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| | |footnotes = ※座標は福岡美野島郵便局付近<!--ジオロケーターで調査--> | | |footnotes = ※座標は福岡美野島郵便局付近<!--ジオロケーターで調査--> |
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| − | '''美野島'''（みのしま）は、[[福岡県]][[福岡市]][[博多区]]の地名。 | + | '''美野島'''（みのしま） |
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| | + | [[福岡県]][[福岡市]][[博多区]]の地名。 |
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| | == 概要 == | | == 概要 == |
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| | 地域内は一丁目から四丁目まである<ref name="Kadokawa1516"/>。一丁目から二丁目は美野島商店街や美野島通り沿いを中心に商業が盛んな住宅地となっており、三丁目には美野島公園がある。また、四丁目には[[パナソニック システムネットワークス]]（旧九州松下電器本社）などの工場や倉庫が立ち並んでいる<ref name="Kadokawa1516"/>。 | | 地域内は一丁目から四丁目まである<ref name="Kadokawa1516"/>。一丁目から二丁目は美野島商店街や美野島通り沿いを中心に商業が盛んな住宅地となっており、三丁目には美野島公園がある。また、四丁目には[[パナソニック システムネットワークス]]（旧九州松下電器本社）などの工場や倉庫が立ち並んでいる<ref name="Kadokawa1516"/>。 |
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| − | == 歴史 ==
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| − | [[ファイル:Chikuzenminoshima Station.jpg|240px|right|thumb|筑前簑島駅跡]]
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| − | [[ファイル:Panasonic Communications.JPG|240px|right|thumb|パナソニック システムネットワークス福岡事業場（旧九州松下電器本社）]]
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| − | この地が初めて文献に登場するのは[[奈良時代]]のことである<ref name="Kadokawa1305">角川日本地名大辞典編纂委員会 (1988): p.1,305</ref>。元々この地は「'''簑島'''」と表記されており、当時この地は実際に那珂川の河口に浮かぶ島であったという説もある<ref name="Taikei580">有馬・川添 (2004): p.580</ref>。[[筑前国]][[那珂郡]]に属し、[[万葉集]]には「鎮懐石説話」（[[三韓征伐]]の際、[[神功皇后]]が懐に石を入れて出産を遅らせたという説話）の継承者として<ref name="Taikei580"/>「那珂郡伊知郷簑島人建部牛麻呂」という人物が登場することから当時は伊知郷に属していたとみられる<ref name="Kadokawa1305"/>。ただし、[[和名類聚抄|和名抄]]には伊知郷の名はなく、詳しいことはわかっていない<ref name="Taikei580"/>。
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| − | [[平安時代]]の「檜垣嫗集」には、「ふらば触れ御笠の山し近ければ簑島まではさして行きなん」という歌が登場する<ref name="Kadokawa1305"/>。この歌は作者の[[檜垣嫗]]が筑前国国府のあった[[御笠郡]]から[[肥後国]]へ帰る際に降った雨を詠んだ歌で、「御笠」の「笠」と簑島の「蓑」をかけたものである<ref name="Taikei580"/>。
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| − | また、この付近には[[西海道]]の美野駅（よしののえき）が存在したと考えられている。この駅は[[山陽道]]と[[大宰府]]をつなぐ大宰府路の駅の一つで[[鴻臚館]]の付近に位置し、[[延喜式]]によると馬15匹が配備されていたという。「太宰管内志」では「みぬ」「みの」と読み、「美野駅」を当地に比定している<ref name="Taikei518">有馬・川添 (2004): p.518</ref>。
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| − | [[江戸時代]]には[[福岡藩]]領として塩原触に属し、[[住吉町|住吉村]]の枝郷の一つであった。当時この地は農村地帯であり、村高は「元禄国絵図」には498石余り、「天保郷帳」には637石余りとある。[[幕末]]から[[明治維新]]期には再び住吉村の一部となった<ref name="Kadokawa1305"/>が、その後も通称地名として「簑島」の名は残った<ref name="Kadokawa1306">角川日本地名大辞典編纂委員会 (1988): p.1,306</ref>。
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| − | [[大正時代]]には[[住吉町|住吉地区]]の開発が進み、住吉新町、簑島本町、簑島新町といった新町が誕生して住宅、商店が増えたことで当地も都市化が進んだ。また、医科大学（現: [[九州大学]]医学部）が設置された影響で那珂川河口付近の柳町にあった遊郭が新柳町へ移設されたことから対岸に位置する当地も開発が進み、急発展を遂げた。[[1926年]]（大正15年）には[[北九州鉄道]]の福岡簑島停留場（のちの筑前簑島駅）が開業した<ref name="Kadokawa1306"/>。
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| − | [[昭和]]初年ごろには[[博多織]]、[[ゴム]]、[[タングステン]]などの工場が次々と建設された。なかでも日本足袋（現: [[アサヒコーポレーション]]）の製靴工場は3万坪の敷地と4千人の従業員を抱える巨大なもので、通勤時間になると筑前簑島駅は工場で働く職工であふれ返ったという<ref name="Fudoki116">夕刊フクニチ新聞社 (1974): pp.116-117</ref>。その後日本ゴム（日本足袋の後身）が撤退を表明すると、地域の空洞化を危惧した福岡市などによって松下電器産業（現: [[パナソニック]]）本社への招致活動が行われ、その結果工場は九州松下電器（現: パナソニック システムネットワークス）に売却された<ref name="Fudoki116"/>。
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| − | 当地域が「'''美野島'''」として[[住吉 (福岡市)|住吉]]から独立したのは[[1969年]]（昭和44年）のことである<ref name="Kadokawa1305"/>。[[1971年]]（昭和46年）にはさらに清水、竹下、住吉の一部を編入した。当時の世帯数は2,283世帯であった<ref name="Kadokawa1305"/>。
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| − | === 町域の変遷 ===
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| − | ![[住居表示]]実施後!!実施年月日!!住居表示実施前（各[[大字]]の一部）
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| − | ||美野島一丁目から美野島三丁目||[[1969年]]<br/>（[[昭和]]44年）||大字住吉
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| − | ||美野島四丁目||[[1971年]]<br/>（[[昭和]]46年）||大字住吉・大字清水・大字竹下
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| − | == 施設 ==
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| − | *美野島公園 - 鎮懐石説話について記された石碑<ref>柳 (1993): p.48</ref>「簑島の碑」や筑前簑島駅の記念碑も設置されている<ref name="Park">{{Cite web |date=2011-04-29 |url=http://www.city.fukuoka.lg.jp/hakataku/kikaku/life/komyu/koukutiikizyouhou/23/siseidayori230501.html |title=【美野島校区】美野島公園が新しくなりました |publisher=博多区 |accessdate=2014-01-14}}</ref>。1967年に造られた公園であるが近年再整備が行われ、[[2011年]]に完成した<ref name="Park"/>。
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| − | *美野島司牧センター - 日本カトリック教会司教団によって設置された施設<ref name=Centro>{{Cite web |date= |url=http://www.pastorama.com/homejp.html |title=美野島司牧センターの紹介と使命 |publisher=美野島司牧センター |accessdate=2014-01-14}}</ref>。駐日外国人（主に[[ペルー人]]<ref name="Centro"/>）向けの宗教活動や薬物依存者のリハビリのほか、NGOによるホームレスへの支援活動の拠点となっている<ref name="Centro"/>。福岡地区の[[カトリック正義と平和協議会|正平協]]事務局も当センターにある<ref name="Centro"/>。
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| − | *光應寺
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| − | *厳島神社
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| − | *[[福岡市立美野島小学校]] - 当地域唯一の学校であったが、[[2012年]]3月31日に閉校し<ref name=Minosho>{{Cite web |date= |url=http://www.fuku-c.ed.jp/schoolhp/elminosi/ |title=福岡市立美野島小学校 |publisher=福岡市立美野島小学校 |accessdate=2014-01-14}}</ref>[[福岡市立住吉小学校]]と合併した<ref name=Aisatsu>{{Cite web |date= |url=http://www.fuku-c.ed.jp/schoolhp/elminosi/kyoutyousitu.html |title=校長挨拶 |publisher=福岡市立美野島小学校 |accessdate=2014-01-14}}</ref>。さらに住吉小学校は[[2015年]]に小中連携教育校の[[福岡市立住吉小中学校]]となり、新校舎は美野島小学校跡地に設立された<ref name="Aisatsu"/>。
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| − | == 脚注 ==
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| − | {{Reflist}}
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| − | == 参考文献 ==
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| − | ;書籍
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| − | *有馬学監修、川添昭二編『日本歴史地名大系 41 福岡県の地名』平凡社〈日本歴史地名大系〉、2004年、1,587pp.
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| − | *角川日本地名大辞典編纂委員会『角川日本地名大辞典 40 福岡県』角川書店、1988年、2,044pp.
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| − | *柳猛直『福岡歴史探訪 博多区編』海鳥社、1993年、194pp.
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| − | *夕刊フクニチ新聞社編『福岡駅風土記』葦書房 、1974年、286pp.
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| − | *『県別マップル福岡県道路地図』昭文社、2011年、133pp.
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| − | ;ウェブサイト
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| − | *{{Cite web |date=2011-04-29 |url=http://www.city.fukuoka.lg.jp/hakataku/kikaku/life/komyu/koukutiikizyouhou/23/siseidayori230501.html |title=【美野島校区】美野島公園が新しくなりました |publisher=博多区 |accessdate=2014-01-14}}
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| − | *{{Cite web |date= |url=http://www.pastorama.com/homejp.html |title=美野島司牧センターの紹介と使命 |publisher=美野島司牧センター |accessdate=2014-01-14}}
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| − | *{{Cite web |date= |url=http://www.fuku-c.ed.jp/schoolhp/elminosi/ |title=福岡市立美野島小学校 |publisher=福岡市立美野島小学校 |accessdate=2014-01-14}}
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| − | *{{Cite web |date= |url=http://www.fuku-c.ed.jp/schoolhp/elminosi/kyoutyousitu.html |title=校長挨拶 |publisher=福岡市立美野島小学校 |accessdate=2014-01-14}}
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| | {{福岡市の地域}} | | {{福岡市の地域}} |
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| | [[Category:博多区の地理]] | | [[Category:博多区の地理]] |
| | [[Category:福岡市の町・字]] | | [[Category:福岡市の町・字]] |
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