ドーロス
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ドーロス(古希:Δῶρος、英:Dorus)はヘレーンの息子であり、ドーリア人の祖である。アポロドーロスによれば、ドーロスはペロポネソス半島対岸の領地を、そこに住まう人々に自らの名を冠し「ドーリア人」と呼んだ。ドーロスはペロポネソス半島を侵略しようとした際、アルゴス王アピスによって殺害された。
ドーリア人の勃興
彼の子孫であるアイギミオスは、テッサリア地方のラピテース族と領地争いをしていた。ヘーラクレースがそこを訪れた時に、アイギミオスは自らの領地の三分の一を分け与えるという条件で助けを求めた。ヘーラクレースはラピテース軍を蹴散らし、敵軍総大将のコローノスを粉砕してドーリア人に自由をもたらした。アイギミオスは約束通り国土を三分割し、ヘーラクレースの息子であるヒュロスにその一つを与えた。
ヘーラクレイダイのペロポネソス帰還においても、ドーリア人たちは彼らに力を貸した。アイギミオスの息子であるデュマースとパンピューロスは、テーメノスがペロポネソスを征服した際に戦死した。しかし、ヘーラクレイダイと共にドーリア人たちはペロポネソスへと居住した。故に、ペロポネソス半島に住むギリシャ人たちはドーリア人と呼ばれるようになった。