越谷市

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越谷市(こしがやし)は埼玉県の南東部にある人口約34万人の。人口はさいたま市川口市川越市所沢市についで県内第5位。2018年7月1日現在341,787人。中核市業務核都市保健所政令市に指定されている。

概要

江戸時代日光街道の宿場町の一つである越ヶ谷宿として栄えた街であり、埼玉県の東南部に位置する。利根川東遷事業までは元荒川の右岸側が武蔵国埼玉郡、左岸側が下総国葛飾郡であり、国境を跨ぐ形で宿場町が整備されていた。右岸側の越ヶ谷町と左岸側の大沢町に跨る形で宿場町があったものの、両町の伝馬機構は一体化されており、交通上は両町を合わせて越ヶ谷宿とされていた。

大宮台地下総台地にはさまれた中川流域の沖積平野にあり、市域の大半は平地である。元荒川中川綾瀬川古利根川新方川(千間堀)、逆川など、多くの河川が市内に流れていることから、「水郷こしがや」と呼ばれる[1]江戸から北に約25kmにあり、東北や上信越方面との中継地点でもあった越谷は交通の要衝として舟運が発達し、江戸時代末期までは多数の河岸場が整備されていた。

1899年に東武鉄道伊勢崎線が開業し、日光街道の西側に並行する形で市域を南北に縦断している。1954年に2町8村が合併して越谷町となり、1958年に市制施行されて越谷市となった。1962年に伊勢崎線が日比谷線直通運転を開始した後は、東京のベッドタウンとして急激に都市化が進んだ。中心市街地から離れた春日部市との市境周辺もニュータウンが開発され、1967年にせんげん台駅が開業した。1973年に武蔵野線が開業したことにより、浦和方面へのアクセスが飛躍的に向上した。両路線の乗換駅は新越谷駅南越谷駅であり、駅名が異なるが徒歩連絡が可能である。

都市化によって水田の遊水機能が低下したことにより、バブル時代には治水対策が急務とされた。そのため、1996年から越谷レイクタウンが市の南東部に整備され、2008年に越谷レイクタウン駅が開業した。越谷レイクタウンの地区内には、広大かつ平坦な土地を活かして、日本最大級のショッピングセンターであるイオンレイクタウンが開業した。イオンレイクタウンは年間約5,000万人を集客しており、この数字は東京ディズニーリゾートの年間入園者数を約2,000万人程度上回る。

中心市街地は越谷駅東口周辺とされているが、イオンレイクタウンの開業以降は商業面での影響が大きく、イトーヨーカドー越ヶ谷店が2009年に閉店した。2012年に駅前再開発事業が行われて越谷ツインシティが開業した後は、商店街の空洞化にある程度の歯止めがかかり、越谷駅の乗降人員も増加傾向にある。越谷駅東口周辺は市役所や埼玉県の地域機関が集積しており、銀行の支店が数多く出店している。

「越ヶ谷のシラコバト」は1956年に国の天然記念物に指定されているが、これは戦中の食糧難による乱獲により、一時的に生息地が埼玉鴨場周辺のみになったことによる。シラコバトは1965年に県の鳥に、1988年に市の鳥に定められた。2000年頃までは個体数が増加して生息地も拡大してきたが、都市化の影響で餌場となる養鶏場が減少し、鳥インフルエンザの影響で養鶏場の野鳥対策が行われた影響などにより個体数が減少し、絶滅危惧種に指定されている。

隣接している自治体・行政区

地形

本市の地形はほぼ全域に渡って低平地で、平均海抜は5メートルほどであり、市街地と郊外部の水田から構成される[2]。水はけが悪く、古くから大雨により度々水害を受けてきた地域である。

湖沼

高度成長期以前は水田が多かった本市であるが、高度経済成長以降に都市化が進行し、水田面積が減少したことにより遊水・保水能力が低下したため、1980年代には多雨時の浸水被害が頻発していた。

このため抜本的な治水対策が求められるようになり、1991年(平成3年)に大吉調節池が、2014年(平成26年)に大相模調節池が整備された。いずれも調整池であり、通常時は地域住民のレクリエーションや憩いの場として活用されている。

北越谷駅方面  
大袋・せんげん台方面  
元荒川の桜(2006年4月)  
大相模調整池  

河川

本市を流れる一級河川はすべて利根川水系である。東端に中川大落古利根川、南端に綾瀬川古綾瀬川が流れており、中央に新方川と元荒川の一級河川を始めとする多数の河川が流れている。大落古利根川、新方川、元荒川は当市で中川と合流する。


歴史

略史

縄文時代中期・縄文海進の頃はとなっていたが、弥生時代には市域の陸地化が始まった。見田方遺跡の存在からもわかるように、越谷の市域では、遅くとも古墳時代後期(6世紀頃)には人が定住を始めていた。

ファイル:Hiroshige - Koshigaya.jpg
歌川広重の「武蔵越かや在」。『富士三十六景』より。

越谷市の市域のうち元荒川より南側の地域は古来より武蔵国埼玉郡に属し、平安時代1040年1045年(長久・寛徳年間)野与党の一族越ヶ谷太郎や小相模次郎が定住、野与党の氏神久伊豆神社(うじがみひさいずじんじゃ)が建てられたと伝えられる。元荒川以北の地域は戦国期までは下総国葛飾郡下河辺荘のうち新方庄に属する地域で、一帯は南北朝期までは藤原秀郷の子孫である下野国小山氏の一門、下河辺氏によって開発された八条院領の寄進系荘園であった。

江戸時代初期の1683年(貞享3年)、また一説によれば寛永年間(1622年-1643年)に太日川より西の地域を武蔵国に編入したのに伴い、元荒川より北の地域が武蔵国に編入された。

江戸時代には、日光街道宿場越ヶ谷宿として栄えた。1625年(寛永2年)に三宮・大道・大竹・恩間が岩槻藩領になり、1662年(寛文2年)以降、見田方・南百・千疋・四条・麦塚・柿ノ木が東方忍藩領になる。あとの地域はいわゆる「天領」であり、関東郡代の支配地域であった。

市町村名の由来

「越ヶ谷」は「越(腰)の谷」の意で、「こし」は「山地や丘陵地の麓付近」の意、「谷」は「低地」の意であると思われる。つまり、「大宮台地の麓にある低地」を指す地名であると推測される。

「越谷」の地名は、1954年、合併により越谷町が成立した際に、合併前の越ヶ谷町と区別するために「ヶ」を取って「越谷町」としたことに由来する。したがって、旧越ヶ谷町にあたる越谷市の中央部の地名は、現在「越谷市越ヶ谷」であり、それ以外の「こしがや」が付く地名は、越谷町成立以降に出来た地名なので、「南越谷」「北越谷」「東越谷」などのように「」が入らない。同様の理由で「越ヶ谷高等学校」には「ヶ」が入り、「越谷北高等学校」「越谷南高等学校」などには「ヶ」が入らない[3]

「国民健康保険発祥」の地

越ヶ谷町1935年昭和10年)に発足させた、一般住民を対象とした日本初の健康保険制度「越ヶ谷順正会」は、1938年(昭和13年)の国民健康保険法(旧法)施行よりも3年早く発足している。このため、越谷市は「越ヶ谷順正会」を「国民健康保険の発祥」と称しており、国民健康保険法施行10周年を記念して、1948年(昭和23年)には「越ヶ谷順正会」を顕彰する「相扶共済の碑」が、現在の市役所敷地内に立てられている。

町の財政建て直しと滞納税を一掃するために、有志が無尽講を設立した。そして病気貧困の大きな原因となっていることから、その無尽講の利益で設立された。当時、勤労者を対象とした健康保険制度はあったが、農漁業、自営業者を対象とした健康保険制度はまだ無かった。

政令指定都市構想

2001年埼玉県東南部都市連絡調整会議が発足し、越谷市・草加市八潮市三郷市吉川市松伏町の5市1町での市町村合併政令指定都市への移行が検討されている。2010年には政令指定都市実現に向けた報告書[4]がまとめられた。

年表

越谷町成立前

ファイル:越ヶ谷宿及び周辺主要海道.png
越ヶ谷宿及び周辺主要海道

越谷町への合併、市制施行後

人口

越谷市(に相当する地域)の人口の推移
総務省統計局 国勢調査より

行政

ファイル:Koshigaya Office.jpg
中央市民会館(左)と市役所(右)(2006年10月)

歴代市長

  • 初代 - 第3代 : 大塚伴鹿(1958年11月19日 - 1970年10月1日、3期)
  • 第4代 : 島村平市郎(1970年11月9日 - 1973年10月10日、1期)
  • 第5代 : 黒田重晴(1973年11月11日 - 1977年11月10日、1期)
  • 第6代 - 第10代 : 島村慎市郎(1977年11月11日 - 1997年11月10日、5期)
  • 第11代 - 第13代 : 板川文夫(1997年11月11日 - 2009年11月10日、3期)
  • 第14代 -  : 高橋努(2009年11月11日 - 現職)

市の主な施設

  • 北部出張所(恩間)
  • 南部出張所(南越谷一丁目)
  • 中央市民会館
  • 北部市民会館
  • 越谷コミュニティーセンター
  • 男女共同参画支援センターほっと越谷
  • しらこばと職業センター
  • 地域子育て支援センター
  • 収集業務センター
  • 資源化センター
  • 越谷市農業技術センター
  • 越谷市住まいの情報館
  • 教育センター
  • 越谷市科学技術体験センター(ミラクル)
  • 越谷市立第一・第二体育館
    • 北体育館
    • 南体育館
    • 西体育館
  • 総合体育館
  • 越谷市民球場
  • 総合公園
  • 緑の森公園越谷市弓道場
  • 越谷市民プール
  • 越谷市立図書館
  • 越谷市保健所
  • 越谷市動物管理センター
  • 越谷市食肉衛生検査所

国の出先機関

県の出先機関

  • 越谷県税事務所(越谷合同庁舎内)
  • 越谷県土整備事務所(越谷合同庁舎内)
    • しらこばと公園管理事務所
  • 越谷建築安全センター(越谷合同庁舎内)
  • 越谷環境管理事務所(越谷合同庁舎内)
  • 越谷児童相談所
  • 東部地域療育センター

その他機関

  • 東埼玉資源環境組合第一工場(清掃工場)

広域行政

一部事務組合
地方公営企業
協議会
  • 埼玉県東南部都市連絡調整会議:草加市、三郷市、八潮市、吉川市、松伏町とともに公共施設の相互利用、図書館の広域利用、重症心身障害児施設中川の郷療育センターの共同設置、埼玉県東南部地域公共施設予約案内システム(まんまるよやく)の運営を行っている。また、政令指定都市移行を目標とした合併に関する会議を開催や構成する自治体の住民が参加できる事業を開催している。

ナンバープレート

ご当地ナンバーである越谷ナンバー埼玉運輸支局)が交付される。

司法

裁判所

立法

市議会

  • 定数:32名
  • 任期:2015年(平成27年)5月14日~2019年(平成31年)5月13日[10]
  • 議長:橋詰昌児(公明党越谷市議団)
  • 副議長:島田玲子(自由民主党越谷市議団)
会派名 議席数 議員名(◎は代表)
自由民主党越谷市議団 6 ◎野口佳司、伊藤治、金井直樹、島田玲子、服部正一、清田巳喜男
公明党越谷市議団 6 ◎守屋亨、岡野英美、橋詰昌児、竹内栄治、瀬賀恭子、畑谷茂
立憲民主党と無所属の会 6 ◎後藤孝江、髙橋幸一、福田晃、橋本哲寿、細川威、松田典子
自治みらい 4 ◎白川秀嗣、菊地貴光、辻浩司、山田裕子
越谷刷新クラブ 4 ◎松島孝夫、武藤智、浅古高志、畔上順平
日本共産党越谷市議団 3 ◎宮川雅之、山田大助、工藤秀次
保守無所属の会 3 ◎大野保司、江原千恵子、小林豊代子
32

埼玉県議会

  • 選挙区:東第8区(越谷市)
  • 定数:4名
  • 任期:2015年(平成27年)4月30日~2019年(平成31年)4月29日
氏名 会派名
浅井明 自由民主党埼玉県議会議員団
藤林富美雄 埼玉県議会公明党議員団
山本正乃 立憲・国民・無所属の会
金子正江 日本共産党埼玉県議会議員団

衆議院

選挙区 議員名 党派名 当選回数 備考
埼玉県第3区(越谷市、草加市 黄川田仁志 自由民主党 3 選挙区
山川百合子 立憲民主党 1 選挙区

経済

金融機関

越谷市に本社を置く主な企業

特産物

姉妹都市

地域

町名・大字

桜井地区
  • 大字大里
  • 大字下間久里
  • 大字上間久里
  • 大字大泊
  • 大字平方
  • 平方南町
  • 千間台東1 - 4丁目
新方地区
  • 大字弥十郎
  • 大字大吉
  • 大字向畑
  • 大字北川崎
  • 大字大杉
  • 大字大松
  • 大字船渡
  • 弥栄町1 - 4丁目
増林地区
  • 大字花田
  • 大字増林
  • 大字増森
  • 大字中島
  • 東越谷1 - 10丁目
  • 中島1 - 3丁目
  • 増林1 - 3丁目
  • 増森1、2丁目
  • 花田1 - 7丁目
大袋地区
  • 大字恩間
  • 大字大竹
  • 大字大道
  • 大字三野宮
  • 大字恩間新田
  • 大字袋山
  • 大字大林
  • 大字大房
  • 千間台西1 - 6丁目
荻島地区
  • 大字野島
  • 大字小曽川
  • 大字砂原
  • 大字南荻島
  • 大字西新井
  • 大字北後谷
  • 大字長島
出羽地区
蒲生地区
  • 大字登戸
  • 大字蒲生
  • 瓦曽根1、2丁目
  • 南越谷1丁目
  • 登戸町
川柳地区
  • 伊原1、2丁目
  • 川柳町1 - 5丁目
  • レイクタウン7丁目
大相模地区
  • 大字西方      
  • 相模町1 - 7丁目
  • 大成町1、2、6 - 8丁目
  • 東町1 - 3、5丁目
大沢地区
  • 大沢
  • 大沢1 - 4丁目
  • 東大沢1 - 5丁目
北越谷地区
越ヶ谷地区
  • 赤山町1、2丁目
  • 宮前1丁目
  • 赤山本町
南越谷地区
  • 新越谷1丁目 
  • 瓦曽根3丁目
  • 南越谷2 - 5丁目
  • 蒲生茜町
  • 東柳田町
  • 元柳田町
  • 赤山町3 - 5丁目

健康

  • 平均年齢:43.83歳(男42.96歳、女44.69歳) [平成26年1月1日現在]
地域保健
  • 越谷市保健所
  • 越谷市夜間急患診療所(内科・小児科(内科的疾患のみ))
  • 越谷市保健センター
主な病院

教育

小学校
中学校
高等学校
専門学校
  • 越谷市立看護専門学校(廃止)
  • 私立CAD製図専門学校
  • 私立小池学園越谷家政専門学校(改組転換にともない校名変更)
  • 私立小池学園東萌専門学校(改組転換にともない校名変更)
  • 私立小池学園東萌保育専門学校(埼玉東萌短期大学への改組により生徒の募集を停止中。)
  • 私立小池学園専門学校東萌ビューテイーカレッジ
  • 私立越谷保育専門学校
  • 学校法人松山学園桐蔭コンピュータ専門学校(現在、系列の松栄学園高等学校(春日部市)のスクーリング会場になっている)
  • 私立平和学院衛生福祉専門学校
  • 私立平和学院看護専門学院
  • 私立ワタナベ学園調理師専門学校
特別支援学校
短期大学
大学

地域情報

  • 東武よみうり新聞:(当市ならびに草加市、三郷市、八潮市、吉川市、松伏町の全域と春日部市、川口市、さいたま市の一部に配布)
  • 東武朝日新聞:(当市ならびに草加市、三郷市、八潮市、吉川市、松伏町、春日部市、さいたま市岩槻区の全域と川口市の一部に配布)
  • 東武新聞:(当市ならびに草加市、三郷市、八潮市、吉川市、松伏町の情報を掲載)
  • 東埼玉新聞:(当市ならびに草加市、三郷市、八潮市、吉川市、松伏町の情報を掲載)
  • エフエムこしがやコミュニティFM):(2015年10月16日総務省関東総合通信局より予備免許を付与。2016年3月27日開局。周波数:86.8MHz)

消防

警察

  • 東部機動センター
  • 少年サポートセンター東分室越谷相談室(2018年4月2日春日部相談室が埼玉県越谷合同庁舎内へ移転)
  • 越谷警察署
    • 越谷駅前交番
    • 南越谷駅前交番
    • 蒲生交番
    • 北越谷駅前交番
    • 大袋交番
    • せんげん台駅前交番
    • 千間台西交番
    • 赤山交番
    • 大相模交番
    • 荻島交番
    • 弥十郎交番
    • 出羽駐在所
    • 増林駐在所
    • 新方駐在所


交通

鉄道路線

バス

タクシー

タクシーの営業区域県南東部交通圏で、春日部市草加市久喜市八潮市などと同じエリアとなっている。

かつて通っていた鉄道

道路

一般国道
県道
構想がある主な道路

観光

越谷(市)にちなんだ作品

越谷(市)を舞台・背景とした作品

越谷(市)の地名・名称を使っている作品

出身有名人

政治

学者

スポーツ

芸能

報道

その他

ゆかりのある人物

脚注

参考文献

外部リンク