キリスト教起源史

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キリストきょうきげんし

Histoire des origines du Christianisme

フランスの思想家エルネスト・ルナンの代表作。8巻。 1863~83年刊。イエス伝,使徒たち,聖パウロ,反キリスト,福音書とキリスト教第2期,キリスト教会,マルクス・アウレリウスと古代世界の終末の7巻に索引を加えたもの。歴史研究,聖書研究,聖地への旅行に基づく広範な資料を駆使して,生気ある文体で叙述した実証主義的宗教史解釈の試みであったが,神話を拒絶する著者の態度は逆に歴史的状況や使徒たちの人格性の把握を弱める結果を生み,宗教の霊的本質をとらえることには成功しなかった。