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| − | {{Infobox Film
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| − | |作品名=空の大怪獣ラドン
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| − | |原題=Rodan
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| − | |画像=Rodan poster.jpg
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| − | |画像サイズ=200px
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| − | |画像解説=公開時のポスター
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| − | |監督=[[本多猪四郎]]（本編）<br />[[円谷英二]]（特撮）
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| − | |脚本=[[村田武雄]]<br />[[馬淵薫|木村武]]
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| − | |原作=[[黒沼健]]
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| − | |製作=[[田中友幸]]
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| − | |製作総指揮=[[森岩雄]]<ref name="全仕事p16" />
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| − | |出演者=[[佐原健二]]<br />[[白川由美]]<br />[[平田昭彦]]<br />[[田島義文]]
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| − | |音楽=[[伊福部昭]]
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| − | |主題歌=
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| − | |撮影=[[芦田勇]]（本編）<br />[[有川貞昌]]（特撮）
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| − | |編集=[[岩下広一]]
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| − | |配給=[[東宝]]
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| − | |公開={{Flagicon|JPN}} [[1956年]][[12月26日]]
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| − | |上映時間=82分
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| − | |製作国={{JPN}}
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| − | |言語=[[日本語]]
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| − | |制作費=2億円
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| − | |興行収入=
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| − | |前作=
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| − | |次作=
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| − | }}
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| − | 『'''空の大怪獣ラドン'''』（そらのだいかいじゅう ラドン）は、[[1956年]][[12月26日]]に公開された、[[東宝]]制作の[[怪獣映画]]。 | + | 『'''空の大怪獣ラドン'''』（そらのだいかいじゅう ラドン） |
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| − | 同時上映の「[[眠狂四郎無頼控]]」（主演：[[鶴田浩二]]）と共に[[新宿コマ東宝]]（現：[[新宿東宝ビル|TOHOシネマズ新宿]]）のこけら落とし上映作品でもある。
| + | 1956年公開の東宝特撮映画。東宝怪獣映画としては初のカラー作品。阿蘇山でよみがえった巨大翼竜ラドンが長崎県の西海橋や福岡県福岡市の天神を破壊する。製作：田中友幸、監督：本多猪四郎、特技監督：円谷英二。出演：佐原健二、白川由美、平田昭彦ほか。 |
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| − | == 概要 ==
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| − | {{出典の明記|date=2018-02-17|section=1}}
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| − | 東宝初のカラー[[怪獣映画]]である。原作者の[[黒沼健]]は日本における[[オカルト]]・ライターの草分けでもあり、本作でも[[自衛隊]]機が国籍不明機を追跡する場面では[[アメリカ合衆国|アメリカ]]の有名な[[未確認飛行物体|UFO]]事件の[[マンテル大尉事件]]がヒントにされている。1954年版『[[ゴジラ (1954年の映画)|ゴジラ]]』での[[ゴジラ (架空の怪獣)|ゴジラ]]が[[台風]]と共にやってきたように、本作品でのラドンは[[炭鉱]]の落盤事故と共にやってくる。心配する家族の様子は当時のニュース映像そのままであり、目撃者がショックで記憶を失っているのは、事故被害者の[[一酸化炭素中毒]]後遺症を思わせる。
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| − | ラドンが衝撃波で破壊する[[西海橋]]は、本作品の劇場公開の前年に完成したばかりだった。劇場公開後、西海橋や[[阿蘇山]]を訪れる観光客は明瞭に増えたとのことで、以後の怪獣映画のロケ地として完成まもない注目の新[[ランドマーク]]が宣伝も兼ねて怪獣に破壊される伝統の先駆けとなった。そのうち、西海橋のミニチュアは赤く塗装されていたが、本番前になって実物が銀色であることが判明したため、スタッフは徹夜でこれを銀色に塗り直したそうである。また、ラドンが[[福岡市]][[天神 (福岡市)|天神地区]]を火の海にするシーンで破壊される有名デパート[[岩田屋]]のマークは噴水の水流3本を意匠化したものだが、あたかもラドンを意匠化したように見え、「自社を破壊した怪獣をマークにしているデパート」と評判になった。
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| − | 登場人物の1人、[[平田昭彦]]演じる古生物学者・柏木久一郎博士は劇中では単に「博士」と呼ばれるだけで名前が明かされず、劇場公開当時は劇場販売プログラムの配役欄か黒沼健の原作小説「ラドンの誕生」を読まなければ、登場人物名を確認できなかった。
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| − | 本作品にはラドンの卵の大きさや体重などを推定するためにコンピューターを利用する場面が見られるが、日本の怪獣映画やSF映画にこうした[[電子機器]]を導入する場面が出てくるのは、これが初めてである。また、劇中でのコンピューターの呼称が'''電子計算機'''だったの対し、原作小説では'''サイバネティックス'''という、当時としては先鋭的な名称が設定されていた。
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| − | 原作小説の初出は少年雑誌『中学生の友』1956年10月号の別冊付録。同小説は、季刊誌『幻想文学』第39号（1993年9月・幻想文学出版局）の特集「大怪獣文学館」にも再録されている。
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| − | == ストーリー ==
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| − | 炭鉱技師の'''河村繁'''は[[阿蘇山|阿蘇]]付近の炭鉱に勤務していた。ある日、坑道内で原因不明の出水事故が発生。それに続いて炭鉱夫らが水中に引き込まれ、惨殺死体となって発見される殺人事件が相次ぐ。当初は河村の友人で行方不明の炭鉱夫、五郎が犯人と目されていたが、まるで日本刀で斬られたかのような被害者の傷痕に警察も頭を悩ますばかりだった。やがて出現した真犯人は、体長2メートルを超える巨大な古代トンボの幼虫・'''[[メガギラス#メガヌロン|メガヌロン]]'''だった。村に出現したメガヌロンに警官のピストルでは歯が立たず、河村は警察が要請した自衛隊と共にメガヌロンが逃げ込んだ坑道に入る。機関銃によって一旦は怪物を追い詰めるが、発砲の衝撃で落盤が発生、巻き込まれた河村は坑道内に姿を消してしまう。
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| − | | |
| − | やがて阿蘇では地震が発生、阿蘇山噴火の前兆かと付近一帯は騒然となる。だが、地震によって出来た陥没口で調査団が発見したものは、落盤事故から奇跡的に生還したものの、[[記憶喪失]]となっていた河村であった。時を同じくして、航空自衛隊司令部に国籍不明の超音速飛行物体が報告された。確認に向かった自衛隊の戦闘機を叩き落とした飛行物体は、さらに東アジア各地にも出現、各国の航空業界を混乱に陥れていた。一方、阿蘇高原では家畜の失踪が相次ぎ、散策していたカップルが行方不明になる事件が起きる。若い恋人の心中かと思われていたが、彼らが残したカメラのフィルムには、鳥の翼のような謎の影が映っていた。
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| − | | |
| − | 入院していた河村の記憶は戻らないままだったが、恋人'''キヨ'''の飼っていた[[ブンチョウ|文鳥]]の卵の[[孵化]]を見たことをきっかけに、失われていた恐ろしい記憶が甦る。落盤で坑道の奥に閉じ込められた彼が見たものは、地底の大空洞で卵から孵化し、メガヌロンをついばむ巨大な生物だった。'''柏木久一郎'''博士の調査団に同行して阿蘇に赴いた河村の眼前で、古代[[翼竜]]の大怪獣'''[[ラドン (架空の怪獣)|ラドン]]'''が飛び立つ。
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| − | | |
| − | 知らせを受けて発進した自衛隊の[[F-86 (戦闘機)#日本|F-86Fセイバー]]戦闘機の追撃を受け、ラドンは[[佐世保市|佐世保]]の[[西海橋]]付近に一時は墜落したが再び飛立ち、[[天神 (福岡市)|福岡]]を襲撃した。自衛隊の[[戦車|特車]]部隊が応戦するものの、さらにもう1頭が出現して街を破壊。2頭のラドンはいずこともなく姿を消す。
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| − | | |
| − | 「生物の帰巣本能で阿蘇に戻るのではないか」という柏木博士の予測どおり、ラドンは阿蘇火口の大空洞に潜んでいるのが発見される。火山研究所が阿蘇山大噴火の誘発を警告する中、住民の避難が進められ、自衛隊の攻撃準備が進む。
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| − | | |
| − | == 登場怪獣 ==
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| − | * [[ラドン (架空の怪獣)#『空の大怪獣ラドン』のラドン|ラドン]]
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| − | * [[メガギラス#『空の大怪獣ラドン』のメガヌロン|メガヌロン]]
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| − | | |
| − | == 登場兵器 ==
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| − | === 架空 ===
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| − | ; 24連装ロケット砲車
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| − | {{Main|東宝特撮映画の登場兵器#24連装ロケット砲車}}
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| − | ; 高性能レーダー
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| − | :パラボラ型のレーダーを搭載した4輪[[トレーラー]]で、自走能力は有しておらず、[[オネストジョン]]のM289発射機に牽引されて移動する。搭載されている[[レーダー]]は、[[阿蘇山]]のカルデラ全域をカバーできる能力を持つ。劇中では阿蘇山へ[[ラドン (架空の怪獣)|ラドン]]攻撃に向かうオネストジョン部隊に随伴し、ラドンの動向を探索した。
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| − | | |
| − | === 実在 ===
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| − | * [[M24軽戦車]]
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| − | * [[GMC CCKW|GMC 2トン半トラック]]
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| − | * [[ジープ|ウィリス・ジープ]]
| |
| − | * [[三菱・ジープ]]
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| − | * [[F-86_(戦闘機)|F-86F]]
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| − | * [[MGR-1 (ロケット)|オネストジョン]]
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| − | * [[ブローニングM1919重機関銃#派生型|M1919A6軽機関銃]]
| |
| − | * [[M1917リボルバー]]
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| − | | |
| − | == キャスト ==
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| − | ※映画クレジット順
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| − | * 河村繁（炭坑技師）：[[佐原健二]]
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| − | * キヨ（五郎の妹）：[[白川由美]]
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| − | * 西村警部：[[小堀阿吉雄|小堀明男]]
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| − | * 柏木久一郎博士（古生物学者）：[[平田昭彦]]
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| − | * 南教授（物理学者）：[[村上冬樹]]
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| − | * 若い女：[[中田康子]]
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| − | * 大崎（炭坑所長）：[[山田巳之助]]
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| − | * 井関（西部新聞記者）：[[田島義文]]
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| − | * お民（由造の妻）：[[水の也清美]]
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| − | * 葉山助教授：[[松尾文人]]
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| − | * 捨やん（坑夫）：[[如月寛多]]
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| − | * 須田（炭坑技師長）：[[草間璋夫]]
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| − | * 常さん（坑夫）：[[河崎堅男]]
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| − | * 水上医師：[[高木清]]
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| − | * 航空自衛隊司令：[[佐伯秀男|三原秀夫]]
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| − | * 砂川（地震研究所技師）：[[今泉廉]]
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| − | * 仙吉（メガヌロンに殺される坑夫）：[[中谷一郎]]
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| − | * 若い男・中川（砂川の友人）：[[大仲清治|大仲清二]]
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| − | * 由造（メガヌロンに殺される坑夫）：[[鈴川二郎]]
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| − | * キヨの兄・五郎（メガヌロンに殺される坑夫）：[[緒方燐作]]
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| − | * 多平（坑夫）：[[榊田敬二]]
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| − | * 田代（メガヌロンに殺される巡査）：[[熊谷卓三|熊谷二良]]
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| − | * 警察署長：[[千葉一郎]]
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| − | * 防衛隊幹部：[[向井淳一郎]]
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| − | * 武内（航空自衛隊幕僚）：[[津田光男]]
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| − | * お澄：[[馬野都留子]]
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| − | * はる：[[一万慈鶴恵]]
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| − | * 炭坑の女：[[中野俊子]]
| |
| − | * 看護婦：[[黒岩小枝子]]
| |
| − | * パイロット／メガヌロン：[[広瀬正一]] [2役]
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| − | * 炭坑職員：[[勝本圭一郎]]
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| − | * 地震研究所の研究員：[[門脇三郎]]
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| − | * 磯川教授：[[松本光男]]
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| − | * 新聞記者：[[宇野晃司]]、[[岡部正]]
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| − | * 北原（パイロット）：[[岡豊]]
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| − | * （役名不明）：[[日方一夫]]
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| − | * パイロット：[[山田彰]]、[[砂川繁視]]
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| − | * 農夫：[[平凡太郎]]
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| − | * 警官：[[橘正晃]]
| |
| − | * 検死官：[[須田準之助]]
| |
| − | * 坑夫：[[吉田静司|吉田新]]
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| − | * サブ（坑夫）：[[重信安宏]]
| |
| − | * 今村（パイロット）：[[堤康久]]
| |
| − | * 坑夫：[[海上日出男]]、[[成田孝]]
| |
| − | * 第一攻撃部隊通信員：[[鈴木俊継|鈴木孝次]]
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| − | * 坑夫：[[坂本晴哉]]
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| − | * 牛を盗まれた農夫：[[大西康雅|大西康雄]]
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| − | * 鑑識課員／防衛隊幹部：[[坪野鎌之]] [2役]
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| − | * 防衛隊員：[[仙石正夫]]
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| − | * 防衛会議出席者：[[福田和郎]]
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| − | * 車乗口から出てくる坑夫：[[渋谷英男|澁谷英男]]
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| − | * 人車乗場の炭坑職員：[[鈴木治夫 (俳優)|鈴木治夫]]
| |
| − | * 柏木博士の助手：[[茨田正夫]]
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| − | * 航空自衛隊隊員：[[岩本弘司]]
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| − | * 警官：[[越後憲|越後憲三]]
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| − | * （役名不明）：[[小野実]]
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| − | * 炭坑職員：[[河辺昌義]]
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| − | * メガヌロン／ホテル支配人：[[手塚勝巳|手塚克巳]] [2役]
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| − | * ラドン／メガヌロン／防衛隊幹部：[[中島春雄]] [3役]
| |
| − | * メガヌロン／坑夫：[[大川時生]] [2役]
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| − | ※以下ノンクレジット出演者
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| − | * アナウンサー：[[池谷三郎]]
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| − | * 特車隊長：[[山本廉]]
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| − | * 炭坑の女：[[小野松枝]]
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| − | * 炭鉱の女／炭鉱職員：[[小沢憬子|小沢経子]]
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| − | * 炭坑の男：[[大塚秀男]]
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| − | * 炭坑職員：[[天見竜太郎]]、[[池田兼男]]、[[今井和雄]]、[[吉頂寺晃]]、[[夏木順平]]、[[松下正秀]]、[[由起卓也]]
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| − | * 坑夫：[[光秋次郎]]
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| − | * 記者：[[安芸津広]]、[[清水良二]]、[[帯一郎]]、[[中西英介]]
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| − | * 医師：[[川又由希夫|川又吉一]]
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| − | * 防衛隊幹部／炭坑入坑口の係員：[[宇留木康二|宇留木耕嗣]] [2役]
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| − | * 航空自衛隊隊員：[[小松英三郎]]
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| − | * 自衛隊通信員：[[勝部義夫]]
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| − | * 自衛隊員：[[伊原徳]]、[[上村幸之]]
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| − | * 警官：[[川村郁夫]]、[[北川陽一郎|細川隆一]]
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| − | * 沖縄の通信員：[[マイク・ダニーン]]
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| − | == スタッフ ==
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| − | ※映画クレジット順
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| − | *製作総指揮：[[森岩雄]] ※クレジット表記なし<ref name="全仕事p16">{{Cite book |和書 |author = [[竹内博]] |year = 2000/4 |title = 本多猪四郎全仕事 |publisher = [[朝日ソノラマ]] |pages = 16 |isbn = 4257035927 }}</ref>
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| − | * 製作：[[田中友幸]]<ref>予告編でのナレーションでは通り名の「たなかゆうこう」と読み上げられている。</ref>
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| − | * 原作：[[黒沼健]]
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| − | * 脚本：[[村田武雄]]、[[馬淵薫|木村武]]
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| − | * 撮影：芦田勇
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| − | * 美術：北辰雄
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| − | * 録音：宮崎正信
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| − | * 照明：森茂
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| − | * 音楽：[[伊福部昭]]
| |
| − | * [[特撮監督|特技監督]]：[[円谷英二]]
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| − | ** [[撮影]]：[[有川貞昌]]、[[富岡素敬]]、[[真野田陽一]] ※クレジット表記なし
| |
| − | ** 光学撮影：[[荒木秀三郎]] ※クレジット表記なし
| |
| − | * [[美術デザイナー|美術]]：[[渡辺明 (美術監督)|渡辺明]] ※クレジット表記氏名のみ
| |
| − | ** 美術助手：[[井上泰幸]]、[[入江義夫]]、[[成田亨]] ※クレジット表記なし
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| − | * [[照明技師|照明]]：城田正雄 ※クレジット表記氏名のみ
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| − | * 合成：[[向山宏]] ※クレジット表記氏名のみ
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| − | * 製作担当者：坂本泰明 ※クレジット表記氏名のみ
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| − | ** [[火薬]]：山本久蔵 ※クレジット表記なし
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| − | ** [[造形]]チーフ：[[利光貞三]] ※クレジット表記なし
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| − | ** 特殊機械（[[操演]]）：[[中代文雄]]、鈴木昶 ※クレジット表記なし
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| − | ** 監督助手（特撮チーフ）：浅井正勝 ※クレジット表記なし
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| − | * 監督助手（本編チーフ）：[[福田純]]
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| − | * 監督助手：[[山本迪夫]] ※クレジット表記なし
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| − | * 編集：[[岩下広一]]
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| − | * 音響効果：[[三縄一郎]]
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| − | * 現像：[[IMAGICA|東洋現像所]]
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| − | * 製作担当者：眞木照夫
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| − | ** スチール：土屋次郎 ※クレジット表記なし
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| − | * 監督：[[本多猪四郎]]
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| − | == 撮影 ==
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| − | 『東宝特撮映画全史』（東宝出版刊）での[[田中友幸]]と[[小松左京]]の対談によれば、当作の検討台本については[[黒澤明]]も助言したとのことで、黒澤の意見は「等身大のメガヌロンと巨大なラドンとの大きさの対比」や「季節感」など、細かい部分でかなり脚本に採り入れられたという。
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| − | 設定では[[阿蘇]]地方の炭鉱からラドンが生まれるが、活火山である阿蘇周辺に炭鉱は存在しないため、[[ロケーション撮影|ロケ]]は[[長崎県]][[北松浦郡]][[鹿町町]]の[[日鉄鉱業]]加勢炭鉱で行われた。物語冒頭で事務所前に集合した鉱夫たちは、同炭鉱の鉱夫が[[エキストラ]]として大挙出演したものである<ref>榊正澄「[http://hdl.handle.net/2324/21907 劇映画に登場する炭鉱労働]」 九州大学附属図書館付設記録資料館産業経済資料部門『エネルギー史研究』27号 [[2012年]]</ref>。自衛隊機がラドンを追うシーンで「ラドン追撃せよ」として使用された曲は、本作の音楽を担当した[[伊福部昭]]が初めて映画音楽を手がけた作品『[[銀嶺の果て]]』のメインタイトルのモチーフを使用したものである。この曲は、後の『東宝特撮未使用フィルム大全集』のサウンドトラック『OSTINATO』にて再演奏された音源が、『[[ゴジラvsキングギドラ]]』で自衛隊の[[F-15 (戦闘機)|F-15]]戦闘機が[[キングギドラ]]を追うシーンに流用された。
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| − | === 特撮 ===
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| − | [[File:Rodan - Behind the scenes 1.jpg|thumb|220px|撮影風景]]
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| − | ラドンに破壊されて崩落するビル内で人が逃げているシーンは「鏡をミニチュアのビルの中に置き、人物を映す」という古典的な方法で撮影されており、[[丸大食品#主なCM|丸大ハンバーグ]]の巨人のCMなどでも使われていたが、1996年に公開された『[[ガメラ2 レギオン襲来]]』では、オマージュ的意味合いも込めてこの方法が採用されている。
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| − | ラストシーンは当初、噴火する[[阿蘇山]]上空を2匹のラドンが弧を描いたまま飛ぶシーンで終わる予定だった<ref>{{Cite book |和書 |year = 1994 |title = SF怪獣大百科 |pages = {{要ページ番号|date=2015年2月}} |publisher = [[永岡書店]] |series = ピコピコブックス 8|isbn = 4-522-01588-7 }}</ref>。だが、溶鉄を溶岩に見立てたために撮影現場は高熱に包まれ、その熱は本番中にラドンを吊っていた[[ピアノ線]]を焼き切ってしまい、操演不能になった。特技監督の[[円谷英二]]は操演スタッフのアドリブだと思ったため、撮影の[[有川貞昌]]らに「まだキャメラを止めるな！」と叫んで撮影を続けさせた（撮影終了後に操演スタッフから事情を聞いたが、撮り直さないことに決定した）。結果的に、本当に力尽きたかのように見えるラストシーンとなったこのアクシデントについて、「ピアノ線が切れたのを見た円谷が『この状態なら本当にラドンが苦しんで見えるはずだ』と瞬時に判断し、中断しかけた撮影を続行させた」というのは、厳密には間違いである。本多も円谷も「この2頭のラドンは雄と雌のつがい」であるとコメントしている。
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| − | 西海橋や岩田屋のシーンでは、ラドンの[[着ぐるみ]]を内部の[[中島春雄]]ごとピアノ線で吊り下げるという危険な[[ワイヤーアクション]]で撮影されており、映画界での使用としては最初期と見られる。また、ピアノ線による操作で画期的と評されたのが、自衛隊機の表現である。『[[ゴジラ (1954年の映画)|ゴジラ]]』では黒い幕を背景にして固定された状態のミニチュアから火薬を仕込んだロケット弾を発射させていたが、本作では真昼の青空を背景にしてピアノ線で操作されたミニチュア機からロケット弾が発射されていた。このような「ミニチュアを飛ばしながら発砲させる」という表現は「発砲時の反動でミニチュアが揺れてしまう」というアクシデントを起こしやすいが、それを最小限に抑えるために円谷はミニチュアの機首部、左右の主翼付け根、翼端、尾部など、複数個所にさまざまな角度からピアノ線を張って操作するという、より高度かつ複雑な技術を考案して撮影に臨んだ。この優れたピアノ線操作が、「自衛隊機が[[西海橋]]の[[アーチ]]の下をくぐり抜ける」という名場面を生むことにもなる。
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| − | ラドンと空中戦を繰り広げる[[F-86 (戦闘機)|F-86Fセイバー]]の撮影には、ミニチュアだけでなく実物大モデルも用いられている<ref name = "宇宙船112">{{Cite journal |和書|date=2004-05-01 |author=池田憲章 |authorlink=池田憲章 |author2=金田益美 |author3=伊藤秀明 |title=日本特撮マイスターFILE 特殊美術、ミニチュア設計 [[入江義夫]] |journal=[[宇宙船 (雑誌)|宇宙船]] |volume=Vol.112 |issue=（2004年5月号） |pages=pp.119-121 |publisher=[[朝日ソノラマ]] |id=雑誌コード：01843-05}}</ref>。円谷の要望により特殊美術の[[入江義夫]]が実機の資料と写真から図面を起こしたが、キャノピーの透明部分は当時の技術では制作できず、アメリカ空軍から本物のパーツを借用している<ref name = "宇宙船112" />。入江は実物ゆえに芝居部分に迫力が出たと評しているが、透明部分がブルーバック合成で抜きにくくなるなどの苦労もあった<ref name = "宇宙船112" />。
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| − | | |
| − | [[MGR-1 (ロケット)|オネスト・ジョン]]搭載車両のミニチュアは、当時多忙であった郡司模型に代わり山田模型社が制作したが、木製ゆえにミサイル発射時の火薬で燃えてしまうというトラブルが発生している<ref name = "宇宙船112" />。特殊美術の入江義夫はこのトラブルをきっかけに、火を用いる撮影には金属製のミニチュアでなければならないと考え、それ以降は郡司模型製の金属モデルを多用するようになった<ref name = "宇宙船112" />。
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| − | == 同時上映 ==
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| − | * [[眠狂四郎無頼控]]
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| − | ** 原作：[[柴田錬三郎]]／脚本：[[小国英雄]]／監督：[[日高繁明]]／主演：[[鶴田浩二]]
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| − | == 海外版（英語タイトル『RODAN!』） ==
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| − | 本作の海外版も、当時の東宝特撮作品の例に漏れず、原版からかなりの改変が行なわれている。主な点は以下の通り。
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| − | * 原版では、柏木博士の言及でのみ扱われている[[核実験]]の影響を明確にするため、冒頭に[[クロスロード作戦]]での水爆「ベーカー」の爆発映像を挿入している。
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| − | * ヘリコプターによるラドンの巣の捜索シーンが河村の回復直後に移動し、戦闘機による攻撃が行なわれており、戦闘機の出動シーンをアメリカで新規に撮影している。
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| − | * 原版では、ラストシーンになるまでラドンが2頭いるという明確な描写がないため、観客が混乱するという意見があった。このため、ラドンが離陸するシーンを2回流すことで、ラドンが2羽いることが明確になるようになっている。
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| − | * 音楽は全面的に入れ替えられている。
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| − | この他、細かいシーンのカットや地名の変更がなされている。
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| − | | |
| − | == ソフト化 ==
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| − | 1972年頃には、本作を編集した8mmフィルム+絵本付ソノシート『マッハ怪獣ラドン』が発売された（国内盤DVDの特典に収録されている）。それは本編の短縮でナレーションがあるが一部台詞と悲鳴と鳴き声が被さりラドンの襲撃シーンではゴジラの音楽を流用している。
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| − | | |
| − | * DVD：2001年2月21日発売<ref>{{Cite journal |和書|date=2002-05-01 |title=綴込特別付録 宇宙船 YEAR BOOK 2002 |journal=[[宇宙船 (雑誌)|宇宙船]] |volume=Vol.100 |issue=（2002年5月号） |pages=170 |publisher=[[朝日ソノラマ]] |id=雑誌コード：01843-05}}</ref>。トールサイズで2007年1月26日再発売。オーディオコメンタリー(有川貞昌)
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| − | :: 2013年11月8日、＜期間限定プライス版＞として再発売。
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| − | :: 2015年7月15日、＜東宝DVD名作セレクション＞として再発売。
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| − | * [[Blu-ray Disc|Blu-rayディスク]]：2009年9月18日発売
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| − | == 小説版 ==
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| − | 原作者である黒沼健により、「ラドンの誕生」という題で少年向け雑誌用に小説化されている。
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| − | | |
| − | 大筋は映画と共通するが、ラストが異なり、ラドンは海底に潜んでいるところを新開発された冷凍爆弾により冷凍され、そののちに爆破されて退治されている。
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| − | == 漫画版 ==
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| − | *『ラドン』[[あかしや書房]] 単行本1956年1月15日発行、作画：[[藤田茂 (漫画家)|藤田茂]]
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| − | *『怪物ラドン』[[少年 (雑誌)|少年]] 1956年10月号付録、作画：[[福元一義]]
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| − | *『絵物語 ラドン』[[おもしろブック]] 1956年10月号付録 作画：[[桑田次郎]]
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| − | *『続ラドン』[[おもしろブック]] 1957年8月号付録 作画：彩田あきら
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| − | == 脚注 ==
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| − | {{脚注ヘルプ}}
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| − | == 参考文献 ==
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| − | * 『怪獣大戦争（怪獣小説全集 2）』（[[黒沼健]]「ラドンの誕生」を収録）ISBN 4882930722
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| − | * 『ゴジラvsメカゴジラ決戦史』（[[小松崎茂]]のイラストおよび[[桑田次郎]]の漫画版「空の大怪獣ラドン」を収録）ISBN 4884756894
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| − | == 関連項目 ==
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| − | * [[三大怪獣 地球最大の決戦]] - 本作の直接の続編。
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| − | * [[ゴジラvsキングギドラ]] - [[キングギドラ]]が福岡を襲撃するシーンは本作とほぼ同じ構図で、本作へのオマージュとなっている。劇中では「ラドン追撃せよ」（アルバム『OSTINATO』での再演奏版）が使用されている。
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| − | * [[ウルトラマンタロウ]] - 第17話から第19話では、大昔から蘇った毛虫型の怪獣ケムジラと、それを捕食する鳥型怪獣バードンなど、本作のオマージュ的要素がいくつか見られる。
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| − | * [[地球温暖化]] - 劇中、言及されているシーンがあり、この頃からすでに指摘があったことが分かる。
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| − | * [[オペレーション「氷」]] - [[野田昌宏]]によるSF短編（短編集『あけましておめでとう計画』『キャベツ畑でつかまえて』所載）。本作の福岡襲撃シーンが、公開当時地元市民にどのような反響を呼んだかの記述がある。
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| − | == 外部リンク ==
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| − | * [http://toho.co.jp/library/system/movies/?293 空の大怪獣ラドン - 東宝WEB SITE]
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| − | * {{jmdb title|1956|cf005530|空の大怪獣ラドン}}
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| − | * {{Allcinema title|86103|空の大怪獣ラドン}}
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| − | * {{Kinejun title|25105|空の大怪獣ラドン}}
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| − | * {{Japanese-cinema-db|6356|空の大怪獣ラドン}}
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| − | * {{Movie Walker|mv24924|空の大怪獣ラドン}}
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| − | * {{Eigacom title|37583|空の大怪獣ラドン}}
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| − | * {{Amg movie|41898|Rodan}}
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| − | * {{IMDb title|0049782|Rodan}}
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| − | {{本多猪四郎監督作品}}
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| | + | {{テンプレート:20180815sk}} |
| | {{DEFAULTSORT:そらのたいかいしゆうらとん}} | | {{DEFAULTSORT:そらのたいかいしゆうらとん}} |
| | [[Category:1956年の映画]] | | [[Category:1956年の映画]] |