聖霊発出論争

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せいれいはっしゅつろんそう
Filioque controversy

聖霊が父からのみ発出するものか,もしくは父および子から発出するものかをめぐる論争。ニカイア・コンスタンチノープル信条の原文は,聖霊は父から発出するとだけあったが,6世紀スペインのアリウス派に対して子の神性を強調するため,Filioque (ラテン語で,「そして子からも」の意) を信条に挿入。東方教会はこれに反対した。当時のローマ教皇は,東方教会の立場を支持して挿入に反対したが,Filioqueは,スペイン,フランス,ドイツの教会に広まった。 11世紀には教皇もこれを受入れ,東方教会がこれを削除したと非難するようになった。こうして問題は,普遍公会議の決定に教皇が一方的に付加する権利があるかどうかという論争に発展,東西教会分離の重要な原因となった。



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