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(各国の野球)
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{{スポーツ
 
{{スポーツ
| 画像 = [[ファイル:Bunt.jpg|300px]]
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| 画像 =  
| 見出し = 打者のスイングとミートの瞬間
 
 
| 競技統括団体 =[[国際野球連盟]]
 
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| 通称 =  
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| ボール = [[ボール (野球)]]
 
| ボール = [[ボール (野球)]]
 
}}
 
}}
{{ウィキポータルリンク|野球}}
 
{{ウィキプロジェクトリンク|野球}}[[ファイル:Subway Series 2008.jpg|right|thumb|270px|本塁に突入する走者と阻もうとする[[捕手]]]]
 
'''野球'''(やきゅう)({{lang-en-short|Baseball}})は、フィールドと呼ばれる屋外[[球技]]場(もしくはそれを模した屋内球技場)で行われる集団[[球技]]の[[スポーツ]]である。
 
  
「野球」と言う言葉は、[[明治]]期に[[日本]]で[[中馬庚]]が作った和製漢語である。英語の'''ベースボール''' (baseball) を指す<ref>[http://www.baseball-museum.or.jp/baseball_hallo/detail/detail_039.html 野球殿堂 中馬庚]</ref>。
+
'''野球'''(やきゅう)({{lang-en-short|Baseball}})
  
== 概要 ==
+
9人編成の2チームが,ボール,バット,グローブなどの用具を用いて交互に攻撃と守備を行ない,通常9イニングでの得点 (四つの塁を回ると1点) の合計を競う競技。起源には,アメリカおよびイギリスの二つの発祥説がある。日本へは 1872年に移入され,学生野球を中心としてしだいに一般に広まった。
野球は、2つのチームが攻撃と守備を交互に繰り返して勝敗を競う競技。大会やリーグによって、予め定めた以上の一方的展開になった場合や気象条件等により途中で試合を打ち切る[[コールドゲーム]]の規定、攻撃時に[[投手]]と呼ばれるポジションの選手の代わりに攻撃専門の選手を使う[[指名打者]]制度の有無、[[審判員 (野球)|審判員]]の人数等、細かな違いがあるが、大会やリーグごとに、それぞれの環境で最も良いと考えられる制度を採用している。
 
  
競技名、組織名、大会名などで、'''一般的に、単に「野球({{lang-en-short|baseball}})」と称する場合、世界的には勿論、日本国内においても、いわゆる硬式野球を指す'''。[[メジャー・リーグ]]では硬式野球が競技されている他、日本でも、[[日本プロ野球|プロ野球]]や[[都市対抗野球大会|都市対抗野球]](社会人)、[[日本の大学野球|大学野球]]、[[阪神甲子園球場|甲子園]]の[[高校野球]]は硬式野球が競技されている。
+
1934年大日本東京野球倶楽部 (読売ジャイアンツの前身) が結成され,これを契機に[[プロ野球]]が盛んになり,1936年日本職業野球連盟が設立された。第2次世界大戦後プロ野球はブームを迎え,1950年から2リーグ制となった。競技場は本塁,1塁,2塁,3塁を設けた 90フィート (約 27.43m) 四方の方形の内野,外野およびバックネットラインからなる。
 
+
   
現在、日本国内における野球と称される競技で用いられている[[ボール (野球)|ボール]]には、硬式球・軟式球・準硬式球の3種類があり、使用するボールにより、それぞれ[[硬式野球]]・[[軟式野球]]・[[準硬式野球]]とも呼ばれ、それぞれ異なった競技である。軟式野球、準硬式野球は共に日本で誕生した競技であり、主に日本国内のみで普及している競技で国際性は殆どない。例として、野球発祥の地で本場とも呼ばれる米国において「soft-baseball」などと言っても通常一切通用しない。軟式野球は主に、日本国内の[[公立学校|公立]]の中学校やレクリエーションとしての野球などで行われる。準硬式野球も軟式野球同様日本国内のみで普及している競技であり、運営組織の分類上も多くの場合は軟式野球の一種として扱われている。
 
 
 
野球が変化して生まれたものとして、[[フィンランド]]を中心に行われている[[ペサパッロ]](フィンランド野球)や、[[ソフトボール]]がある。特に[[ソフトボール]]は女性や子供、高齢者にも楽しめるような競技として広まった。
 
 
 
== 歴史 ==
 
{{Main|野球の歴史}}
 
野球の起源は明らかになっていないが、[[イギリス]]の球技である「タウンボール」がイギリス系移民によってアメリカに持ち込まれた後変化し、野球として形成されたと考える研究者が多い。1830年代から40年代に原型が成立したと考えられ、すぐにアメリカの北部でさかんとなった。[[1861年]]から[[1865年]]の[[南北戦争]]によって野球は[[アメリカ南部]]にも伝えられ、アメリカ全土において人気を博するようになった。19世紀後半を通じてルールに改良が加えられ、現在の形になった。[[1869年]]には世界最初のプロ球団である[[シンシナティ・レッドストッキングス]]が設立され、[[1871年]]には世界初のプロ野球リーグである[[全米プロ野球選手協会|ナショナル・アソシエーション]]が設立された。これは5年で破綻したものの、[[1876年]]にはこれを引き継ぐ形で[[ナショナルリーグ]]が設立され、[[メジャーリーグベースボール]]が成立した。このころ日本にやってきたアメリカ人から野球は[[日本]]にも伝えられ(後述)、やがてアメリカや日本の影響圏でも野球がさかんとなり、日本はアメリカに次ぐ「野球王国」といわれるまでになった。
 
 
 
== ルール ==
 
[[ファイル:Tulsa vs Frisco.jpg|thumb|200px|[[投手]]と[[打者]]の対戦]]
 
2つのチームが攻撃と守備を交互に繰り返して勝敗を競う。ルールは[[公認野球規則]]に基づいている。
 
{{Main|野球の概要}}
 
 
 
=== 試合形式 ===
 
攻撃側は、相手チームの投手が投げたボールを打って、一塁・二塁・三塁・本塁をまわることで得点を得る。守備側は相手チームの走者が本塁に到達しないように走者を[[アウト (野球)|アウト]]にする。相手チームの選手を3人アウトにできれば、攻撃に移ることができる。攻撃と守備の一巡は[[イニング]]と呼ばれる。一試合は9イニングからなり<ref name="イニング">一試合におけるイニング数はルール体系によって異なることがあり、[[小学生]]、[[中学生]]などでは7イニングの場合もある。</ref>、得点の合計が多いチームが勝者となる。両者の得点が等しい場合は、[[延長戦]]を行う、[[引き分け]]とするなどルール体系によって対応が分かれる。
 
 
 
試合の目的は「勝つこと」であり、公認野球規則1.02に「'''各チームは、相手チームより多くの得点を記録して、勝つことを目的とする。'''」と明記されている。規則書に「勝つことを目的とする」と明確に表記されていることが野球ルールの際立った特徴の一つでもある。
 
 
 
=== チーム編成 ===
 
1チームは選手9人([[指名打者]]制を採る場合は10人)と監督、コーチなどで編成される。試合にはそれ以外にも控え選手がおり、プロ野球では16人、高校野球では9人まで控えとして途中からの試合出場ができる。しかし、一度交代した選手はその試合中は再び試合に出ることはできない。ただし、交代せずに守備位置を変えることは可能である。
 
 
 
== 用具 ==
 
野球を行うにあたっては、様々な用具が必要であるが、選手が野球を行う上で必要となる用具のうち、代表的なものについて述べる。詳しくは各項目を参照のこと。
 
 
 
=== ボール ===
 
{{Main|ボール (野球)}}
 
[[ファイル:Ball&amp;ball.jpg|thumb|right|軟式ボール(左)と、<br />硬式ボール(右)]]
 
[[ファイル:Rubber baseball 2006.jpg|thumb|right|2006年以降の公認軟式球]]
 
野球で用いられているボールには硬式球・準硬式球・軟式球の3種類がある。
 
; 硬式球
 
: [[ゴム]]や[[コルク]]の芯を[[糸]]で巻き、[[皮革|牛革]]や馬革を縫い合わせて作った球。プロ野球や高校野球、中学生のシニア・ボーイズリーグ、小学生のリトルリーグでもこのボールを使って行う。
 
 
 
; 軟式球
 
: 全日本軟式野球連盟が公認した日本発のボール。中が空洞になったゴム製の球で、試合対象、年齢、性別に応じてA、B、C、D、H号の5種類がある。硬式球に比べて安価で安全性が高いため、日本国内では草野球、少年野球、公園での[[キャッチボール]]など広く一般的に使われている。A、B、C号に関しては2006年度始めにフルモデルチェンジを行い、馴染みのあった表面の細かなディンプル(くぼみ)が無くなった。そのため物理的には硬式球で投げられるほぼ全ての球種を投げることが可能となった。
 
; 準硬式球
 
: 軟式球の一種として開発されたものである。大きさやボールの表面は軟式A号とほぼ同じでゴム製だが、内部は硬式球のそれと類似しており、打球感は硬式とほぼ同一である。現在は軟式球H号と呼ばれる。大学野球で多く使われる。
 
; [[Kボール]]
 
 
 
=== バット ===
 
{{Main|バット (野球)}}
 
バットは滑らかな円い棒であり、打者が投球を打ち返すための用具である。材質により木製バットとその他の素材のバットに分けられる。公認野球規則では最大直径7cm以下かつ全長106.7cm以下とされているが、少年用や女性用を除くと実際の多くは全長82 - 87cm程度である。
 
 
 
; 木製バット
 
: 原則として一本の木材を削って作製する。日本のプロ野球を含めて各連盟の公認での制限が無く、どのような試合でも使える。素材は[[アオダモ]]、ホワイトアッシュ、メイプル、トネリコなどがある。
 
 
 
; 金属製バット
 
: アマチュア野球で各連盟が公認した場合に使用する。日本のプロ野球では使用が認められていない。高校硬式野球では重量を900グラム以上とする規定がある。素材はアルミ合金と超々ジュラルミンが主となっている。
 
; 繊維強化プラスチック製バット
 
: 柔らかい素材を生かして軟式野球で使われるもので、通称カーボンバットと呼ばれるものである。近年では反発力や飛距離を伸ばすため、ウレタンなど複数の素材を組み合わせたハイコンバットと呼ばれるものも多数存在する。中学生の大会では使用不可となっている。
 
; 竹製バット
 
: 竹材を接着剤によって貼り合わせて加工したもの。基本的には各連盟の公式戦では使えないが、耐久性に優れ、芯をはずして打つと手や腕に強い衝撃が感じられることを生かし、主に練習用として使用される。
 
 
 
=== グラブ(グローブ)・ミット ===
 
{{Main|グラブ (野球)|ミット}}
 
[[ファイル:Baseball glove front back.jpg|thumb|right|グラブ]]
 
グラブやミットは、投球、打球、[[送球]]を受けるための革で作られた用具である。形状によってミットは[[捕手]]用のキャッチャーミット・[[一塁手]]用のファーストミットの2種類があり、グラブには [[投手]]用・[[二塁手]]用・[[三塁手]]用・[[遊撃手]]用・[[外野手]]用・ある程度まんべんなく使えるオールラウンド向け等、数種類に分類することができる。そのそれぞれについて、右投げ用(左手に着用)・左投げ用(右手に着用)がある。両投げ用は、基本的には存在しない。グラブはどの形状でもすべてのポジションで使用できるが、ミットに関しては捕手と一塁手の使用についてのみ規定されている。投手が着用するグラブについては、グラブ全体が一色であり、商標・マーク類は白色・灰色以外であること、グラブにグラブの色と異なるものをつけてはならないことの制限がある。
 
 
 
=== スパイクシューズ ===
 
{{Main|スパイクシューズ}}
 
野球用の靴でスパイク部分は金属または樹脂を使用している。少年野球では危険なため、樹脂製スパイクを使用している場合が多い。スパイク部分が取り外し可能なものもある。また、ピッチャーが利き足のシューズの先端に、保護革をつけることがある。これは投球時、ピッチャーが後ろ足(利き手と同じ側の足)でマウンドを蹴りシューズがすり減る事を防ぐため。バッティングでも同じ現象が起きるためか、野手がこの保護革をつけることも多い。
 
 
 
=== 捕手の防具 ===
 
; マスク(面)
 
: 前頭部、顔面、喉を保護するために装着する。人工皮革や、天然皮革などでできている。
 
; プロテクター
 
: 肩、胸、腹を保護するために装着する。
 
; ファウルカップ
 
: 股間周辺を保護するために装着する。
 
; [[レガース]]
 
: 膝から足首までを保護するために装着する。
 
 
 
=== ロージンバッグ(ロジンバック) ===
 
{{Main|ロジンバッグ}}
 
滑り止めの白い粉が入った袋。主にピッチャーが用い、マウンドに置いてある。次打者のためにネクストバッタースボックスにも置いてある。
 
 
 
=== ユニフォーム ===
 
{{main|野球ユニフォーム}}
 
同じチームの選手・監督・コーチなど競技に参加する者は、同色・同形・同意匠の[[野球ユニフォーム|ユニフォーム]]と[[ベースボールキャップ|帽子]]を着用する。原則として全員(少なくとも選手)の背中には[[野球の背番号|背番号]]をつける。アンダーシャツ、ストッキング、ベルトは同色での着用が必要。[[スパイクシューズ|スパイク]]もユニフォームの一部に相当するため、チームで同色にそろえる必要がある。プロ野球においては[[選手兼任監督|プレイングマネージャー]]やベースコーチに立つ場合を除き監督がユニフォームを着ない場合がある。ボールが胸部に当たると心臓に負担が掛かり倒れてしまう(死亡・重傷事故の例もある)ことがあるので、胸部の部分にパッドを付けることを推奨する。
 
 
 
== グラウンド ==
 
{{Main|野球場}}
 
[[ファイル:Fenway at night.jpg|right|thumb|270px|[[フェンウェイ・パーク]]([[アメリカ合衆国]]、[[ボストン]])]]
 
野球に使われるグラウンドと付帯設備は野球場もしくは球場、4つのベースを結ぶ正方形内は内野と呼ぶ。ダイヤモンドとも呼ばれる。内野とコーチスボックス、ネクストバッタースボックスの距離は公認野球規則で決められているが、グラウンドの大きさについては球場によって異なる。内野は公認野球規則で正方形内と定められているが、慣習的には内野手の守備範囲も含める。
 
 
 
特に野球(硬式野球)仕様かつプロ野球の試合で使用される野球場においては、本塁より左右両翼及びセンターのフェンスまでの距離について、古い球場では両翼90[[メートル]]、中堅120メートル弱の球場が多いが、1980年代以後に建設された球場では両翼99.1 - 100メートル、中堅122メートルを基準としている([[野球場#野球場の規格|野球場・規格の項]]参照)。
 
 
 
== ポジション ==
 
{{野球ポジション画像|size=250px}}
 
{| class="wikitable" style="text-align:center;"
 
!攻守!!colspan="2"|名称!!正式名称!!英略字
 
|-
 
|rowspan="12"|守<br />備||colspan="2"|バッテリー||Battery ||
 
|-
 
|1||style="text-align:left;"|[[投手]](ピッチャー)||Pitcher||P
 
|-
 
|2||style="text-align:left;"|[[捕手]](キャッチャー)||Catcher||C
 
|-
 
|colspan="2"|[[内野手]]||Infielder||IF
 
|-
 
|3||style="text-align:left;"|[[一塁手]](ファースト)||First Baseman||1B
 
|-
 
|4||style="text-align:left;"|[[二塁手]](セカンド)||Second Baseman||2B
 
|-
 
|5||style="text-align:left;"|[[三塁手]](サード)||Third Baseman||3B
 
|-
 
|6||style="text-align:left;"|[[遊撃手]](ショート)||Shortstop||SS
 
|-
 
|colspan="2"|[[外野手]]||Outfielder||OF
 
|-
 
|7||style="text-align:left;"|[[左翼手]](レフト)||Left Fielder||LF
 
|-
 
|8||style="text-align:left;"|[[中堅手]](センター)||Center Fielder||CF
 
|-
 
|9||style="text-align:left;"|[[右翼手]](ライト)||Right Fielder||RF
 
|-
 
|rowspan="5"|攻<br />撃||colspan="2"|[[打者]](バッター)||Batter,Hitter ||
 
|-
 
|||style="text-align:left;"|[[指名打者]](DH)||Designated Hitter||DH
 
|-
 
|||style="text-align:left;"|[[代打]](ピンチヒッター)||Pinch Hitter||PH
 
|-
 
|colspan="2"|[[走者]](ランナー)||Runner ||
 
|-
 
|||style="text-align:left;"|[[代走]](ピンチランナー)||Pinch Runner||PR
 
|}
 
* 表中の数字は[[守備番号]]を示す。
 
* バッテリー(投手と捕手)を内野手の一員とみなす場合もある。
 
 
 
== 審判員 ==
 
{{Main|審判員 (野球)}}
 
野球における審判員は、試合の進行や、投手の投球、本塁における判定を主に担当する球審(英:umpire-in-chief ; plate umpire)と、各塁における判定を行う塁審(英:base umpires)、必要に応じて外野に外審(英:outfield umpires)を配置する。
 
 
 
一般には球審1名と各塁の塁審3名の4人で審判団を作ることが多いが、重要な試合では外審2名を加えて6人で審判団を作ることもある。試合によっては塁審の人数が2名・1名になることもあるし、球審だけ(塁審なし)で審判を行うこともある。
 
 
 
=== チャレンジシステム ===
 
MLBでは2014年度より審判員に加え、ニューヨークにある映像センターでのインスタントビデオ判定を採用している。監督は1試合で2回まで要求することができ、7回以降は審判も要求することができる<ref>[http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20131130-00010000-fullcount-base 野球にも「チャレンジ」!? メジャーのビデオ判定拡大とは]</ref>。
 
 
 
== 野球文化 ==
 
[[File:The Pride of the Yankees1.jpg|right|200px|thumb|映画''『[[打撃王 (映画)|打撃王]]''』の広報用写真(1942年)。当時、人気が最高潮に達していた[[ゲイリー・クーパー]]が[[ルー・ゲーリッグ]]を演じ、彼の代表作の一つにもなった]]
 
[[File:HonusWagnerCard.jpg|thumb|200px|right|1909年に発売された[[ホーナス・ワグナー]]の[[ベースボールカード]]『{{仮リンク|T206 ホーナス・ワグナー|en|T206 Honus Wagner}}』)。入手が困難で希少価値が高く、2007年にベースボールカードとしては史上最高額の235万ドル(約2億8千万円)で落札された]]
 
世界では主に[[北アメリカ|北米]]の[[アメリカ合衆国]]・[[カナダ]]、[[欧州]]では[[オランダ]]・[[イタリア]]、[[中南米]]の[[キューバ]]・[[ドミニカ共和国]]・[[ベネズエラ]]・[[メキシコ]]・[[プエルトリコ]]・[[ニカラグア]]・[[パナマ]]・[[オランダ領アンティル]]、[[コロンビア]]、[[東アジア]]の[[日本]]、[[大韓民国]]、[[台湾]]などで盛んである。とりわけパナマ、キューバ、ドミニカ共和国、ベネズエラ、ニカラグア、台湾では野球は事実上の[[国技]]として親しまれている。日本では国技ではないものの非常に人気の高いスポーツであり<ref>田口貞善『スポーツの百科事典』丸善、624ページ。</ref>、野球用語が一般社会でも使用される<ref>{{cite web | url =https://ddnavi.com/news/385979/a/ | title =ボヤキも意図があってのこと。組織に役立つノムさんの言葉。 「叱っていい人」と「そうでない人」の差は? | publisher =ダ・ヴィンチニュース| date =2017-07-06| accessdate =2017-11-19}}</ref>。
 
 
 
ヨーロッパで欧州野球連盟に加盟しているのは全部で39か国あり、その中でイタリアとオランダの2か国はプロリーグが存在している。<ref>{{cite web | url =http://bb-nippon.com/column/1012-euro/7603-20130415no02euro | title =第2回 ヨーロッパの野球事情と、オランダ野球 | publisher =ベースボールドットコム| date =2013-07-01| accessdate =2017-11-19}}</ref>
 
 
 
=== 試合観戦 ===
 
試合はイニング制を採用している。[[サッカー]]や[[バスケットボール]]のような時間制ではないため、試合の展開により試合時間に大きな幅があるが、概ね1試合2時間 - 3時間程度である(※米国の[[メジャーリーグベースボール|メジャーリーグ]]では決着が付くまで無制限の延長、日本のプロ野球では12回で決着がつかなければ引き分けにする)。2010年までの日本のプロ野球においては12回で決着がつかなければ引き分けにしていた。しかし、2011年に[[東日本大震災]]が発生しその影響により試合開始から3時間30分以内で決着がつかない場合は引き分けとなりこのルールは2012年シーズン終了まで採用された。なお、2013年シーズンより元の「12回で決着がつかなければ引き分ける」のルールに戻った<ref>[http://www.yomiuri.co.jp/sports/npb/news/20130307-OYT1T01185.htm プロ野球、「3時間半ルール」を撤廃] YOMIURI ONLINE、2013年3月7日。</ref>。メジャーリーグベースボール (MLB) や[[日本プロ野球]] ([[日本野球機構|NPB]]) などのプロリーグでは年間140試合を超える多数の公式戦を行うことで大きなビジネスとなっている。
 
 
 
アメリカでは、[[ファウルボール]]が観客に直撃するアクシデントが立て続けに起こっている。「ファウルボール訴訟」が多発しているが、「危険があることを予め承知してスタジアムに来る」として、観客がケガしても球団側は免責されるケースが大半である。観客席以外でファウルボールによって負傷した場合は訴えが認められることがあるが、基本的には裁判しても勝ち目はない<ref>{{cite news |language = | author  = | url =http://dailynewsonline.jp/article/993733/| title =ファウルボール直撃事故で再燃する「スポーツ観戦は自己責任」論 | publisher =| date= 2015-08-02| accessdate =2015-08-23}}</ref>。
 
 
 
=== 野球を題材にした玩具と作品 ===
 
{{Seealso|野球を扱った作品一覧}}
 
1886年、アメリカでは[[タバコ]]の[[おまけ]]として野球選手の姿を画いた[[カード]]である'''[[ベースボールカード]]'''を付けることが流行した。以後、ベースボールカードは[[トレーディングカード]]の一分野として人気がある。
 
 
 
[[パチンコ]]や[[スマートボール]]に野球の要素を取り入れた[[ボードゲーム]]に'''[[野球盤]]'''がある。日本では[[エポック社]]が1958年より生産、販売し続けている。
 
 
 
1960年代の日本では[[ちばてつや]]『[[ちかいの魔球]]』や[[梶原一騎]]『[[巨人の星]]』が嚆矢となり、[[少年漫画]]の一ジャンルとして'''[[野球漫画]]'''が流行した。1970年代には[[水島新司]]『[[ドカベン]]』が、1980年代には[[あだち充]]『[[タッチ (漫画)|タッチ]]』が、2000年代には[[森田まさのり]]『[[ROOKIES]]』などがそれぞれ人気を博し、アニメ化や実写映画化がなされている。
 
 
 
アメリカでは映画のジャンルとして[[野球映画]]が継続して制作されている。1942年公開の『''The Pride of the Yankees』''(邦題:''『[[打撃王 (映画)|打撃王]]''』)は[[アカデミー賞]]を受賞している<ref>{{Cite web|url=http://www.oscars.org/awards/academyawards/legacy/ceremony/15th-winners.html|title=The 15th Academy Awards (1943) Nominees and Winners|publisher=Oscars.org|language=英語|accessdate=2014-08-22}}</ref>。この他には1984年公開の''『The Natural』''(邦題:''『[[ナチュラル (映画)|ナチュラル]]』'')と1989年公開の''『Field of Dreams』''(邦題:『''[[フィールド・オブ・ドリームス]]''』)もそれぞれアカデミー賞に[[ノミネート]]されている<ref>{{Cite web|url=http://www.oscars.org/awards/academyawards/legacy/ceremony/57th-winners.html|title=The 57th Academy Awards (1985) Nominees and Winners|publisher=Oscars.org|language=英語|accessdate=2014-08-22}}</ref><ref>{{Cite web|url=http://www.oscars.org/awards/academyawards/legacy/ceremony/62nd-winners.html|title=The 62nd Academy Awards (1990) Nominees and Winners|publisher=Oscars.org|language=英語|accessdate=2014-08-22}}</ref>。[[アメリカン・フィルム・インスティチュート]](AFI)が「[[AFIアメリカ映画100年シリーズ]]」の一環として選定した[[10ジャンルのトップ10#スポーツ映画|スポーツ分野のアメリカ映画トップ10]]では''『The Pride of the Yankees』''(邦題:''『打撃王』'')が3位、''『Bull Durham』''(邦題:''『[[さよならゲーム]]』'')が5位にそれぞれランクインしている<ref>{{cite web|url=http://www.afi.com/10top10/category.aspx?cat=4|title=SPORTS - AFI: 10 Top 10|publisher=AFI.com|language=英語|accessdate=2014-07-17}}</ref>。特に''『The Bad News Bears』''(邦題:''『[[がんばれ!ベアーズ]]』'')や''『Major League』''(邦題:''『[[メジャーリーグ (映画)|メジャーリーグ]]』'')などは何度も続編やリメイクが制作されている。
 
 
 
1983年に[[任天堂]]から[[ファミリーコンピュータ]]が発売されると、同年の内に野球を題材とした[[ゲームソフト]]「[[ベースボール (ファミコン)|ベースボール]]」が発売され人気を博した。以後、日米で「[[プロ野球ファミリースタジアム]]」シリーズや「[[実況パワフルプロ野球]]」シリーズ「MLB」シリーズなどの'''[[野球ゲーム]]'''が継続して生産、販売されている。
 
 
 
== 国際大会 ==
 
=== ワールドカップ (IBAF)===
 
[[IBAFワールドカップ]](Baseball World Cup)は、[[1938年]]から[[2011年]]まで開催されていた野球の[[国際大会]]。[[国際野球連盟]](IBAF)が主催していた。
 
 
 
=== ワールド・ベースボール・クラシック(WBC) ===
 
{{Main|ワールド・ベースボール・クラシック}}
 
1990年代後半からアメリカのみならずメジャーリーグベースボールにおける東アジアや北中米カリブ海諸国出身の選手の増加が進むなど、世界各国で野球人気の拡大があり、これをうけて2005年5月にMLB機構が翌年3月に野球の世界大会を開催することを発表<ref>Alan Schwarz,[http://sports.espn.go.com/mlb/news/story?id=2057633 World Cup announcement made],ESPN(英語),2005/05/10</ref>。[[2006年]][[3月]]に16ヶ国・地域が参加し、[[ワールド・ベースボール・クラシック]]の第1回大会である[[2006 ワールド・ベースボール・クラシック]]が開催された。その後、[[2009年]]、[[2013年]]にも[[2009 ワールド・ベースボール・クラシック|第2回大会]]、[[2013 ワールド・ベースボール・クラシック|第3回大会]]が開催された。
 
 
 
=== WBSCプレミア12 ===
 
{{Main|WBSCプレミア12}}
 
[[2015年]]11月には、世界ランキング上位12ヶ国が野球力No.1をかけて戦う[[WBSCプレミア12]]が日本・台湾で初開催される。
 
 
 
=== 夏季オリンピック ===
 
[[夏季オリンピック]]では、野球は[[1904年]]の[[セントルイスオリンピック]]にて公開競技として採用されたものの、[[オリンピック野球競技]]としての正式競技化はそれから80年後、[[1992年]]の[[バルセロナオリンピック]]からとなった。(1984年[[ロサンゼルスオリンピック (1984年)|ロサンゼルスオリンピック]]、1988年[[ソウルオリンピック]]でも公開競技として実施されている。)だが、環太平洋地域以外で盛んではないという理由で[[国際オリンピック委員会|IOC]]は[[2012年]]の[[ロンドンオリンピック (2012年)|ロンドン五輪]]以降オリンピック競技から野球と[[ソフトボール]]を外すことを決定した<ref>[http://www.joc.or.jp/sports/baseball.html 公益財団法人日本オリンピック委員会「野球」]2014年2月28日閲覧</ref>。これに対し、日本野球機構など各種団体は2016年度以降の野球競技復活をめざしキャンペーンを行った<ref>http://www.npb.or.jp/alljapan/2016_baseball_again.html 日本野球機構オフィシャルサイト 2016年オリンピック野球競技復活キャンペーン 2014年2月28日閲覧</ref>ものの、[[2016年]]の[[リオデジャネイロオリンピック]]においては復活は見送られた。しかし、[[2020年]]の[[2020年夏季オリンピック|東京オリンピック]]では男子野球は同じ競技扱いとなった女子ソフトボールとともに追加種目としてだが2008年[[2008年北京オリンピック|北京大会]]以来の実施が決定した。そして、男子野球は女子ソフトボールとともに2017年にIOC総会で選出される[[2024年夏季オリンピック]]以降の正式競技に立候補予定。
 
 
 
== 脚注 ==
 
{{Reflist}}
 
 
 
== 参考文献 ==
 
* レジャー白書2005 財団法人 社会経済生産性本部 ISBN 4-9902191-1-2
 
* スポーツ白書2010 笹川スポーツ財団 ISBN 4-915944-26-3
 
 
 
== 関連項目 ==
 
* [[軟式野球]]、[[準硬式野球]]、[[硬式野球]]、[[Kボール]]
 
* [[全日本野球会議]]
 
* [[日本のアマチュア野球|アマチュア野球]]
 
* [[少年野球]]
 
* [[日本の高校野球|高校野球]]
 
* [[日本の大学野球|大学野球]]
 
* [[社会人野球]]
 
* [[プロ野球]]
 
** [[日本プロ野球]]
 
** [[日本野球機構]]
 
** [[プロ野球チーム一覧]]
 
** [[プロ野球選手]]
 
* [[野球の各種記録]]
 
* [[野球の歴史]]
 
* [[野球評論家]]
 
* [[野球リーグ一覧]]
 
* [[女子野球]]
 
* [[球種 (野球)]]
 
* [[野球場]]
 
* [[野球くじ]]
 
* [[野球拳]]
 
* [[野球害毒論]]
 
* [[審判服]]
 
 
 
== 外部リンク ==
 
  
 
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2018/8/28/ (火) 23:03時点における版

 野球
統括団体 国際野球連盟
起源 (18世紀中頃)イングランドの旗 イングランド
特徴
身体接触 有(本塁上のクロスプレーなど)
選手数 9人
男女混合
カテゴリ 屋外・屋内競技
ボール ボール (野球)
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野球(やきゅう)(: Baseball

9人編成の2チームが,ボール,バット,グローブなどの用具を用いて交互に攻撃と守備を行ない,通常9イニングでの得点 (四つの塁を回ると1点) の合計を競う競技。起源には,アメリカおよびイギリスの二つの発祥説がある。日本へは 1872年に移入され,学生野球を中心としてしだいに一般に広まった。

1934年大日本東京野球倶楽部 (読売ジャイアンツの前身) が結成され,これを契機にプロ野球が盛んになり,1936年日本職業野球連盟が設立された。第2次世界大戦後プロ野球はブームを迎え,1950年から2リーグ制となった。競技場は本塁,1塁,2塁,3塁を設けた 90フィート (約 27.43m) 四方の方形の内野,外野およびバックネットラインからなる。