素朴派
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素朴派(そぼくは)とは、主として、19世紀から20世紀にかけて存在した、絵画の一傾向のこと。ナイーヴ・アート(Naïve Art)、パントル・ナイーフ(Peintre Naïf)と呼ばれることもある。一般には、画家を職業としない者が、正式の教育を受けぬまま、絵画を制作しているケースを意味する。すなわち、その者には別に正式な職業があることが多い。アウトサイダー・アートも参照。
素朴派の作品は、対象を写実的に描写した、具象的な絵画であることがほとんどであることから、一般的には前衛性がないが、例えば、アンリ・ルソーの一部の作品などについては、前衛的な要素(幻想性等)を認める考え方も強い。(プリミティヴ・アート、プリミティヴィスム)
素朴派に分類される主たる画家
(注){}カッコ内は、正式な職業
- アルフレッド・ウォリス Alfred Wallis, 1855-1942 {船具商}
- アンドレ・ボーシャン Andre Bauchant, 1873-1958 (Le peintre jardinier)
- アンリ・ルソー Henri Rousseau, 1844-1910 {税官吏}
- オルネオーレ・メテルリ Orneore Metelli, 1872-1939
- カミーユ・ボンボワ Camille Bombois, 1883-1970
- グランマ・モーゼス Anna Mary Robertson 'Grandma' Moses, 1860-1961
- セラフィーヌ・ルイ Séraphine Louis (Seraphine De Senlis), 1864-1942
- ニコ・ピロスマニ Niko Pirosmani, 1862-1918
- フェルディナン・デスノス Ferdinan Desnos, 1901-1958
- ルイ・ヴィヴァン Louis Vivin, 1861-1936
- ルネ・ランベール Rene Rimbert, 1896-1991
- ウィルソン・ビゴー Wilson Bigaud, 1931-
- ベリル・クック Beryl Cook, 1926-2008(活動は戦後)
- エクトル・イポリット Hector Hyppolite, 1894-1948
日本人では、次のような画家が、素朴派とされることがある。
また、「画家」ではないが、次の者が素朴派とされることもある。
- フェルディナン・シュヴァル(Ferdinand Cheval, 1836-1924。郵便配達夫シュヴァル(ファクトゥール・シュヴァル, Facteur Cheval):パレ・イデアル(理想宮、Le Palais Ideal)を作った
関連項目
- 『セラフィーヌの庭』(セラフィーヌ・ルイの伝記映画)
外部リンク
- ファクトゥール・シュヴァル
- 松濤美術館 素朴美の系譜テンプレート:Mdash江戸から大正・昭和へ