シナイモツゴ

提供: miniwiki
移動先:案内検索


シナイモツゴ (学名:Pseudorasbora pumila pumila) は、コイ目コイ科に属する

分布

関東・新潟県以北の日本に生息している。近年の開発、オオクチバスブルーギルなどの外来魚の放流により、関東地方の個体は絶滅したと考えられている。また本来関東以北には生息していなかった近縁種のモツゴの侵入によって、容易に交雑することから多くの地域で姿を消した。北海道にも移植されている。かつては池や沼などにも生息していたが、今は水路でみられることが多い。

和名は、かつて宮城県中部にあった品井沼で発見されたことに因むが、宮城県内では干拓事業によって品井沼が消失して以降、長らく生息が確認されていなかった。1993年平成5年)9月、宮城県水産技術総合センター内水面水産試験場、鹿島台町(現・大崎市鹿島台)、鳴瀬吉田川漁業協同組合が共同で調査した結果、鹿島台町桂沢のため池でシナイモツゴの生息が確認された[1][2]

大崎市では、この生息確認に携わった地元有志らがNPO法人「シナイモツゴ郷の会」を組織しており、自然繁殖できる環境の復元、シナイモツゴを食害するオオクチバスやアメリカザリガニの駆除に取り組んでいる[3][4]

特徴

同属のモツゴよりずんぐりしている。

食性

動物や、付着藻類などの植物などを食べる雑食性である。

保全状況評価

脚注

  1. 鹿島台町史編さん委員会編著 『鹿島台町史』 鹿島台町、1994年、912頁。
  2. シナイモツゴの話”. 宮城県水産技術総合センター 内水面水産試験場. . 2012閲覧.
  3. シナイモツゴ郷の会(2018年3月31日閲覧)
  4. 【ソロモンの頭巾】アメリカザリガニ 食材利用で駆除促進の新戦略/長辻象平『産経新聞』朝刊2018年3月28日(オピニオン面)