「ユーロコプター EC 120」の版間の差分
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EC120 コリブリ
ユーロコプター EC 120 コリブリは、ユーロコプター(現エアバス・ヘリコプターズ)社が開発した軽多目的ヘリコプター。EC 120という機種番号は、民間向けの2トン・クラスの単発機であることを意味する。
Contents
概要
1970年代に開発されたユーロコプター エキュレイユの後継機種として、設計は1992年より開始された。ライフサイクルコストの低減に重点が置かれており、エンジンは単発配置とされたほか、ローターブレードを初めとして機体各所に複合材料が多用されている。ローターヘッドはベアリングレスで、ブレードはスフェリフレックス(Speriflex)構造を採用した3枚式で、騒音低減のため、先端は曲線に加工されている。
テールローターにはフェネストロンが採用された。降着装置は固定式スキッドを採用した。また、本機の開発は国際共同によって行なわれており、ユーロコプター社のほか、中国の哈爾浜飛機製造公司、中航技进出口有限责任公司、シンガポールのシンガポール・エアロスペース社が参加した。
製造は1998年1月より開始され、1号機は、日本の野崎産業に引き渡された。現在では、製造はユーロコプター社のマリニアンヌ工場と中国の哈爾浜飛機製造公司によって分担されており、前者で生産されたものをEC 120、後者で生産されたものをHC 120と称する。
ユーロコプターのエアバス・ヘリコプターズへの改称へ伴い、現在は名称がH120[1]と改称されている。
維持費の面で有利であるため個人が所有するプライベート機の他、練習機や空撮用などの事業用としても利用されている。
コストを考慮した機体ではあるがローターヘッドのベアリングレスによりループなどの曲技飛行が可能である。スペイン空軍では練習機として導入した機体により、飛行教官による曲技飛行隊『Patrulla ASPA』を結成している。
ディーゼルエンジン搭載試験機
2015年11月6日にはV型8気筒4.6リットル直噴ターボディーゼルHIPE-AE440を搭載したH120の飛行に成功した[2]。European Clean Sky initiativeの一環として開発された。これにより、チュルボメカ アリウスを搭載した同型機よりも燃料の消費が30%低減され、航続距離が2倍近くになり、高温高地での運用性が向上するとされる[2]。また免許取得の比較的容易な陸上単発ピストン機の免許で操縦できるが、燃料は航空用ガソリンより安価なジェット燃料が使用できるなど経費削減が可能となる。