行政区
行政区(ぎょうせいく)とは、
- 政令指定都市の行政単位。→#行政区(政令指定都市)
- 上記の市町村を任意の区画で分割して設置される実務上の行政区画、あるいはその行政区画において設けられる住民自治組織を指す。→#行政区(住民自治組織)
本項では後者を記述する。行政区画としての区については、区 (行政区画)、区#行政区画も参照。
行政区(政令指定都市)
- 政令指定都市の行政区に相当する各国の制度については、区 (行政区画)も参照。
行政区と特別区の違い
行政区と特別区(東京都区部)は制度上全く別の行政単位である。 大きな違いの一つとして、行政区が私企業で言う支店、営業所な扱いに対し、特別区は市と同等の権限が与えられる。なお、政令指定都市は都道府県と同等の権限が与えられる。大阪都構想は大阪府と政令指定都市である大阪市と堺市という異なる権限の行政単位を大阪都という一つの行政単位に集約・再編し、そこに大阪都と同等の権限のある特別区を設置することで、府と政令指定都市の二重行政を解消しようとするものであった。2017年現在総合区設置に向けて協議が進んでいる。尚、此れに対抗する戦略として自民党が府下全市が政令指定都市移行を目指す事を検討している。
行政区(住民自治組織)
部落から行政区へ
行政区は、数十世帯から数百世帯をひとまとめにした、ほぼ大字を1単位とする住民自治組織である。小さな大字ではいくつかがまとまって一つの「行政区」になり、また、大きな大字では、いくつかの行政区に分割しているところもある。
かつては「部落」と呼んでいたが、同和問題などとの兼ね合いで、「部落」の語句があまり好ましくないということになり、1980年前後から、これに代わることばとして「行政区」が用いられるようになった。日常はただ「区」と呼ぶことが多い。
組織と働き
戦時中にできた隣組の制度は、敗戦とともに名目上は廃止されたが、地方ではまだ残滓のある場所もある。
行政区は、「隣組」とほぼ同じ規模の、数軒から十数軒を一つにした「組」の集合体としてとらえられ、住民の互選で選ばれた「区長」が代表になっている。
防犯・防災から消防団の組織などが主な活動だが、役場からの書類・伝達事項の取り次ぎ、村祭りの運営、農道の管理から道路、下水溝の清掃、子供会・婦人会・老人会などの組織から懇親会、運動会などの娯楽などもおこない、自前のグランドや集会場を持っているところもある。
関連項目
外部リンク
- 農業関連用語収録キーワード一覧 - 農林水産省がコトバンクに提供する農林水産業及び農林水産施策情報等の参考とする農業関連用語