水戸龍聖之

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水戸龍 聖之(みとりゅう たかゆき、1994年4月25日 - )は、モンゴル国ウランバートル市出身で、錦戸部屋所属の現役大相撲力士。本名はバーサンスレン・トゥルボルド。身長188cm、体重188kg、血液型はA型[1]。最高位は西十両9枚目(2018年5月場所)。

来歴

大相撲入門前

モンゴル時代は柔道バスケットボールダーツスピードスケートなど、様々なスポーツに取り組んだ。特にスピードスケートは地区大会で優勝するほどの実力を持っていた[2]。高校は日本の鳥取城北高校へ留学し、相撲部に入部して相撲を始めた。この時、照ノ富士逸ノ城と一緒に来日し、来日のために乗った飛行機も同じ便であった[3]。高校卒業後は、プロへ入るためには実力が足りないと考えて日本大学文理学部体育学科へ進学し、大学相撲の名門のひとつの日本大学相撲部に入部した[4]。3年次には腰痛の影響で右四つから寄る本来の形の相撲は少なかったが、全日本相撲選手権大会で優勝し、アマチュア横綱のタイトルを獲得した。外国出身者としては初めてのアマチュア横綱である[5]。4年次には外国出身者として初めて日大相撲部の主将を務め[6]全国学生相撲選手権大会で初優勝をして学生横綱のタイトルも獲得した。学生最後の大会となった全日本選手権は2回戦敗退で2連覇はできなかった[7]。大学時代の獲得タイトル数は8個で、4年次に学生横綱となっていることから大相撲の幕下15枚目格付出資格も獲得した。

幕下・十両時代

大学卒業後は錦戸部屋へ入門した。2017年3月場所前の新弟子検査で合格したが、興行ビザの取得の必要があるため、この場所では初土俵を踏まなかった[8]。場所後の3月30日に開かれた日本相撲協会の理事会で正式に幕下15枚目格付出でのデビューが承認され[9]、興行ビザも取得できたため5月場所で初土俵を踏んだ。四股名については、泉富士などの候補もある中で、姓名判断の結果も参考に水戸龍となった[10]。初土俵同期には、自身と同じ幕下15枚目格付出の矢後らがいる。この場所は、初日のプロデビューの取組を負けて黒星発進となり[11]、14日目の7番相撲に負けて負け越しが決定した。幕下付出の新弟子が10枚目格か15枚目格で処遇されることになった2001年1月場所以降で、皆勤出場した19人の幕下付出力士の中では4人目となる、初土俵場所での負け越しだった[12]。続く7月場所は5勝2敗で初めての勝ち越しとなり、入門3場所目となった9月場所では初日から6連勝発進となった。東幕下14枚目という番付から、7番目も勝って7戦全勝なら新十両昇進が確実になるところだったが[13]、13日目の7番相撲で幕内経験者の鏡桜に敗れ、7戦全勝での幕下優勝と新十両昇進を逃した[14]。11月場所では東幕下4枚目の番付で6勝1敗と大勝ちし、場所後の番付編成会議で、2018年1月場所での新十両昇進が決定した。錦戸部屋からは2002年の部屋創設以来、初めての関取となった[15]。2月11日には水戸龍の新十両祝賀会が開催されたが、丁度錦戸部屋が2017年12月1日で創立15周年となったため、自身の祝賀会が部屋創立15周年記念式典を兼ねた格好となった[16]。新十両となる1月場所は中日の時点で6勝2敗と好調だったが、中日以降は調子を落とした。それでも13日目に日大の2年先輩である翔猿に勝って給金相撲を制し、8勝7敗の勝ち越し。しかし13日目の取組終了後「全然、自分の相撲が取れなかったです。自分の力で勝ったという相撲が少なかった。たまたま勝ったという感じ」と反省を述べた[17]。3月場所は番付運に恵まれて2枚半上昇の西の10枚目で迎えた。この場所も序盤から好調で、10日目の時点で8勝2敗と優勝争いの一角に位置していたが、11日目の翔猿戦で土俵から落ちた際に右足の踵を骨折。翌12日目より自身初めての休場となった。それでも休場までに8勝を挙げていたことで2場所連続の勝ち越しとした。場所後の春巡業は初日からの休場が発表された[18]。7月場所は3場所ぶりの勝ち越しとなる8勝7敗。場所後の夏巡業大垣場所では15番の申し合いを行った[19]

場所別成績

2018年9月場所終了現在

  • 通算成績:57勝43敗3休(9場所)
  • 十両成績:37勝35敗3休(5場所)
水戸龍 聖之
一月場所
初場所(東京
三月場所
春場所(大阪
五月場所
夏場所(東京)
七月場所
名古屋場所(愛知
九月場所
秋場所(東京)
十一月場所
九州場所(福岡
2017年
(平成29年)
x x 幕下付出15枚目
3–4 
西幕下23枚目
5–2 
東幕下14枚目
6–1 
東幕下4枚目
6–1 
2018年
(平成30年)
東十両13枚目
8–7 
西十両10枚目
8–4–3[20] 
西十両9枚目
6–9 
西十両11枚目
8–7 
西十両10枚目
7–8[21] 
x
各欄の数字は、「勝ち-負け-休場」を示す。    優勝 引退 休場 十両 幕下
三賞=敢闘賞、=殊勲賞、=技能賞     その他:=金星
番付階級幕内 - 十両 - 幕下 - 三段目 - 序二段 - 序ノ口
幕内序列横綱 - 大関 - 関脇 - 小結 - 前頭(「#数字」は各位内の序列)


改名歴

  • 水戸龍 聖之(みとりゅう たかゆき)2017年5月場所 -

脚注

  1. ベースボール・マガジン社刊 『相撲』 2017年5月号(夏場所展望号)別冊付録 平成29年度 最新部屋別 全相撲人写真名鑑 40頁
  2. ベースボール・マガジン社刊 『相撲』 2017年4月号(春場所総決算号) 104頁
  3. 大空出版『相撲ファン』vol.06 p73
  4. アスリートインタビュー Vol.018 バーサンスレン・トゥルボルド × パトリック・マゼンゲ・ワンブィ × ニウカプ・タウファ 日大スポーツ
  5. “外国勢初のアマ横綱誕生 トゥルボルドは逸ノ城、照ノ富士に続けるか”. 産経新聞. (2015年12月13日). http://www.sankei.com/premium/news/151213/prm1512130012-n1.html . 2017閲覧. 
  6. “日大トゥルボルド、錦戸部屋入門!学生横綱祝勝会で発表”. スポーツ報知. (2017年1月26日). http://www.hochi.co.jp/sports/sumo/20170125-OHT1T50208.html . 2017閲覧. 
  7. “学生横綱トゥルボルド、連覇逃す 全日本相撲選手権”. サンスポ. (2016年12月4日). http://www.sanspo.com/sports/news/20161204/sum16120420540003-n1.html . 2017閲覧. 
  8. “学生横綱トゥルボルドら56人合格 春場所新弟子検査”. 日本経済新聞. (2017年3月30日). https://www.nikkei.com/article/DGXLSSXK00131_S7A310C1000000/ . 2017閲覧. 
  9. “相撲協会、トゥルボルドと矢後の幕下付け出し承認”. 日刊スポーツ. (2017年3月31日). https://www.nikkansports.com/battle/sumo/news/1800236.html . 2017閲覧. 
  10. “夏場所デビューのトゥルボルド、しこ名「水戸龍」に”. 日刊スポーツ. (2017年5月3日). https://www.nikkansports.com/battle/sumo/news/1817247.html . 2017閲覧. 
  11. “水戸龍が黒星デビュー「頭真っ白、人生で一番緊張」”. 日刊スポーツ. (2017年5月14日). https://www.nikkansports.com/battle/sumo/news/1823340.html . 2017閲覧. 
  12. “水戸龍、デビュー場所勝ち越せず「引いてしまった」”. 日刊スポーツ. (2017年5月27日). https://www.nikkansports.com/battle/sumo/news/1830521.html . 2017閲覧. 
  13. “水戸龍「頑張ってきたことを出す」新十両昇進に王手”. 日刊スポーツ. (2017年9月20日). https://www.nikkansports.com/battle/sumo/news/201709200000465.html . 2017閲覧. 
  14. “水戸龍 鏡桜に敗れ幕下優勝逃す「経験で負けた」”. 日刊スポーツ. (2017年9月22日). https://www.nikkansports.com/battle/sumo/news/201709220000518.html . 2017閲覧. 
  15. “新十両に水戸龍、天空海=大相撲”. 時事ドットコム. (2017年11月29日). https://www.jiji.com/jc/article?k=2017112900500 . 2017閲覧. 
  16. 『相撲』2018年3月号 p123
  17. 新十両・水戸龍が勝ち越し 日大2学年先輩・翔猿を寄り切る 2018年1月26日15時58分 スポーツ報知(報知新聞社、2018年2月1日閲覧)
  18. 稀勢の里、貴ノ岩ら12人が春巡業を初日から休場 日刊スポーツ 2018年3月31日9時9分(日刊スポーツ新聞社、2018年4月4日閲覧)
  19. 『大相撲ジャーナル』2018年9月号 p.9
  20. 右踵骨裂離骨折、右踵骨骨挫傷のため12日目から途中休場
  21. 左膝内側側副靱帯損傷のため千秋楽を休場(不戦敗)

関連項目

外部リンク

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