語族

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大語族(仮説) > 語族 > 語派 > 語群 >  > 方言

語族(ごぞく、: Language family)とは、比較言語学上、同一の起源(祖語)から派生・発達したと認められる同系統の言語の集まり。語族の下位群を語派、語派の下位群を語群という。

同系統と証明されていない言語群をまとめて呼ぶときは「~諸語」という(例:アルタイ諸語アメリカ・インディアン諸語カフカス諸語)。ただし、語族か語派か語群かを問題にしないときも単に「~諸語」と言うことがある。また複数の語族をまとめた大語族も存在するが、仮説段階であり同系と証明されてはいない。したがって、比較言語学において語族とは同系統と証明されている最上位の言語グループと定義される。

語族は民族共同体)を指すのではなく、言語を系統学的に分類する概念であるが、民族を分類する場合にも言語の分類(語族、語派)が基準にされることが多い。(例:テュルク系民族ウラル系民族

語族の祖先として想定される単一の言語を祖語という。

語族の一覧

参照: 語族の一覧


含まれる言語数からみた語族

エスノローグ18版による:
  1. ニジェール・コンゴ語族 (1,538言語) (20.6%)
  2. オーストロネシア語族 (1,257言語) (16.8%)
  3. トランス・ニューギニア語族 (480言語) (6.4%)
  4. シナ・チベット語族 (457言語) (6.1%)
  5. インド・ヨーロッパ語族 (444言語) (5.9%)
  6. オーストラリア語族 (378言語) (5.1%)
  7. アフロ・アジア語族 (375言語) (5.0%)
  8. ナイル・サハラ語族 (205言語) (2.7%)
  9. オト・マンゲ語族 (177言語) (2.4%)
  10. オーストロアジア語族 (169言語) (2.3%)
  11. タイ・カダイ語族 (95言語) (1.3%)
  12. ドラヴィダ語族 (85言語) (1.1%)
  13. トゥピ語族 (76言語) (1.0%)

語族特異的な遺伝子

語族の分布はY染色体ハプログループと少なからず関連する[1]。これは人類集団の多くが父系氏族性であることを示しているようである。

関連項目

脚注

  1. 崎谷満(2009)『DNA・考古・言語の学際研究が示す 新・日本列島史』勉誠出版