近代経済学

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modern economics

1870年代の初頭,C.メンガーW.ジェボンズL.ワルラスによりそれぞれ独自に唱えられた限界効用学説を境に,それ以降に発達した経済学をいう。それまでの経済学に比して,第1に単なる経済現象の把握から,その現象の背後にひそむ経済主体の行動分析にまで深化させたこと (限界効用学派 ) ,第2に部分分析から一般均衡の分析を行い,理論の一般化をはかったこと (一般均衡理論) の2つの特徴をもつ。これは限界革命と呼ばれ,近代経済学の基礎となった。

その後 1930年代には J.ケインズにより従来の価値分析から所得分析に中心が移され,マクロ (巨視的) 分析という新しい分析方法が確立されるなど革新的な理論が完成された (ケインズ革命 ) 。ケインズ経済学は不況克服の経済学として政治へ接近したが,これが近代経済学の大きな特色の一つとなっている。また,ケインズ経済学が静態的,短期分析であったのに対し,ケインズ以降の経済学は,動態化への関心が強まり,P.サミュエルソン,J.ヒックスによるマクロ・ダイナミックス (巨視的動態理論) としてさらに発展した。一方で近代経済学は数学,統計理論と結びついて経済の実証的分析が盛んとなり,統計資料の整備,コンピュータの普及と相まって各国の経済政策,経済計画などの立案,策定に利用されるようになっている。なお日本においては,近代経済学という概念は,いわゆるマルクス経済学と対比して,非マルクス経済学という意味合いで用いられることが多い。