杉玉

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杉玉(すぎたま、すぎだま)とは、スギの葉(穂先)を集めてボール状にした造形物。酒林(さかばやし)とも呼ばれる[1]日本酒造り酒屋などの軒先に緑の杉玉を吊すことで、新酒が出来たことを知らせる役割を果たす[1]。「搾りを始めました」という意味である。

吊るされたばかりの杉玉はまだ蒼々としているが、やがて枯れて茶色がかってくる。この色の変化がまた人々に、新酒の熟成の具合を物語る。

今日では、酒屋の看板のように受け取られがちであるが、元々は酒の神様に感謝を捧げるものであったとされる。

起源は、酒神・大神神社三輪山のスギにあやかったという[1]。俗に一休の作とされるうた「極楽は何処の里と思ひしに杉葉立てたる又六が門」は、杉玉をうたったものである。[2]

スギの葉は酒の腐敗をなおすからスギの葉をつるすという説もある。

作り方

針金で芯となるボール(できあがりの半分ぐらいの大きさ)を造り、杉の葉を下方から順に差し込んで固定していく。上まで刺したら、球状になるようにきれいに刈り揃えて完成。

出典

  1. 1.0 1.1 1.2 みうらじゅん監修『アレの名前大百科』2016年、PHP文庫、69頁。
  2. 日本の食文化大系/第二十一巻 酒博物誌 第四部 177page 酒林 著者・芝田喜三代  昭和六十一年

関連項目