クエン酸
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クエン酸(クエンさん、citric acid)
示性式 C(OH)(CH2COOH)2COOH で、柑橘類などに含まれる有機化合物で、ヒドロキシ酸のひとつである。
有機酸の一つ。無色透明の結晶または粒状あるいは白色の結晶性の粉末で,臭いはなく,酸味があり,1gは水 0.5ml,エタノール 2ml,エーテル 30mlに溶ける。 1784年 K.W.シェーレがレモン汁中から結晶として単離した。動植物の組織中に広く含まれている。生体内ではTCA回路の途中に現れ,重要な役割をもつ。食用には粉末あるいは水溶液の形で,清涼感を得たり味をよくする目的で使うことが多い。 4gは大きいレモン1個の酸味に対応する。臨床的には消化不良,止渇,食欲増進,胃酸欠乏症にクエン酸リモナーデを内用し,外用には足汗の洗浄 (1~5%) ,舌癌の洗浄 (0.8%) がある。工業的にはクエン酸ナトリウム,クエン酸銅などの原料や諸種医薬品,可塑剤,防錆剤など多方面に利用されている。
出典