鳩山町

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鳩山町(はとやままち)は、埼玉県中部にある人口約1万4千人の

概要

埼玉県のほぼ中央に位置し、県西部地域に属している。

比企郡に属するが、入間郡毛呂山町坂戸市などとの結びつきの方が強く、警察は西入間警察署、消防は西入間広域消防組合消防本部が管轄している。東武東上線高坂駅東松山市)へのアクセスが良い町東部の丘陵地帯では埼玉県内でも有数の規模を誇る新興住宅街「鳩山ニュータウン」があり、東京のベッドタウンとなっているほか、鳩山ニュータウン周辺には「東京電機大学埼玉鳩山キャンパス」、「山村学園短期大学」、「宇宙航空研究開発機構地球観測センター」、「日立製作所中央研究所(鳩山地区)」といった大規模な教育機関や研究機関の施設が集中しており、高坂駅郊外地区として緑豊かな新しい街が形成されている。

一方、町西部は道路環境や公共交通の便が悪いこともあって東京からの距離の割には都市化が進んでおらず、山村地帯の風景が残っている。

埼玉県中央部はゴルフ場が多く立地しているが、鳩山町内にも町域外縁部にいくつかのゴルフ場が存在する。

地理

  • 町内の大部分は岩殿丘陵の中央部に位置する。傾向として、町内北部が標高が高く、南部の方が低い。森林、畑地、住宅地が占めるが、ゴルフ場の面積も無視できないほどを占める。

気候

鳩山町には気象観測所(アメダス)があるが、関東地方の平野部としては記録的な気温が出やすい。これは町を取り囲むように丘陵地帯が広がっている為、町中央部は緩やかな盆地になっており、盆地気候により、夏の日中は暑くなりやすく、また冬の早朝は冷え込む傾向があるためである(1月の平均最低気温:-3.9℃、氷点下10度近くを記録することがある)。隣接自治体と比べても気温差が激しいのが特徴と言える。

標高

100m~40mほどである。

  • 町の北東、東松山市境の少し東松山市側にある物見山の三角点が標高135m。
  • 町の西部、高野倉八幡神社付近が標高100m。
  • 鳩山ニュータウン西友付近が標高80m。
  • 町の北西端の県道ときがわ町境付近、西端の県道越生町境付近が標高70m。
  • 町のほぼ中央の役場庁舎が標高50m。
  • アメダス観測点が標高44m。
  • 今宿交差点が標高40m弱。

河川

  • 鳩川 高野倉に端を発し東に流れ、町の中央部で南に流れ変え、再び東進して越辺川と合流する。
  • 大橋川 ときがわ町境辺りから県道とほぼ平行して東進し、大橋で南進して鳩川の東側を平行し、中央公民館の東で鳩川に合流する。
  • 石坂川 石坂を北から南に流れ、鳩川を経由せずに直接越辺川に合流する。

特徴

  • 河川の周囲に水田が作られ、南、あるいは東に開ける谷戸(やと・やち)が数多くある。だが町内面積に比して水田はさほど多くなく、他は畑地か山林であり、昭和中期までは養蚕を営む農家が多く桑畑が多かった。桑畑は現在はほとんど見られない。
  • 1980年代に町内の山林はいくつかのゴルフ場に開発され、町内面積として無視できない広さとなった。
  • 町内では各所に沼や湧水を利用したため池があり、少ない水量を安定活用する工夫がされている。泉井という地名が示すように町内には湧き水が出るところがあるが、古老によると昔はもっとあちこちに湧き水が有ったということである。

これら河川の利用と丘陵地における水田、畑地、山林の効果的利用は「里山の風景」を残すものとして首都圏至近にありながら貴重である。

地名

  • 赤沼
  • 石坂
  • 泉井
  • 今宿
  • 大橋
  • 奥田
  • 楓ヶ丘
  • 熊井
  • 小用
  • 須江
  • 高野倉
  • 竹本
  • 鳩ヶ丘
  • 松ヶ丘
  • 大豆戸

歴史

  • 奈良時代須恵器などの窯業の一大産地として栄えた。武蔵国国分寺の瓦を焼いた窯跡など多数の窯跡の遺跡が出土している。(南比企窯跡群)また、8世紀前半と推定される小用廃寺の遺跡などから、早くから渡来文化・仏教文化を持った人たちが住んでおり、関東の古代寺院建立を担っていた人たちがいたことがうかがわれる。町の南西数キロ離れた所には当時渡来人を集めてつくられた、かつての高麗郡(716年設置)があり、このことと関係があるか、研究が待たれる。
  • 平安時代後期から中世にかけて荘園が発達すると、年代や領主は詳細不明だが町内の地域の大部分は東松山市南部の早又・正代・宮鼻・高坂・元宿・下青鳥・石橋・岩殿・毛塚・田木・神戸と併せ、亀井庄になっていたようである(「新編武蔵国風土記稿」)。
  • 鎌倉時代鎌倉街道(上道)が整備されると、軍事上の要衝・宿場町や、材木の中継地として賑わいを見せた。今宿という地名は越辺川対岸の苦林宿の新興地という意味からきている。
  • 1352年(正平7年/文和元年)南北朝時代の観応の擾乱における武蔵野合戦では新田軍(南朝方)が鎌倉街道の笛吹峠(鳩山町嵐山町境)に布陣し、足利軍(北朝方)との戦いがあった。
  • 太平記』には町内の地名として旗山が見える(鳩山の由来:鳩山中学校より県道を挟んだ西南側丘陵地)。
  • 1693年(元禄6年) - 赤沼を領していた旗本内藤正勝が大坂定番に任ぜられ、1万石加増されて大名となり赤沼藩が立藩する。後を子の内藤正友が継ぎ、1703年(元禄16年)に岩村田藩(信濃国)に転封になるまで存続した。
  • 江戸期の町内の地域は数家の旗本領・江戸近郊の藩領(岩槻藩・前橋藩)になることが多く、その領地が入り組んでいた(「旧高旧領取調帳」)。
  • 1869年(明治2年) - 前橋藩領であった須江、岩槻藩領であった赤沼を除いて、町内の地域は韮山県となった。
  • 1871年(明治4年) - 廃藩置県により、町内の地域は入間県となる。
  • 1873年(明治6年) - 町内の地域は入間県が廃され熊谷県となる。
  • 1876年(明治9年) - 町内の地域は熊谷県が廃され埼玉県となる。
  • 1889年(明治22年) - 町村制施行により、今宿村、大豆戸村、赤沼村、石坂村、小用村(入間郡)の5か村が合併し、比企郡今宿村が成立。同じく高野倉村、熊井村、泉井村、竹本村、須江村、奥田村、大橋村の7か村が合併し、比企郡亀井村が成立。
  • 1955年(昭和30年) - 比企郡亀井村今宿村が合併し鳩山村が発足する。両村の中央にあった地名「鳩山」(旗山)をとって「鳩山村」と名づけられた。
  • 1974年(昭和49年) - 鳩山ニュータウンの造成が始まり人口が急増。
  • 1982年(昭和57年) - 町制施行し鳩山町となる。

人口

鳩山町(に相当する地域)の人口の推移
総務省統計局 国勢調査より

行政

  • 町長:小峰孝雄

議会

  • 鳩山町議会 定数13
  • 埼玉県議会 西第9区 毛呂山町越生町・鳩山町(定数1、2015年3月施行)
    • 2015年3月より前の旧区割においては比企郡滑川町嵐山町小川町ときがわ町とともに旧西第15区(定数1)を構成していたが、一票の格差是正等の事情から、上述の入間郡域との結びつきを踏まえ鳩山町のみ比企郡の他の町から分離され、入間郡の毛呂山町・越生町による旧西第10区(定数1)と合区、現西第9区となった。

経済

企業

金融機関

 (ゆうちょ銀行については下記郵政の項目を参照のこと)
 (かつては小川信用金庫鳩山支店、みずほ銀行鳩山出張所が存在したがそれぞれ撤退した)

地域

病院

  • 麻見江ホスピタル
  • 福島内科医院
  • 鳩山第一クリニック

教育

大学・短大
高等学校
中学校
小学校
  • 鳩山町立今宿小学校
  • 鳩山町立亀井小学校
  • 鳩山町立鳩山小学校(平成19年4月1日 町立鳩丘小学校と町立松栄小学校が統合)

図書館

  • 鳩山町立図書館

鳩山町に住居・通勤通学していれば、東松山市坂戸市比企郡嵐山町滑川町小川町ときがわ町川島町吉見町、及び秩父郡東秩父村の市町村立図書館で相互利用が可能である。

公共施設

町の施設

  • 鳩山町役場東出張所
  • 中央公民館
  • 文化会館
  • 公民館亀井分館
  • 公民館石坂分館
  • 町民体育館
  • 多世代活動交流センター運動場・体育館 (元松栄小学校校地)
  • 梅沢運動場
  • 亀井運動場
  • 中央庭球場
  • 小用庭球場
  • ふれあいセンター
  • 今宿コミュニティセンター
  • 梅沢集会所
  • 総合福祉センター
  • 鳩ヶ丘のびのびプラザ

国の施設

独立行政法人の施設

警察

西入間警察署(坂戸市)管轄

  • 鳩山駐在所
  • 鳩山東駐在所

消防

電話番号

市外局番は町内全域が「049」。市内局番が「2XX」の地域との通話は市内通話料金で利用可能(川越MA)。収容局は鳩山局のみ。 296から現在は299まで市内局番が振り分けられている

郵政

郵便番号は町内全域が「350-03xx」(鳩山郵便局)である。

  • 鳩山郵便局
  • 鳩山鳩ヶ丘郵便局
  • 東京電機大学内簡易郵便局

広域行政

自動車登録

熊谷陸運支局が鳩山を管轄しているので、熊谷ナンバーである。
車庫証明は主に川越ナンバー向けに証明書を発行する西入間警察署に書類を提出し、登録は熊谷陸運支局に願いを出すという"ねじれ"が起こっている。
また軽自動車登録の際、「比企郡」は車庫証明の提出を義務付けられていないので、比較的楽である。

交通

路線バス

町内に鉄道路線はなく、町内に向かう路線バス東武東上線高坂駅坂戸駅から運行されている。 それぞれの系統は町内の別の地域を走るが、鳩山町営路線バスによって相互に接続されている。川越観光バス大橋線は「大橋」バス停において乗り換えが可能、大橋線以外の系統は「高坂駅」において乗り換えが可能である。高坂駅から鳩山ニュータウンへの路線は本数が多くノンステップバスも運行されている。

鳩山町営路線バスは鳩山町北部地域活性化基本条例に基づく泉井地区と上熊井地区の活性化取り組みにおいて、高坂駅-越生駅間の運行が計画されているもので、2017年1月11日~3月31日まで試験運行後、有償運行、同年10月15日から東松山市内のバス停設置を加えて本運行された。現在は上熊井止まりとなっており、越生駅への乗り入れは2019年春の越生駅東口完成と同時の予定となっている。

太文字は鳩山町内のバス停。

  • 川越観光バス
    • 高01]:高坂駅西口 - こども動物自然公園 - 山村学園短期大前 - 鳩山ニュータウン - にっさい花みずき
    • [高02]:高坂駅西口 - 高坂ニュータウン - 東京電機大学本館前
    • 大橋線坂戸駅北口 - 苦林 - 今宿 - 鳩山町役場 - 大橋
  • 鳩山町営路線バス(川越観光バスに委託)
    • 北部線:高坂駅西口 - 化石と自然の体験館 - 良品計画鳩山センター - 大橋 - 亀井集落センター前 - 上熊井
  • 鳩山町内循環バス(川越観光バスに委託)
    • ニュータウンコース
    • 石坂コース

道路

高速道路でのアクセスは、関越自動車道鶴ヶ島インターチェンジ鶴ヶ島市)、または東松山インターチェンジ(東松山市)から隣接自治体を経由してのアクセスとなる。ETC搭載の車は坂戸西スマートインターチェンジ坂戸市)からもアクセス可能。
町内に国道は通っていないが、国道407号の経路案内標識に「鳩山」方面表示が4カ所(東松山市内の毛塚、宮鼻、高坂神社東、上野本南の各交差点)、国道254号には1カ所(東松山市内の上野本西交差点)ある。

タクシー

名所・旧跡・観光スポット・祭事・催事

祭事

  • 商工会主催おしゃもじ山つつじ祭(毎年4月末開催)
  • 商工会主催納涼祭
  • 今宿八坂神社祭り囃子(毎年8月第3週土曜日日曜日開催)
  • 熊井毛呂神社屋台囃子
  • 泉井神社ささら獅子舞
  • 鳩山ニュータウン夏祭り(毎年8月第1週土曜日曜日開催)
  • はとやま祭(毎年11/3文化の日開催)

特産品(埼玉県特産品認定商品)

  • 鳩山友愛焼(おしゃもじ食品)登録商標
  • 鳩豆うどん(美味の会)登録商標
  • 鳩山焼酎呑舞(鳩山町大豆組合)
  • 宇宙っこまんじゅう(おしゃもじ食品)

名所

ゴルフ場

鳩山家との関係

1955年、2村が合併し鳩山村が誕生した記念に、当時首相だった同じ名前の鳩山一郎に書を依頼しようということになり、村会議長が東京の鳩山の自宅を訪れ、鳩山家の家訓である「友愛」の書を書いてもらった。額縁に入れられ現在も役場内に掲げられている。

2009年7月23日には孫の鳩山由紀夫が選挙活動の合間を縫って鳩山町役場を訪問し、祖父が書いた「友愛」の書と対面している。

出身者

伝説

  • 十郎淵=金子十郎のはなし(赤沼の重郎橋)
  • 冑塚(かぶとづか)=熊井太郎忠基(くまいたろうただもと=源義経の郎党)
  • いぼとり地蔵

関連項目

外部リンク