超楕円曲面

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数学では、超楕円曲面(hyperelliptic surface)、あるいは双楕円曲面(bi-elliptic surface)は、楕円曲線上の楕円ファイバー(elliptic fibration)を持つ曲面である。すべてのそのような曲面は、有限アーベル群による 2つの楕円曲線のとして記述できる。超楕円曲面は、エンリケス・小平の分類の中の小平次元 0 の曲面のひとつのクラスである。

不変量

小平次元は 0 である。

ホッジダイアモンドは、次の形となる。

          1
      1       1
  0       2      0
      1       1
          1

分類

超楕円曲面は、商 (E×F)/G である。ここに E = C/Λ であり F は楕円曲線で、G は F ( F の作用)の部分群である。次の表に示すように、超楕円曲面には 7つの族がある。

K の位数 Λ G E 上の G の作用
 2  任意の  Z/2Z  e → −e
 2  任意の  Z/2ZZ/2Z  e → − e, e → e + c, −c = c
 3  ZZω  Z/3Z  e → ωe
 3  ZZω  Z/3ZZ/3Z  e → ωe, e → e + c, ωc = c
 4  ZZi;  Z/4Z  e → ie
 4  ZZi  Z/4ZZ/2Z  e → ie, e → e + c, ic = c
 6  ZZω  Z/6Z  e → −ωe

ここに ω は 1 の 3乗根であり、i は 1 の 4乗根である。

準超楕円曲面

準超楕円曲面(quasi-hyperelliptic surface)は、その標準因子が 0 に数値的に同値であり、楕円曲線へのアルバネーゼ写像とすべてのファイバー(fiber)がカスプ(cusp)を持ち有理的であるような代数曲面である。準超楕円曲面は、標数が 2 や 3 のときにのみあり得る。第二ベッチ数は 2 で、第二チャーン数は 0 であり、正則オイラー標数English版(holomorphic Euler characteristic)は 0 である。準超楕円曲面は、{{#invoke:Footnotes | harvard_citation }} により分類され、彼は標数が 3 のとき6つの場合があることを発見した(この場合は 6K = 0)であり、標数 2 の場合は 8つの場合がある(この場合は、6K あるいは、4K が 0 となる)ことを発見した。準超楕円曲面は、商 (E×F)/G である。ここに E はカスプを持つ有理曲線であり、F は楕円曲線、G は F の(F の作用による)有限部分群スキームEnglish版(subgroup scheme)である。

参考文献