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'''臨時列車'''(りんじれっしゃ)とは、なんらかの需要に応じて特定の日または定められた期間に運転される[[列車]]である。反対の概念は[[定期列車]]。
 
  
== 日本の臨時列車 ==
+
'''臨時列車'''(りんじれっしゃ)
[[ファイル:JR Additional Train.JPG|thumb|right|「臨時」の表示を掲出している[[東日本旅客鉄道|JR東日本]]の[[国鉄183系電車|183系電車]]]]
 
  
時期による需要の変動に対応し、定期列車で捌ききれない[[旅客]]や[[貨物]]を輸送するために臨時に運行される列車(増発列車)や移動することより乗車そのものが目的となるような観光列車と、[[宗教団体]]や[[パッケージツアー]]、[[修学旅行]]など、大口の団体によって貸し切られて臨時に運行される[[団体専用列車]]とに大きく分けることができる。ただし、単に「臨時列車」という場合には前者を指すことが多い。
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季節や行事などに応じて、臨時に運行する列車。
 
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{{テンプレート:20180815sk}}
旅客列車では、おもに[[年末年始]]、[[ゴールデンウィーク]]、[[お盆]]、長期休暇期などの行楽期、あるいは大きな[[イベント]]([[花火#花火大会|花火大会]]、[[日本プロ野球|プロ野球]]や[[日本プロサッカーリーグ|Jリーグ]]の試合など)開催時といった旅客が集中する時期に運転される。また、金曜日などの休日の前日は[[終電]]間際の乗客が増えることから、休前日限定の臨時列車を終電間際に運行する[[鉄道事業者]]もある。さらに運転される特定の曜日がない隔日運転の場合も臨時列車の扱いとなる。ただし団体列車、特に[[修学旅行列車]]の場合は輸送力に余裕のある閑散期に運転されることが多い。運行する鉄道事業者は[[JR]]が中心だが、JR以外の私鉄等は、沿線に大きな競技施設がある[[阪神電気鉄道]]や[[京王電鉄]]、[[京阪電気鉄道]]などで運転されることが多い。
 
 
 
定期列車が臨時に運転区間を延長する場合、延長区間については臨時列車の扱いとなる。また、[[お召し列車]]も一種の臨時列車である。
 
 
 
[[国鉄分割民営化]]後は'''増発列車'''と呼ばれることも多く、[[東日本旅客鉄道]](JR東日本)・[[九州旅客鉄道]](JR九州)の公式発表では増発列車の用語を使用している。また、[[JTBパブリッシング]]や[[交通新聞社]]発行の[[時刻表]]表紙の見出しでは[[1990年]]ごろを境に臨時列車から増発列車という表現に代わっているが、交通新聞社版は[[2006年]]ごろから、再び臨時列車が使われる傾向も見られる<ref>[http://hp1.cyberstation.ne.jp/railroad/page/jikoku.htm 時刻表ギャラリー(鉄道回顧録)] 過去の時刻表の表紙を見ることができる。</ref>。
 
 
 
=== 運行形態 ===
 
臨時列車は基本的に線路が空いている時間を縫って運行される。このため一般には同一区間の定期列車よりも[[表定速度]]の遅い(所要時間の長い)列車が多い。また、定期列車とは車両や編成内容が異なる場合もある。
 
 
 
また定期列車に突発的に乗客が集中した際や災害や事故などが発生した際に緊急に増発される臨時列車もあり、救済臨時などと呼ばれる。これは時刻表に記載されず、[[路線バス]]の[[続行便]]に近い存在といえる。この場合、普通車は全車両自由席として運転されることが多い。近年では、2008年11月30日に[[新幹線0系電車|0系]]の定期運用最終列車となった「[[こだま (列車)|こだま659号]]」の救済臨時列車として、[[新幹線500系電車|500系]]で運転された「こだま697号」が運転された例がある。
 
 
 
==== 予定臨時列車 ====
 
[[ダイヤグラム|ダイヤ]]を作成する時点で定期列車と同様に運行時刻を定めている列車のことを'''予定臨時列車'''といい、特にある季節において定期的に運転される列車を'''季節列車'''と呼ぶ。
 
 
 
需要の変動が予想可能な場合に設定される。あらかじめ[[優等列車]]の[[待避駅|待避]]や[[単線]]区間での[[列車交換|すれ違い]]などを考慮してあるため、所要時間が延びやすい問題を解消できるが、[[線路容量|線路輸送容量]]に余裕のない区間では予定臨時列車の設定により定期列車の待避やすれ違い待ちが増えたり、定期列車の時刻を若干前後させたりしなければならない(その場合は時刻表などで告知される)などの欠点がある。予定列車の運転日以外には同じダイヤで団体列車などが運行される場合もある。特定の曜日や時期に運行されることが多いので、おおむね定期列車に準じていることが多い
 
 
 
[[上野駅]] - [[札幌駅]]間の寝台特急「[[カシオペア (列車)|カシオペア]]」や[[大阪駅]] - [[札幌駅]]間の寝台特急「[[トワイライトエクスプレス]]」(いずれも現在は運転されていない)、一部の[[ホリデー快速]]、多くの観光列車がこれに含まれる。
 
 
 
==== 季節列車・季節ダイヤ ====
 
時季により利用者数が変動する区間では運転期間を限定した列車が設定される場合があり、その列車を'''季節列車'''と呼ぶ。運転期間中は定期列車と同様に運転され、優等列車の本数統計などでは定期列車に含められる。2015年度のダイヤでは、[[上越線]][[水上駅]] - [[越後中里駅]]間などで見られる。なお、[[ヨンサントオ|1968年10月改正]]で季節列車と改称される以前は'''不定期列車'''と呼ばれていた。[[日本国有鉄道]](国鉄)時代は季節列車と臨時列車の区別ははっきりしていたが、JR化以降両者の区別は曖昧になってきており、2000年代以降では両者ともに「増発列車」と呼ばれることも多い。
 
 
 
また、過去には季節により運行ダイヤそのものを変更させる場合もあった。
 
 
 
国鉄・JRの[[房総半島|房総]]各線では[[1961年]](昭和36年)より[[海水浴]]客が集中する[[夏休み]]の期間(約40日間)に「夏ダイヤ」を設定、[[総武緩行線]]を含めた千葉鉄道管理局(→JR東日本[[東日本旅客鉄道千葉支社|千葉支社]])管内のダイヤを組み替え、他管理局からの車両借り入れやダイヤ改正用早期落成車の一時転用により増発を行なった。[[1972年]](昭和47年)の[[総武快速線]]開業以降は[[特別急行列車|特急列車]]増発や快速「[[さざなみ (列車)#内房線優等列車沿革|青い海]]」「[[わかしお (列車)#外房線優等列車沿革|白い砂]]」として[[快速列車]]の延長運転([[内房線]][[君津駅]] - [[千倉駅]]間、[[外房線]][[大原駅 (千葉県)|大原駅]] - [[安房鴨川駅]]間)を実施していた。これらの列車には[[方向幕#ヘッドマーク|ヘッドマーク]]を装着するなど力を入れていたが、[[高速バス]]網の整備や[[東京湾アクアライン]]開通などによる乗客動向の変化、[[海外旅行]]の一般化などの[[レジャー]]志向の変化により[[1998年]](平成10年)をもって廃止された。
 
 
 
国鉄やJR以外にも、京王電鉄が[[2006年]]まで[[京王線]]系統の春と秋の土曜・休日ダイヤに「シーズンダイヤ」を、[[京浜急行電鉄]]が[[1995年]]まで7月 - 8月の一定期間の休日に「夏季休日ダイヤ」を、[[京阪電気鉄道]]が[[2003年]]秋の土曜・休日と[[2004年]][[5月1日]]に「休日特別ダイヤ」を、[[樽見鉄道]]が[[2005年]]まで観桜シーズンに「桜ダイヤ」を設定するなど、同様のダイヤ設定を行う事業者が見られた。
 
 
 
==== 運転期日 ====
 
曜日や沿線でのイベントなどを考慮し、数か月後まで運行計画が立てられる。JRの臨時列車の運行計画は原則として1月・5月・8月・10月の年4回、全社一斉に発表される。
 
 
 
国鉄時代は不定期・季節列車には運行時期が一定の繁忙期に指定されたものがあり、時刻表での案内で「運行期日A」・「運行期日B」が表記された。この時期区分は期間は異なるが、[[けごん (列車)|<small>快速急行→急行を含む</small>東武日光線特急]]<!--・[[東武日光線#快速|快速]]-->や[[小田急ロマンスカー]]でも採用している。
 
 
 
なお、[[九州旅客鉄道]](JR九州)は、「[[ゆふ_(列車)|ゆふいんの森]]」の1年分と「[[A列車で行こう (列車)|A列車で行こう]]」・「[[海幸山幸 (列車)|海幸山幸]]」の半年分の運行日程をまとめて発表している。
 
 
 
また、通年にわたり定期的に運転される臨時列車も存在する。
 
 
 
例えば、[[寝台列車|寝台]][[特別急行列車|特急]]「[[カシオペア (列車)|カシオペア]]」や「[[トワイライトエクスプレス]]」では、所定の編成が少ないため定期列車として運行できず、曜日を指定して運行していた<ref>ただし、「トワイライトエクスプレス」の場合、運行に必要な所定の編成がかろうじてそろっているため多客時には毎日運行する場合があった。[[トワイライトエクスプレス|列車項目]]も参照されたい。</ref>。
 
 
 
毎日運転されていながら臨時扱いという列車もある。代表的な例として「[[リゾートしらかみ]]」(冬季除く<!---出典:交通新聞社発行小型全国時刻表平成27年12月号及び陸奥鶴田駅掲示の「しらかみ」運転スケジュール表から--->)<!--「はるか」の通年臨時は2011年3月に廃止-->、[[新高岡駅]]停車の「[[かがやき (新幹線)|かがやき]]」が挙げられる<ref>{{Cite press release|title=平成27年度【春】の臨時列車の運転について|publisher=[[西日本旅客鉄道金沢支社]]|date=2014-12-19|url=http://www.westjr.co.jp/press/article/items/140123_00_kanazawa.pdf|format=PDF|accessdate=2014-12-19|archiveurl=|archivedate=}}</ref>。
 
 
 
また、旅客需要を調べるため長期的に臨時列車を毎日運転する路線がある。
 
 
 
過去には、1970年代では[[高度経済成長]]を反映して定期列車だけでは需要に追いつかなかったため、増発という名目で「[[サンダーバード (列車)|雷鳥]]」や「[[みどり (列車)#京阪神対九州間特急「みどり」の沿革|みどり]]」など、特急列車の「毎日運転の臨時列車」が設定され、当時の臨時列車の号数であった50番台に対して70番台の号数が充てられた。なお、これらの列車は次回のダイヤ改正で定期列車化された。
 
 
 
また、[[九州新幹線 (鹿児島ルート)|九州新幹線]]の部分開業時にも、需要予測の不確実さを踏まえて、一部の[[つばめ (JR九州)|「つばめ」・「リレーつばめ」]]が臨時列車として設定されたが、予想を上回る需要に支えられて毎日運転のまま推移し、開業から1年半ほどで定期列車に組み入れられた。
 
 
 
これを全国規模で実施した例としては[[1985年3月14日国鉄ダイヤ改正]]で登場した'''「α(アルファ)列車」'''があった。
 
 
 
2015年3月14日現在では、奥羽本線・弘前駅 - 大館駅間の日中に毎日運転の臨時普通列車<ref>弘前9時02分発8646M列車とその折り返し大館11時55分発8651M列車が該当。出典は[[交通新聞社]]の『JR時刻表』2015年4月号</ref>と陸羽東線・鳴子温泉駅 - 新庄駅間の21時台の臨時最終列車が設定されている。
 
 
 
東海旅客鉄道(JR東海)管内では、三重県内の一部路線の臨時列車と美濃太田発多治見経由名古屋行き「ホームライナー太多」(いずれも列車番号は8000番台)は、2009年3月14日の改正で定期列車に統合された。九州旅客鉄道(JR九州)でも、2009年3月13日の時点で設定されていた毎日運転の臨時列車(平日のみを含む。列車番号は8000番台)のほとんどが、翌14日の改正で定期列車に統合された。<ref>交通新聞社『JR時刻表』2009年2・3月号</ref>この改正では、[[宮崎空港線]]・[[南宮崎駅]] - [[宮崎空港駅]]間と[[鹿児島本線]]の市来発川内行きの臨時列車が設定されたが、2013年3月16日の改正で定期列車に格上げされた。
 
 
 
営業列車ではないが[[特殊列車#工事列車|工事列車]]の[[回送#鉄道車両の回送|回送]]や資材を運ぶ[[特殊列車#配給列車|配給列車]]などが「毎日運転」の臨時列車として多数設定されている。現場の判断で弾力的に運転、運休が変更できるほか、日によって運転方向が異なるといった条件を吸収するのに都合がよいためである。
 
 
 
ただし、平日と休日などで異なるダイヤを組む場合には、平日のみ・休日のみ運行される列車などについても定期列車に分類する。
 
 
 
==== 列車番号について ====
 
国鉄では[[列車番号]]のうち、6000・7000番台を[[#季節列車|季節列車]]、8000・9000番台を臨時列車に割り当てていた。民営化後は列車番号の管理方法が変更され、6000・7000番台を使用していない会社もある。JR九州では6000番台も定期列車に割り当てている。
 
 
 
なお、[[東日本大震災]]に伴う暫定ダイヤを実施している路線でも、2012年3月16日までは7000・9000番台を使用していた。仙石線の[[陸前小野駅]]・[[矢本駅]] - [[石巻駅]]間においては、全線復旧前日の2015年5月29日まで7000番台が使われていた。
 
 
 
過去には、以下のように割り振られていた。
 
* 戦前は1000番台を不定期列車に割り当て。
 
* 戦後は1000番台が[[連合軍専用列車]]に充てられたため、2000・8000番台を割り当て。2000番台は当時の車両や燃料の不足を反映した'''運転日を未定'''とした列車で、後に車両・燃料事情が好転してくると定期列車に格上げされるようになった。8000番台は'''復員列車'''に充てられ、原則は毎日運転で一般乗客の利用も可能であるが、復員船入港により復員輸送の必要が発生した時は一般乗客の利用を制限した。
 
* [[1964年10月1日国鉄ダイヤ改正|1964年改正]]以前は1000番台が不定期列車、3000番台以上が臨時列車に割り当てられていた。
 
* 1968年10月改正以前は3000番台が不定期列車に割り当てられていた。なお、これ以前には季節列車は不定期列車と称していた。
 
 
 
==== 運行経路 ====
 
海水浴や[[スキー]]のシーズンなど、通常は旅客の流動が少ない経路・区間であっても時期によって大きな需要が発生する場合があり、定期列車では見られない経路を走行する臨時列車も運行される(「[[シュプール号]]」など)。
 
 
 
また、時代背景やイベント性によってダイヤ設定される臨時列車も少なくない。その一例として[[1967年]]から[[1972年]]に、「[[周遊きっぷ#周遊券|ことぶき周遊券]]」を利用する[[新婚旅行]]客用として[[大阪駅]] - [[宮崎駅]]間を一等寝台車(のちの[[A寝台]])のみで組成された臨時[[急行列車|急行]]「[[彗星_(列車)#京阪神対日豊本線夜行優等列車沿革|ことぶき]]」が運転されていた。観光地として(とりわけ、新婚旅行先としての)[[宮崎県]]への旅行客が多かった時代とされている。
 
 
 
=== 臨時列車の例 ===
 
==== レジャーと臨時列車 ====
 
[[1960年代]]後半、好景気と[[所得倍増計画]]などによりレジャーの多様化が進んだ。その結果、国鉄も季節ごとのレジャーに対応した臨時列車の設定を行った経緯がある。また、レジャーシーズンの臨時列車には特徴的な[[列車愛称|愛称]]を使う列車が多数存在した。
 
; 「○○ビーチ」「○○マリン」など
 
: 「[[マリンブルーくじらなみ号]]」のように、海をイメージさせる愛称。海水浴シーズンに運転され、快速列車などに多く設定されていた。類例として、1980年代から1995年には[[小田急電鉄]]でも[[新宿駅|新宿]]・[[唐木田駅]]→[[片瀬江ノ島駅]]間に[[江の島|江の島海岸]]への観光のため「サマービーチ」号や「湘南マリンエクスプレス」といった臨時列車を運転していた<ref>ロマンスカーの車両を使用し、オリジナルヘッドマークを装着して運行されていた。『[[鉄道ファン (雑誌)|鉄道ファン]]』1996年6月号によると、1996年以降もしばらくは同区間に「臨時」幕で運転されていたようである</ref>。
 
; ○○銀嶺
 
: 全車[[座席指定席|指定席]]もしくは指定席主体の臨時特急・急行列車。○○には定期列車名が入る(「[[あさま#特急「あさま」の設定後 |あさま銀嶺]]」・「[[あずさ (列車)#特急「あずさ」の登場とその後の展開|あずさ銀嶺]]」など)。なお、特急「[[あさぎり (列車)|あさぎり]]」の前身列車である[[あさぎり (列車)#乗り入れ開始|特別準急「銀嶺」]]とは無関係。
 
; ○○スキー(スケート)
 
: 全車[[自由席]]もしくは自由席主体の臨時急行・快速列車<ref>[[瀬戸大橋線]]開業後に運転された、[[高松駅 (香川県)|高松駅]]・[[岡山駅]] - [[米子駅]]間の臨時快速列車「大山スキー号ゆめじ」は[[国鉄211系電車#スーパーサルーン「ゆめじ」|211系スーパーサルーン「ゆめじ」]]を使用し全車指定席であった。</ref>。○○には定期列車名もしく行先が入る(「ざおうスキー」・「小出スキー」など)。
 
; シュプール号
 
: 北海道と四国を除く日本全国の主要都市から各地の[[スキー場]]へ向けて、国鉄が1986年に運行を開始した臨時列車。[[ツアーバス#スキーバス|スキーバス]]に対抗すべく運行をキャンペーン的に取扱った企画列車でもあった。しかし、スキー人口の減少に伴い利用客が減少したことから運転規模は次第に縮小し、2006年度に廃止された。詳細は[[シュプール号|当該項目]]を参照のこと。
 
 
 
2000年代以降ではバスツアーの増加やスキー人口の減少により在来線のスキー列車は壊滅状態だが、JR東日本ではスキー場への日帰りをセールスポイントとした[[上越新幹線]]・[[北陸新幹線]]へのシフトが好調であり、冬季に臨時列車を運行している。割引乗車券なども多数設定され、さらにJR東日本のグループ会社が運営する[[ガーラ湯沢スキー場]]へ直結する[[ガーラ湯沢駅]]を設置している。
 
 
 
==== リゾートと臨時列車 ====
 
いわゆる[[リゾート]]地への旅客輸送を念頭に置いた臨時列車としては、国際的[[避暑地]]である[[軽井沢]]を目的地とするものが代表的であった。特急「あさま」や急行「信州」・「妙高」の増発に加え、[[1968年]][[7月20日]]からは日本初の季節特急「そよかぜ」を東京駅 - [[中軽井沢駅]]間で運転。また、高級別荘地ということで全車[[グリーン車]]で組成された客車急行「軽井沢グリーン」も存在した。これについては、[[あさま#戦後の発展|信越本線長野以南優等列車沿革]]も参照されたい。
 
 
 
また、[[1985年]]に登場した「[[アルファコンチネンタルエクスプレス]]」ではリゾートと鉄道が密接な関係を築いた。車内施設は列車の主要目的地であった「[[アルファリゾート・トマム]]」([[トマム駅]]隣接)が運用し、在来の[[国鉄キハ56系気動車|キハ56系気動車]]を改造してアメニティを大幅に改善、独自の空間を提供した。その後の「[[フラノエクスプレス]]」「[[トマムサホロエクスプレス]]」「[[ニセコエクスプレス]]」「[[クリスタルエクスプレス トマム & サホロ]]」などもヒットし、リゾートと臨時列車を融合させることに成功させた。
 
 
 
これによりお座敷列車(和風客車)など団体列車としての利用が中心であった[[ジョイフルトレイン]]の形態に変化が見られ、JR各社にも大きな影響を与えた。JR移行後はジョイフルトレインを使用しほぼ定期的に運転される臨時列車も少なくない。
 
 
 
==== スポーツと臨時列車 ====
 
スポーツ競技が開催される際には、最寄り駅を抱える路線では臨時列車が運転されることが多い。人気競技であれば数万人規模の集客があり、増大した輸送需要に対応するためである。特に私鉄においては、鉄道会社が所有するプロ野球球団が複数あるように、営業面から積極的に施設やプロ団体を誘致する例が見られる。輸送のための駅や路線を設置する場合もあり、臨時列車の運転も多い。
 
 
 
スポーツによる臨時列車が運行される主な路線の例(路線名の横は主要施設)
 
* [[日本プロ野球|プロ野球]]
 
** [[阪神本線]] - [[阪神甲子園球場]]
 
** [[西武狭山線]]・[[西武池袋線|池袋線]]および相互直通各線 - [[西武ドーム|メットライフドーム]]
 
** JR[[仙石線]] - [[宮城球場|楽天koboスタジアム宮城]]
 
** [[大阪市営地下鉄長堀鶴見緑地線]] - [[大阪ドーム|京セラドーム大阪]]
 
** [[神戸市営地下鉄西神・山手線]] - [[神戸総合運動公園野球場|ほっともっとフィールド神戸]]
 
** [[名古屋市営地下鉄名城線]] - [[ナゴヤドーム]]
 
** JR[[山陽本線]]・[[呉線]]・[[可部線]] - [[MAZDA Zoom-Zoom スタジアム広島]]
 
* [[日本プロサッカーリーグ|サッカーJリーグ]]及びFIFA([[国際サッカー連盟]])主催サッカー国際試合<!--国際試合で使用される会場は、正式名称と併記する-->
 
** [[埼玉高速鉄道線]] - [[埼玉スタジアム2002]]
 
** [[京王線]] - [[東京スタジアム (多目的スタジアム)|東京スタジアム(味の素スタジアム)]]
 
** JR[[横浜線]] - [[横浜国際総合競技場|横浜国際総合競技場(日産スタジアム)]]
 
** [[広島高速交通]][[広島高速交通広島新交通1号線|アストラムライン]] - [[広島広域公園陸上競技場|広島ビッグアーチ(エディオンスタジアム広島)]]
 
** JR[[鹿島線]]・[[大洗鹿島線]] - [[茨城県立カシマサッカースタジアム]]※[[鹿島サッカースタジアム駅]]に臨時停車する。
 
* [[中央競馬]]
 
** 京王線・[[京王競馬場線|競馬場線]]・JR[[南武線]]・[[武蔵野線]] - [[東京競馬場]]
 
** [[京阪本線]] - [[京都競馬場]]
 
** [[名鉄名古屋本線]] - [[中京競馬場]]
 
** [[阪急神戸本線]]・[[阪急今津線]] - [[阪神競馬場]]
 
** JR武蔵野線・[[京成本線]] - [[中山競馬場]]※[[東中山駅]]に[[京成本線#特急|特急]]が臨時停車する。
 
* [[競輪]]
 
** [[南海本線]] - [[岸和田競輪場]]
 
** [[近鉄京都線]] - [[奈良競輪場]]※[[平城駅]]に[[近鉄京都線#急行|急行]]が臨時停車する。
 
* [[競艇]]
 
** [[大阪市交通局南港ポートタウン線]]・[[大阪市営地下鉄四つ橋線]] - [[住之江競艇場]]
 
** [[呉線]]・[[山陽本線]]・[[広島電鉄宮島線]] - [[宮島競艇場]]※広電宮島線は[[競艇場前駅 (広島県)|競艇場前駅]]に臨時停車する。
 
** [[筑豊本線]] - [[若松競艇場]]※ただし、時刻表非掲載の臨時列車がほとんどである。
 
 
 
==== 大学の入学試験と臨時列車 ====
 
[[大学受験|大学入試]]([[大学入試センター試験]]など)は場所によっては市街地から離れた場所で実施する場合がある。会場には多くの受験者が向かうために主要駅から最寄り駅までの臨時列車が往復設定される。
 
 
 
一例として
 
* [[福島大学]]でのセンター試験 JR東日本[[東北本線]][[福島駅 (福島県)|福島駅]] - [[松川駅]]間(福島大学の最寄り駅は[[金谷川駅]]だが、折り返し設備がないため隣の松川駅まで運転される)
 
* [[鳥取大学]]での二次試験 [[西日本旅客鉄道]](JR西日本)・[[智頭急行]]([[鳥取大学前駅]]発着の臨時特急「[[スーパーはくと|ビクトリーはくと]]」を運行していた)
 
 
 
==== 祭り・行事と臨時列車 ====
 
沿線での行事や伝統的な祭りが開催される場合でも臨時列車を運転する場合がある。
 
 
 
一例として
 
* 毎年8月15日に開催される[[諏訪湖祭湖上花火大会]]、9月上旬に開催される[[全国新作花火競技大会]]では、[[中央本線]]などJR東日本長野支社管内で多数の臨時列車が設定される。
 
* 毎年9月1日-3日に開催される[[おわら風の盆|越中おわら風の盆]]では、9月1日から4日までJR西日本の[[高山本線]]で特別ダイヤが組まれる。また、2003年から2010年までは[[大阪駅]]、[[金沢駅]]などから会場最寄駅となる[[越中八尾駅]]へ直通する臨時特急列車「[[サンダーバード (列車)|おわら]]」が運転されていた。
 
* [[祇園祭]]や[[京都学生祭典]]開催日に臨時列車を運転 - [[京都市営地下鉄]]
 
* [[鞍馬の火祭]]での臨時列車の運転 - [[叡山電鉄]](臨時ダイヤを実施)
 
* 秩父鉄道では、秩父夜祭の際、臨時電車を運転している
 
 
 
==== イベント列車 ====
 
旅客輸送を主眼としない列車として、[[鉄道ファン]]向けの列車や「○○線開業××周年記念号」などといった「イベント列車」がある。代表的なのが[[リバイバルトレイン]]で、かつて国鉄時代に運転されていた愛称や車両を用いて運転される。このような列車では「[[乗車証明書]]」が発行される場合が多く、それを目当てに乗車するファンも多い。またジョイフルトレインや旧形客車など、乗車機会の少ない車両を使用することも多い。
 
 
 
[[東武鉄道]]では、[[東武1800系電車|1800系電車]]で臨時電車を運転することがあり、例えば「[[東武野田線]]100周年号」などがある
 
 
 
[[蒸気機関車牽引列車]](SL列車)や[[トロッコ列車]]など、観光客誘致のための臨時列車もある。蒸気機関車牽引列車は1976年に運転を開始した[[大井川鐵道]]を筆頭に、[[山口線]]の「[[SLやまぐち号]]」、[[磐越西線]]の「[[SLばんえつ物語]]」、[[秩父鉄道秩父本線|秩父鉄道線]]など、週末を中心に運転されている。
 
 
 
普段はその路線において使用されることがない車両が使用されることが多いため、乗車目当ての「乗り鉄」以外にも撮影目的の[[撮り鉄]]にも注目される列車であることが多く、運転日には沿線に多数の鉄道ファンが集まる光景もよくみられる。特に、SL列車運転時は鉄道ファンのみならず沿線住民にとっても注目されるため、沿線や駅に物凄い数の人が押し寄せることもあり、JR社員・警備員、場合によっては[[警察官]]までをも動員した警備が行われることもある。
 
 
 
== 中国の臨時列車 ==
 
[[ファイル:YZ22 336994@BJX (20160205171605).jpg|thumb|right|[[中国鉄路総公司|中国国鉄]]の3069次[[春運]]臨時列車([[北京西駅]]-[[安慶駅]])]]
 
中国では旧正月に当たる[[春節]]の特別輸送期間の臨時列車が有名である<ref name="node4939">[http://www.china-news.co.jp/node/4939 臨時列車1万本以上増発 春節特別輸送、利用客1億人を超える] 中国通信社、2006年2月11日</ref>。春節特別輸送は1月の中旬から2月の中旬にかけて実施される。2006年、春節の期間に増発された臨時列車は1万4124本であった<ref name="node4939" />。また、2006年の春節特別輸送期間の利用客は、1日平均350万2000人(ピーク時には434万2600人)、利用客数の推計は1億4400万人と試算されている<ref name="node4939" />。
 
 
 
== 脚注・出典 ==
 
{{脚注ヘルプ}}
 
{{Reflist}}
 
 
 
== 関連項目 ==
 
* [[初詣臨時列車]]
 
* [[団体専用列車]]
 
* [[修学旅行列車]]
 
* [[お召し列車]]
 
* [[続行便]]
 
* [[特別急行列車]]
 
* [[急行列車]] - 現在JRグループでは臨時列車のみとなっている。
 
 
 
== 外部リンク ==
 
* [http://hpcgi2.nifty.com/ousaka/rinji.cgi 臨時列車検索]
 
 
{{デフォルトソート:りんしれつしや}}
 
{{デフォルトソート:りんしれつしや}}
 
[[Category:臨時列車|*りんしれつしや]]
 
[[Category:臨時列車|*りんしれつしや]]

2018/9/24/ (月) 23:53時点における最新版

臨時列車(りんじれっしゃ)

季節や行事などに応じて、臨時に運行する列車。



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