糖ヌクレオチド

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糖ヌクレオチド代謝における単糖の活性型である。糖ヌクレオチドはグリコシル化では糖の供給源となり、この反応はグリコシルトランスフェラーゼによって触媒される。

歴史

オリゴ糖の同化作用と糖ヌクレオチドの役割は、1950年代にルロアールらがグリコシルトランスフェラーゼを発見したことにより明かになった。グリコシルトランスフェラーゼはグリコシル基を糖ヌクレオチドから受容体に転移させる酵素である[1]

生化学的重要性

グリコシル基供与体として作用するためにはその単糖が高いエネルギーを持たなければならないため、糖ヌクレオチドとなる必要がある。この糖ヌクレオチドはヌクレオチド三リン酸とグリコシル一リン酸との反応で合成される。

種類

動物にはグリコシル基供与体として9種の糖ヌクレオチドが存在し、ヌクレオシドの違いによって分類することができる[2]

植物およびバクテリアでは他にも多くの糖が用いられる。特にシチジン二リン酸グルコースチミジン二リン酸グルコースが自然界に多く見られ、他にも多くのCDP, TDP-糖が供与体ヌクレオチドとして存在する[3][4]

脚注

  1. Derek Horton (2008). “The Development of Carbohydrate Chemistry and Biology”. Carbohydrate Chemistry, Biology and Medical Applications: 1–28. doi:10.1016/B978-0-08-054816-6.00001-X. 
  2. Cold Spring Harbor Laboratory Press Essentials of Glycobiology, Second Edition
  3. Samuel G, Reeves P (2003). “Biosynthesis of O-antigens: genes and pathways involved in nucleotide sugar precursor synthesis and O-antigen assembly”. Carbohydr. Res. 338 (23): 2503–19. doi:10.1016/j.carres.2003.07.009. PMID 14670712. 
  4. Xue M. He and Hung-wen Liu (2002). “Formation of unusual sugars: Mechanistic studies and biosynthetic applications”. Annu Rev Biochem 71: 701-754.