札幌交響楽団
提供: miniwiki
札幌交響楽団 (Sapporo Symphony Orchestra) | |
---|---|
基本情報 | |
出身地 |
日本 北海道札幌市中央区中島公園1-15 |
ジャンル | クラシック音楽 |
活動期間 | 1961年7月1日- |
公式サイト | 札幌交響楽団 |
公益財団法人札幌交響楽団(こうえきざいだんほうじんさっぽろこうきょうがくだん)は、北海道札幌市に本拠を置くオーケストラ。通称札響(さっきょう)。日本オーケストラ連盟正会員。
Contents
概要
北海道に本拠を置く唯一のプロ・オーケストラである。
1997年(平成9年)からは定期演奏会は札幌コンサートホールKitaraで催され、事務局も同ホール内に設置されている[1]。
沿革
- 1961年(昭和36年)
- 7月1日 - 札幌市民交響楽団として発足。
- 第1回定期演奏会を開催。
- 1962年(昭和37年) - 財団法人札幌交響楽団 となる。
- 1975年(昭和50年) - アメリカ/西ドイツ公演。
- 1980年(昭和55年) - 北海道文化賞受賞。
- 1983年(昭和58年) - モービル音楽賞受賞[2]。
- 1989年(平成元年) - 東京公演の定期開催を始める。(同時に開始した大阪公演は96年まで実施。)
- 1992年(平成4年) - 東南アジア公演。(94年にも開催。)
- 1996年(平成8年) - 札響名曲シリーズ開始。
- 1997年(平成9年) - 本拠地ホールとなる札幌コンサートホールKitara が完成。
- 2001年(平成13年) - 創立40周年記念 英国公演。
- 2002年(平成14年) - 経営危機が表面化、再建・改革に取組む。
- 2005年(平成17年) - 韓国公演。 定期演奏会を2公演化。
- 2007年(平成19年) - 第500回定期演奏会を開催。
- 2009年(平成21年) - 公益財団法人として認定を受ける。
- 2011年(平成23年) - 創立50周年記念欧州公演(ドイツ、イタリア、イギリス)。
- 2015年(平成27年) - 台湾公演。北海道内179全市町村での公演を達成[3]。
- 2016年(平成28年) - ミュージック・ペンクラブ音楽賞(オペラ・オーケストラ部門)受賞[4]。
歴代指揮者
歴代指揮者には、荒谷正雄(常任)、ペーター・シュヴァルツ(常任)、岩城宏之(音楽監督)、秋山和慶(首席)、尾高忠明(音楽監督)、ラドミル・エリシュカ(首席客演)、マックス・ポンマー(首席)等が名を連ね、現在はマティアス・バーメルトが首席指揮者を務める。
- 荒谷正雄(常任指揮者 1961年 - 1968年)<名誉創立指揮者>
- 遠藤雅古(副指揮者 1961年 - 1962年)
- 山岡重信(指揮者 1969年 - 1970年)
- ペーター・シュヴァルツ(指揮者 1969年 - 1970年、 常任指揮者 1970年 - 1975年)
- 岩城宏之(正指揮者 1975年 - 1978年、 音楽監督・正指揮者 1978年 - 1981年、 音楽監督 1981年 - 1988年、 桂冠指揮者 1988年 - 2006年)
- 尾高忠明(正指揮者 1981年 - 1986年、 ミュージックアドバイザー・常任指揮者 1998年 - 2004年、 音楽監督 2004年 - 2015年、 名誉音楽監督 2015年 - )
- 秋山和慶(首席客演指揮者 1986年 - 1988年、 ミュージックアドバイザー・首席指揮者 1988年 - 1998年)
- 堤俊作(専属指揮者 1988年 - 1992年)
- 小松一彦(専属指揮者 1988年 - 1992年)
- 高関健(専属指揮者 1988年 - 1992年、 正指揮者 2003年 - 2012年)
- 末廣誠(指揮者 1995年 - 1999年)
- 円光寺雅彦(正指揮者 1998年 - 2001年)
- ラドミル・エリシュカ(首席客演指揮者 2008年 - 2015年、 名誉指揮者 2015年 - )
- マックス・ポンマー (首席指揮者 2015年 - 2018年)
- 佐藤俊太郎 (指揮者 2016年 - )
- 垣内悠希 (指揮者 2016年 - )
- 広上淳一 (友情客演指揮者 2017年 - )
- マティアス・バーメルト (首席指揮者 2018年 - )
歴代コンサートマスター
- 岩本敬一郎(1961年 - 1966年)
- 佐々木一樹(1966年 - 1977年)
- ルイ・グレーラー(1977年 - 1981年)
- 水谷正志(1981年 - 1986年)
- 市川映子(1981年 - 1985年)
- デヴィッド・ペリー(1984年 - 1985年)
- マイケル・キシン(1985年 - 1988年)
- 深山尚久(1988年 - 1992年)
- 尾花輝代充(1993年 - 1996年)
- グレブ・ニキティン(1993年 - 2000年)
- 長井明(1995年 - 1996年)
- 大平まゆみ(1998年 - )
- 田島高宏(2001年 - 2004年)(2014年 - )
- 伊藤亮太郎(2005年 - 2015年)
- 三上亮(2007年 - 2011年)
演奏会
本拠地札幌コンサートホールKitaraを会場とする定期演奏会、名曲シリーズの他、道内各地で年間120回前後の演奏会を開催している(練習場は、札幌芸術の森アートホール)。
- 定期演奏会
- 10プログラム、各回2回公演(金曜夜と土曜昼)、札幌コンサートホールKitara大ホールで開催される。
- 札響名曲シリーズ
- 年間5回、いわゆる名曲・小品中心のプログラムで開催される。 会場は、札幌コンサートホールKitara大ホール。
- 特別演奏会
- 第9演奏会、ニューイヤーコンサート、道内地方都市演奏会、アキラさんのコンサート、ポップス・コンサート、シンフォニック・ブラスなど。
- 東京公演
- 唯一の定期遠征公演。1989年から年1回開催されている。
- その他
- ほくでんファミリーコンサート、Kitara 主催コンサート、PMF、ジルベスター・コンサート、グリーン・コンサートなど。
ディスコグラフィ
- 尾高忠明指揮/ベートーヴェンの交響曲第1番・第2番・第3番・第4番・第5番・第6番・第7番・第8番・第9番、シベリウスの交響曲第1番・第2番・第3番・第4番・第5番・第6番・第7番、エルガーの交響曲第1番・第3番、ドヴォルザークの交響曲第8番・第9番「新世界より」、ブルックナーの交響曲第7番、グリーグ(「ペール・ギュント」組曲他)とシベリウス(交響詩「フィンランディア」他)の管弦楽曲集、武満徹(波の盆・乱)・細川俊夫・尾高惇忠の作品集。
- ラドミル・エリシュカ指揮/ドヴォルザークの交響曲第5番・第6番・第7番・第8番・第9番「新世界より」・管弦楽曲(交響詩・序曲)・チェロ協奏曲(独奏:石川祐支)、ヤナーチェクの管弦楽曲(シンフォニエッタ・タラス・ブーリバ・利口な女狐の物語)、スメタナのわが祖国、チャイコフスキーの交響曲第4番・第5番・第6番「悲愴」、ブラームスの交響曲第1番、第2番・第3番・第4番、ベートーヴェンの交響曲第4番、リムスキー=コルサコフの交響組曲「シェエラザード」。
- マックス・ポンマー指揮/メンデルスゾーンの交響曲第2番、ブルックナーの交響曲第4番、R.シュトラウスの交響詩「ツァラトゥストラはかく語りき」・シューマンの交響曲第4番・J.シュトラウスⅡの皇帝円舞曲、バッハの管弦楽組曲。
- 高関健指揮/オルフのカルミナ・ブラーナ、伊福部昭のシンフォニア・タプカーラ。
- 秋山和慶指揮/ブラームスの交響曲第1番・第2番・第3番・第4番、大学祝典序曲、悲劇的序曲、ハイドンの主題による変奏曲、セレナード第2番、ハンガリー舞曲、シベリウスの交響曲第2番、チャイコフスキーの交響曲第1番。
- 山田一雄指揮/ベートーヴェンの交響曲第2番・第3番・第4番・第5番・第6番・第7番・第8番・第9番・ヴァイオリン協奏曲(独奏:藤川真弓)、「エグモント」序曲。
- 堤俊作指揮/チャイコフスキーの交響曲第5番、、三枝成彰のヴァイオリン協奏曲「雪に蔽われた伝説」(独奏:深山尚久)。
- 小松一彦指揮/佐藤眞の交響詩「北の大地」。
- 十束尚宏指揮/ハンス・シュテーリの交響詩「十勝」(1994年の特別演奏会録音)。[5]
- 札幌交響楽団アーカイブ・シリーズには、荒谷正雄、ペーター・シュヴァルツ、岩城宏之の歴代指揮者の他、朝比奈隆、渡邉暁雄、山田一雄、近衛秀麿指揮によるディスクがある。
合唱団
- 札響合唱団 - 札幌交響楽団専属の合唱団(2006年創設)
ファンクラブ
- 札響くらぶ - 札幌交響楽団公認のファンクラブ(1996年設立)。札幌交響楽団の演奏を楽しみ、その活動を支援するとともに、会員相互の交流を図り、併せて音楽文化の普及、発展、向上に寄与することを目的とする。
不祥事
2010年1月、事務局が、契約上義務付けられている音楽監督の承諾を得ず、定期演奏会をCD制作のために録音した。音楽監督から抗議を受けた事務局は、CD制作を中止し、担当者である事業部長を減給・降格、専務理事と事務局長をけん責処分とした。録音には東京のレコード会社がかかわっており、録音にかかった費用を札幌交響楽団が負担することで合意した[6][7]。
脚注
参考文献
- 『札幌交響楽団 1961-1981』 財団法人 札幌交響楽団編、1982年。
- 『北の‘交響史‘-札幌交響楽団・30年の全演奏記録』 札幌交響楽団編、和泉書房、1994年。
- 『札幌交響楽団40年誌』 田中和朗編、2002年。
- 『札幌交響楽団50年史 1961-2011』 公益財団法人 札幌交響楽団編、2011年。
- 前川公美夫 『北海道音楽史』 大空社、1995年。
関連項目
外部サイト
典拠レコード: