

  • キーノート株式会社:戸建及びマンションの開発分譲、中古住宅再生、商業施設建築
  • 株式会社KeyStudio:ライブ・イベントスペースの開設及び運営事業
  • 株式会社KeyProduction:テレビ制作事業

その他

旧社名の「アドアーズ」は、英語の「ADORE(=大好き)」という言葉を由来としている。また、「ADORES」の文字は、事業の内容を示す語「Amusement Development Operation Rental Entertainment Support」の頭文字でもある。

脚注

外部リンク