加群の根基

提供: miniwiki
移動先:案内検索

数学において、加群の理論において、加群の根基 (radical) は構造と分類の理論の構成物である。それはジャコブソン根基の一般化である。いろいろな意味でそれは M半単純成分 soc(M) の概念の双対概念である。

定義

Rとし M を左 R-加群とする。M の部分加群 N は商 M/N単純加群であるときに極大 (maximal) あるいは cosimple と呼ばれる。加群 M根基 (radical) は M のすべての極大部分加群の共通部分である

[math]\mathrm {rad}(M) = \bigcap \{ N \mid N \mbox{ is a maximal submodule of M} \} \,[/math]

同じことだが、

[math]\mathrm {rad}(M) = \sum \{ S \mid S \mbox{ is a superfluous submodule of M} \} \,[/math]

これらの定義は soc(M) に対して直接的な双対の類似をもつ。

性質

  • rad(M) は余剰部分加群全体の和であるという事実に加えて、ネーター加群において rad(M) それ自身が余剰部分加群である。
  • すべての右 R-加群 M に対して rad(M) ={0} であるような環を右 V-環 (right V-ring) と呼ぶ。
  • 任意の加群 M に対して、rad(M/rad(M)) は 0 である。
  • M有限生成加群であることと M/rad(M) が有限生成かつ rad(M) が M の余剰部分加群であることは同値である。

関連項目

参考文献

  • Alperin, J.L. (1995). Groups and representations. Springer-Verlag, 136. ISBN 0-387-94526-1. 
  • Anderson, Frank Wylie (1992). Rings and Categories of Modules. Springer-Verlag. ISBN 978-0-387-97845-1. 

テンプレート:Abstract-algebra-stub