「ETOPS」の版間の差分

提供: miniwiki
移動先:案内検索
(1版 をインポートしました)
(内容を「{{テンプレート:20180815sk}} __NOINDEX__」で置換)
(タグ: Replaced)
 
1行目: 1行目:
'''ETOPS'''({{lang-en|Extended-range Twin-engine Operational Performance Standards}}、イートップス)とは、民間[[旅客機]]の安全性確保のためのルールの1つである<ref>例えばUSDOTでは"Extended Range Operation with
+
{{テンプレート:20180815sk}} __NOINDEX__
Two-Engine Airplanes"と表記しており、"ETOPS"の表記には幾つか存在する。</ref>。[[エンジン]]を2基しか持たない旅客機では、仮にそのうちの1基が飛行中に停止した場合でも一定時間以内に代替の[[空港]]へ緊急着陸することが可能な[[航空路]]でのみ飛行が許されるとして、[[国際民間航空機関]] (ICAO) が取り決めたものである。緊急時にエンジン1基のみでの飛行する場合、飛行可能な時間を定めたものと言い替えることができる。
 
 
 
日本の[[国土交通省]]は、ETOPSを「'''双発機による長距離進出運航'''」と呼び、実施承認審査基準を設定している。
 
 
 
なお、この規定は今後、新たに提案された'''LROPS''' ({{lang-en|Long Range Operational Performance Standards}}) に置き換えられる可能性がある。
 
 
 
== 経緯 ==
 
ETOPS制定よりずっと以前、エンジンの信頼性が低かった時代において、双発旅客機(エンジン2基)は、近くの[[空港]]から100[[マイル]]まで、[[1953年]]からは空港より60分以上離れたところを飛ぶことが認められていなかった。このため、[[大洋]]や[[北極]]を最短距離で横断するような航空路に双発旅客機を就航させることは許されなかった。その後、エンジンの信頼性が高まると、エンジン1基のみで飛行できる時間を120分に延長することができるようになった。事前に認定を受けた双発旅客機に対して近くの空港から120分以内の距離の飛行ルートを認めたものが、'''ETOPS-120'''ルールである([[ボーイング767]]が初)。この規制緩和は、燃費や整備費で経済性に優れた双発旅客機をより広範な路線に就航させたいという[[航空会社]]の要望に応えたもので、これによって、従来の安全基準に対応するためにエンジンを3基や4基備えた機種([[マクドネル・ダグラス DC-10|DC-10]]、[[ロッキード L-1011 トライスター|トライスター]]など)は発注が減っていった。
 
 
 
その後、エンジンの信頼性がさらに向上すると、'''ETOPS-180'''や'''ETOPS-207'''という規定が設けられ、航続距離の長い双発旅客機では、[[南極大陸]]など一部を除き地球上すべての地点を飛行できるまでになった<ref>参考文献:嶋田久典『世界の傑作旅客機50』ソフトバンククリエイティブ</ref>。
 
 
 
== ETOPSの認定 ==
 
ETOPSを実際に認定するのは、アメリカ[[連邦航空局]](FAA)と[[欧州航空安全機関]](EASA)の2機関である。
 
 
 
ETOPSの認定は、まず機体とエンジンの組み合わせにより型式ごとの認定(ETOPS type approval)が行われる。それから実際の運航を行うに当たっては、さらに旅客機1機ごとに個別で認可を受ける必要があり、航空会社によってはコスト削減などのため、同じ機種でもETOPS「認定」と「非認定」の機体が混在することもある。この場合、ETOPS「認定」の機体は主に長距離の洋上飛行に割り当て、「非認定」の機体は主に陸上や短距離の洋上飛行に割り当てられる。
 
 
 
また、ETOPSルールの適用時間は同じ機種・型式の旅客機でも航空会社(の運航実績と整備水準)によって違いがある。
 
 
 
ETOPSルール適用の旅客機は3発機([[ボーイング727]]、[[マクドネル・ダグラス DC-10|DC-10]]、[[ロッキード L-1011 トライスター|トライスター]]など)や4発機([[ボーイング747]]、[[エアバスA340]]・[[エアバスA380|A380]]など)よりも、エンジンを中心として厳しい検査体制が採られている。
 
 
 
== ETOPS-120からETOPS-180へ ==
 
[[File:Boeing 777-200 JAL waiting resolutely for takeoff... (8499201219).jpg|thumb|right|200px|はじめてETOPS-180認定を受けたボーイング777-200ER]]
 
 
 
はじめてETOPS-180の認定を受けた旅客機は[[ボーイング777]]で、これは同機が搭載している2基のエンジンの信頼性が従来のものから飛躍的に向上したためである。その後[[ボーイング757]]、[[ボーイング767]]、[[ボーイング737 ネクストジェネレーション|ボーイング737-600/-700/-800/-900]]、[[ボーイング787]]、[[エアバスA300-600]]、[[エアバスA310]]、[[エアバスA320]]、[[エアバスA330]]にもETOPS-180が認定されている。
 
 
 
== ETOPS-207 ==
 
 
 
== ETOPS-240 ==
 
2009年10月に[[欧州航空安全機関]] ([[:en:European Aviation Safety Agency|European Aviation Safety Agency]],EASA) が[[エアバスA330]]に対して初のETOPS-240の認定を与えた<ref>「エアバスの見据える未来とは」『[[航空ファン (雑誌)|航空ファン]]』2010年8月号、P.73</ref>。
 
 
 
== ETOPS-330 ==
 
2011年10月に[[米国連邦航空局|FAA]]はボーイング777(777-300ER、777-200LR、777貨物機、GE社のエンジンを搭載した777-200ER)に対してETOPS-330の認定を与えた<ref>[http://boeing.mediaroom.com/2011-12-12-Boeing-to-Offer-up-to-330-Minute-ETOPS-on-777 Boeing to Offer up to 330-Minute ETOPS on 777 - Dec 12, 2011]</ref>。
 
 
 
2014年5月には[[ボーイング787]]がFAAからETOPS-330の認定を受けた<ref>[http://www.aviationwire.jp/archives/37604 FAA、787のETOPS 330承認 単発で330分飛行可能に] - Aviation Wire 2014年5月29日付</ref>。
 
 
 
2015年3月に[[ボーイング747-8]]がFAAからETOPS-330の認定を受けたと発表し<ref>[http://www.aviationwire.jp/archives/57377 747-8、最大330分のETOPS取得 4発機初]- Aviation Wire 2015年3月19日付</ref>、4発機で初めてETOPSが認定されることになった。
 
 
 
== ETOPS-370 ==
 
2014年10月に欧州航空安全機関が[[エアバスA350 XWB|エアバスA350-900]]に対し、ETOPS-180からETOPS-300・ETOPS-370の認定を与えた<ref>[http://www.airbusjapan.com/single-jp/detail/a350-xwb370etops/ A350 XWB、最大370分のETOPS承認]</ref>。
 
 
 
== 空港要件 ==
 
双発機が長距離飛行を行うにあたっては、航空機・エンジンのみならず、空港の要件についても3発・4発機より厳格に定められている。<ref>[http://www.tc.gc.ca/eng/civilaviation/publications/tp6327-tp6327v96-appendices-appendixb-4931.htm Suitable Enroute Alternate Aerodromes] - Transport Canada (英語)</ref>
 
 
 
航路周辺の緊急着陸に適した空港は'''Adequate Airport'''(着陸可能飛行場)<ref name="jbaa">[http://www.jbaa.org/japanese/etopstuutatu20080703.pdf 双発機による長距離進出運航実施承認審査基準]</ref>と呼ばれ、運用時間や飛行場諸元等から安全に着陸できるものでなければならない。これはETOPSでない飛行(空港から60分以内の距離の飛行)にも適用される。
 
 
 
Adequate Airportの要件に加え、より厳しい条件を満足する空港を'''Suitable Airport'''(着陸に適した飛行場)<ref name="jbaa" />と呼ぶ。Suitable Airportは滑走路の路面状態を考慮した十分な滑走路長を持ち、気象状態も滑走路の数や進入方式に応じた所定の条件を満たさなければならない。さらに緊急時の救援・消火体制もICAOの定める「カテゴリー4」以上の能力が必要である。通信状況その他についても様々な条件がある。ETOPS運航においては、Suitable Airportの中から、エンルート用の代替空港を選定しなければならないことになっている。
 
 
 
ETOPS-207の場合は、Suitable Airportの救援・消火体制としてICAOの定める「カテゴリー7」以上の能力が必要で、さらに180分飛行距離以内にAdequate Airportも別途確保しておかなければならない。
 
 
 
== 脚注 ==
 
<references />
 
 
 
== 外部リンク ==
 
* [http://gc.kls2.com Great Circle Mapper] - Great Circle mapper including ETOPS ranges {{en icon}}
 
 
 
{{DEFAULTSORT:ETOPS}}
 
[[Category:航空機の製造]]
 

2019/5/10/ (金) 22:30時点における最新版



楽天市場検索: