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(内容を「 '''気球'''(ききゅう) 大きな袋 (気嚢) に空気よりも軽い気体を入れ,大気中の静浮力を利用して空中に浮揚するもの。推進...」で置換)
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[[Image:Hot-air-balloon.jpg|thumb|right|250px|[[熱気球]]]]
 
[[Image:Hot air balloon glow.jpg|thumb|right|250px|夜の熱気球]]
 
'''気球'''(ききゅう)とは、[[空気]]より軽い[[気体]]を[[風船]]に詰め込む事で[[浮力]]を得る物のこと。[[飛行船]]と異なり推進装置を持たないが、[[高度]]の調整(上昇・下降)により[[人間]]や観測装置などを[[空]]中に送った後で[[地表]]に帰還させたり、物体を遠方に落下させたりできる。
 
  
[[航空機]]としての分類としては、[[軽航空機]](LTA; Lighter-Than-Air)に分類される。
+
'''気球'''(ききゅう)
  
== 分類と特徴ほか ==
+
大きな袋 (気嚢) に空気よりも軽い気体を入れ,大気中の静浮力を利用して空中に浮揚するもの。推進装置はもたない。[[水素]]ガスや[[ヘリウム]]ガスを使用したガス気球と,熱した空気を用いた[[熱気球]]がある。これらの気球には,アドバルーンのように広告,観測などのため索で係留されたままの係留気球,高層気象観測のため計器を吊って大気上層まで自由に浮上する自由気球,気体の放出とバランス投下によって浮揚力だけを調節できるようにしたスポーツ用の操縦気球などがある。人類が初めて空を飛んだのも気球による。
;下位分類その他
 
[[バーナー]]などで熱した空気を利用する物を'''[[熱気球]]'''、[[水素]]や[[ヘリウム]]などを使用する物を'''[[ガス気球]]'''、ガスと熱した空気の両方を利用する物を'''[[ロジェ気球]]'''と呼ぶ。人間が乗るためには気球の下に[[籠|バスケット]]や[[籠|ゴンドラ]]をつける。
 
 
 
移動するための推進装置は持たない。[[高度]]や地形によって向きの異なる風を捕捉することで、ある程度意図した方向へ移動することはできるが、[[パイロット (航空)|パイロット]]の技量だけでなく風向にも大きく左右されるなど確実性が低いため、貨物の運搬や旅客など実用的な目的には適さない。用途は有人気球は[[熱気球競技]]と遊覧、無人気球は高高度の気象観測である。
 
 
 
[[飛行機]]の一種であるため[[機体記号]]が必要である。[[日本]]の場合、[[操縦]]には[[国家資格]]([[操縦士]][[免許]])は存在しないが、多くの国では所轄団体が訓練を行っており技能証明を発行している。
 
 
 
ロープなどで固定され一定範囲から動かないようにされているものは'''[[繋留気球]]'''(けいりゅうききゅう)と呼ばれている。
 
 
 
積極的に移動するための[[エンジン]]や[[プロペラ]]などの[[推進装置]]をもつものは[[飛行船]]と呼ばれる。浮揚の原理は同じではあるが、任意の方向に移動できるため操縦には免許が必要となる。
 
 
 
気球の開発には継ぎ目等の強度を試験する為に縮尺模型に水を入れて試験を行う<ref>{{Cite journal|和書|author=西村純 |author2=太田茂雄 |title=気球の水モデル破壊テスト |date=1967-06 |publisher=宇宙航空研究開発機構 |journal=東京大学宇宙航空研究所報告 |volume=3 |number=2 |naid=110000196883 |pages=379-384 |ref=harv}} </ref><ref>気球をとばす 岩波書店</ref>。
 
 
 
== 歴史 ==
 
史上初の無人熱気球については、[[中国]]などで現代も使われる[[天灯]]、[[ポルトガル]]人[[バルトロメウ・デ・グスマン]]が1709年に実験を成功させた可能性など複数の伝承・記録がある。[[1783年]]、[[フランス]]の[[モンゴルフィエ兄弟]]が発明した熱気球による有人飛行を成功した。以降[[19世紀]]にかけて、フランスを中心に[[ヨーロッパ]]で気球ブームが起き、遊覧飛行や冒険飛行が頻繁に行われた。19世紀半ばに動力を備えた飛行船が、[[20世紀]]に[[飛行機]]が発明されるとそれらに取って代わられ下火となるが、[[第二次世界大戦]]後、熱気球は[[スカイスポーツ (競技)]]として復活する。ガス気球は[[気象観測]]用の[[ラジオゾンデ]]や、宣伝・広告用の[[アドバルーン]]などとして現代でも利用されている。超長距離の記録飛行の多くには[[ロジェ気球]]が用いられてきた。
 
 
 
=== 年表 ===
 
{{節スタブ}}
 
[[File:Early flight 02562u (2).jpg|thumb|right|180px|モンゴルフィエ兄弟の公開実験(1783年)]]
 
[[File:Giffard1852.jpg|thumb|right|180px|ジファールの飛行船(1852年)]]
 
[[ファイル:風船昇遥図-Illustration of a Balloon Ascending (Fūsen shōyō no zu) MET DP148077.jpg|サムネイル|[[歌川芳虎]]『風船昇遥図』1872年]]
 
* [[1709年]] - 神父[[バルトロメウ・デ・グスマン]]が[[ポルトガル王国|ポルトガル]]で[[熱気球]](実用模型)の実験を行うが、[[異端]]として告発される。
 
* [[1783年]] - 6月5日 [[モンゴルフィエ兄弟]]が無人の熱気球の実験成功。
 
* [[1783年]] - 8月27日 [[ジャック・シャルル]]が水素を使った無人のガス気球の飛行実験に成功。
 
* [[1783年]] - 11月 モンゴルフィエ兄弟が熱気球の有人飛行に成功。
 
* [[1783年]] - 12月 シャルルがガス気球による有人飛行に成功する。
 
* [[1784年]] - 8月24日 スコットランドの[[ジェームズ・タイトラー]]が熱気球での飛行に成功する。
 
* [[1785年]] - 1月 フランス人[[ジャン=ピエール・ブランシャール|ブランシャール]]とアメリカ人[[ジョン・ジェフリーズ|ジェフリーズ]]がガス気球で[[ドーバー海峡]]横断に成功。
 
* [[1785年]] - 6月 フランス人[[ピラートル・ド・ロジェ]]とジュール・ローマン<!-- Romain -->が新型気球(現代の[[ロジェ気球]]の原点)で[[ドーバー海峡]]横断を試みたが、上空で気球が爆発し二人とも事故死する。(人類最初の[[航空事故]])
 
* [[1794年]] -  [[フランス革命戦争]]中、フランス陸軍がモーブージュ<!-- Maubeuge -->における戦闘で敵情視察と着弾地点観測のためにガス気球を使用([[航空機]]が戦争に利用された世界初の例)。
 
* [[1803年]] -  イタリアの[[フランチェスコ・ザムベッカーリ]]がロジェ気球でアドリア海の横断飛行を試みる。
 
* [[1852年]] -  [[アンリ・ジファール]]が[[蒸気機関]]を搭載した[[飛行船]]を製作する。
 
* [[1858年]] -  フランスの写真家[[ナダール]]が気球での[[パリ]]上空からの[[空中写真]]撮影に成功。
 
* [[1862年]] -  イギリスの気象学者[[ジェームズ・グレーシャー]]が8000m以上の高度に到達。
 
* [[1870年]]〜[[1871年]] - [[普仏戦争]]において、拠点同士の連絡用として用いられる。パリ包囲戦では、レオン・ガンベタなどが気球を使って街を脱出し、プロイセン軍と戦った。
 
* [[1872年]] -  フランス海軍の[[アンリ・デュピュイ・ド・ローム]]が人力飛行船を製作。約10km/hで飛行。
 
* [[1877年]] -  陸軍士官学校で[[上原六四郎]]が気球を試作、飛揚に成功。
 
* [[1877年]] -  [[島津源蔵 (初代)]]がガス気球で日本初の有人飛行に成功。
 
* [[1897年]] -  スウェーデン人の[[サロモン・アウグスト・アンドレー]]が気球で[[北極海]]横断を目指すが、消息を絶つ。[[1930年]]に[[遭難]]が判明。
 
* [[1903年]] -  [[ライト兄弟]]が[[ライトフライヤー号|飛行機]]による飛行に成功。
 
* [[1931年]] -  スイスの気象学者・物理学者[[オーギュスト・ピカール]]が密閉されたキャビンを持つ水素気球で、高度約16kmに到達(人類初の[[成層圏]]到達)。
 
* [[1944年]] -  日本が[[風船爆弾]]でアメリカ合衆国本土を攻撃。
 
* [[1960年]] -  [[プロジェクト・エクセルシオ]]にて[[ジョゼフ・キッティンジャー]]が高度31,330 mのガス気球から[[パラシュート]]降下。
 
* [[1961年]] -  アメリカのマルコム・ロス([[:en:Malcolm Ross (balloonist)|Malcolm Ross]])とビクター・プレイザー([[:en:Victor Prather|Victor Prather]])が到達高度34,668mを達成。
 
* [[1978年]] -  気球「ダブルイーグルII(ツー)」にてベン・アブラッゾ、マキシー・アンダーソン、ラリー・ニューマンが大西洋横断。
 
* [[1981年]] - 11月 アブラッゾが操縦しニューマンと新しくクルーになった[[ロッキー青木]]、ロン・クラークが乗り組んだ「ダブルイーグルV(ファイブ)」が日本からカリフォルニア州へ飛行し気球による初めての[[太平洋横断]]を達成。気球による最長距離絶対世界記録8,382.54 kmを作る。[http://records.fai.org/balloons/history_absolute.asp?id1=2]{{リンク切れ|date=2013年9月}}。
 
* [[1984年]] -  [[ジョゼフ・キッティンジャー]]が気球による単独での[[大西洋横断飛行|大西洋横断]]に成功。
 
* [[1991年]] -  横浜博覧会場から離陸した単独太平洋横断目的のガス気球が日本近海に着水、パイロットの丹羽文雄<ref>[[作家]]の[[丹羽文雄]]とは[[同姓同名]]の別人。</ref>は死亡。
 
* [[1992年]] -  風船おじさんこと[[鈴木嘉和]]がアメリカを目差し出発し消息を絶つ。
 
* [[1999年]] -  [[ベルトラン・ピカール]]と[[ブライアン・ジョーンズ (気球乗り)|ブライアン・ジョーンズ]]がロジェ気球「[[ブライトリング オービター 3]]」による無着陸[[世界一周飛行]]に成功。
 
* [[2002年]] - [[5月23日]] [[宇宙科学研究所]](現[[JAXA|宇宙航空研究開発機構]]宇宙科学研究所)が無人気球で到達高度53kmを達成。無人気球での世界最高高度記録となる。
 
* [[2002年]] - 7月 米国人の[[スティーヴ・フォセット]]がロジェ気球により初の単独気球世界一周飛行に成功。
 
* [[2008年]] - 2月 [[神田道夫]]が太平洋横断を目指す途上で消息を絶つ。
 
* [[2012年]] - 10月 [[レッドブル・ストラトス]]にて[[フェリックス・バウムガルトナー]]が到達高度・約128,000フィート(約39,000m)を達成。1961年のロス、プレイザーによる有人気球での公式世界最高高度記録を51年ぶりに更新する。
 
* [[2013年]] - [[2月26日]] [[エジプト]]・ルクソールで気球が墜落し、乗客19人が死亡、乗客乗員2人が負傷。気球としては最大の事故。
 
* [[2013年]] - [[9月20日]] [[JAXA|宇宙航空研究開発機構]]宇宙科学研究所が無人気球で到達高度53.7kmを達成。無人気球での世界最高高度記録となる。<ref>{{cite news
 
| title = 無人気球到達高度の世界記録更新について
 
| url = http://www.jaxa.jp/press/2013/09/20130920_ballon_j.html
 
| publisher = JAXA | date = 2013-09-20 | accessdate = 2014-05-26}}</ref>。
 
* [[2014年]] - [[10月24日]] [[Google]]上級副社長(当時)の[[アラン・ユースタス]]が到達高度・41,419mを達成し、バウムガルトナーの記録を更新<ref>[http://www.businessnewsline.com/news/201410250036320000.html Google幹部のAlan Eustace、地上40キロから飛び降りてパラシュート降下高度の世界記録を更新] - businessnewsline・2014年10月25日</ref>。
 
{{See also|風船の歴史}}
 
 
 
== 気球の用途 ==
 
かつては有人飛行によって、[[偵察]]など[[軍事]]に使用されていた。近年では[[レジャー]]としての遊覧を除けば、気球による有人飛行は[[パラシュート]]による降下訓練など用途は限られる。無人気球は[[気象観測]]やX線や[[赤外線]]による[[天体観測]]やオゾン層の観測等に使用される。また、一部において[[酸素]]よりも[[塩素]]と化合しやすい[[ナトリウム]]蒸気を成層圏で放出することで[[塩素原子]]を吸着することにより[[オゾン層]]を修復する試みもある<ref>1999年3/10の朝日新聞夕刊記事</ref>。
 
 
 
== 軍事気球 ==
 
[[Image:Russian_Baloon_in_the_Battle_of_Liaoyang_3.jpg|thumb|[[日露戦争]]の[[遼陽会戦]]において、[[ロシア軍]]は[[日本軍]]の行動を把握するため、観測気球を利用した。]]
 
歴史的に気球は盛んに軍事利用されていた。
 
 
 
=== 観測気球 ===
 
: 気象観測用気球(きしょうかんそくようききゅう)は「[[ゴム気球]]」を参照
 
モンゴルフィエ兄弟以来、もっとも一般的な軍事利用気球。形式としては係留気球が大半を占める。初期の航空機に対してケーブルによる有線[[電話]]の確実性と[[乾板]]写真撮影時の安定性から、[[第一次世界大戦]]頃までは盛んに偵察用として軍事利用された。洋上で運用する[[気球母艦]]もかつて存在した。
 
 
 
そのイメージから敵[[戦闘機]]の攻撃には脆いと思われがちであるが、ゴンドラには[[機関銃]]があり、大抵、気球を中心に対空陣地が幾重にも取り囲んであって、時には護衛戦闘機まで配備される上、強力な電動[[ウインチ]]で急速に昇降するので、実際は観測気球を撃墜するのは至難の業だった。しかし、航空機と[[無線]]そして写真機の発達で、第一次大戦後になると有人観測気球は廃れ、[[ゴム気球]]のような気象観測用の無人気球が中心となって行った。
 
 
 
=== 阻塞(そさい)気球 ===
 
{{Main|阻塞気球}}
 
[[第二次世界大戦]]頃まで使用された航空機妨害用の係留気球。爆撃隊の予想進路上に多数配置して攻撃を阻害する。水素ガスを入れて引火し易いようになっており(これは気嚢破壊の際に、襲撃機を[[爆発]]に巻き込んで[[墜落]]させるためである)、ナチ[[ドイツ空軍]]は対気球用に機首へワイヤーカッターを装備した[[爆撃機]]さえ投入している。英本土航空戦([[バトル・オブ・ブリテン]])の[[ロンドン]]上空や、[[ノルマンディー上陸作戦]]時の船団護衛に使用された事で有名である。阻塞気球は航空機の進入が低高度であった頃は有効だったが、後に爆撃高度が成層圏に至るまでになると意味を成さなくなった。
 
 
 
=== 気球爆弾 ===
 
{{Main|風船爆弾}}
 
1849年7月、[[オーストリア]]軍が[[イタリア]]の[[ヴェネツィア]]に対して気球からの[[爆撃]]を試みた(「[[1840年代の航空]]」を参照)。[[太平洋戦争]]で、日本軍は無人気球に爆弾を搭載し飛ばし、一部は[[アメリカ合衆国]]本土に落下して被害を与えた。事実上無誘導なので何処に落ちるかわからず、戦略的な価値は低いものの、何処に落ちるかわからないという点が逆にそれが敵の戦力を防衛のために分散させたり、住民の不安を掻き立てたりする心理的な効果をもたらす。
 
 
 
=== プロパガンダ気球 ===
 
{{Main|北朝鮮向けビラ}}
 
[[朝鮮民主主義人民共和国]](北朝鮮)の国民に対して政府への批判を醸成するためのプロパガンダ用のビラを搭載した風船を、[[大韓民国|韓国]]の団体が飛ばしたことがある。
 
 
 
== 高高度気球 ==
 
{{Main|高高度気球}}
 
[[宇宙線]]や[[オゾン層]]、気象観測等の調査の為に[[高高度気球]]が用いられる。大気の影響の少ない高高度に長時間滞在できる気球の利点を活かして赤外線やX線による天体観測も行われる。
 
 
 
== ゼロ・プレッシャー気球 ==
 
昼間、太陽光で加熱され内部の浮揚ガスが膨張した場合逆止弁を介してガスを放出する。夜間、浮揚ガスが収縮して浮力が減るとバラストを投下するこれを繰り返すことにより、一定の高度を維持する。日本軍の風船爆弾がこの機構を採用。米本土を爆撃している。
 
 
 
== スーパー・プレッシャー気球 ==
 
{{main|スーパープレッシャー気球}}
 
[[浮揚ガス]]が膨張しても放出しない構造の為に強度の要求水準がゼロプレッシャー気球よりも高い。浮揚ガスを放出しない為に長期間高高度を維持できる<ref>[http://www.icrr.u-tokyo.ac.jp/icrr-study/Yoshida.pdf 大気球を用いた観測の将来]</ref>。
 
[[地球]]の大気圏だけでなく[[金星]]や[[火星]]の大気での長期間の観測に使用する計画もある<ref name="気球の開発">{{cite web
 
| title = 気球の開発
 
| url = http://www.isas.jaxa.jp/j/enterp/ball/develop.shtml
 
| publisher = JAXA | date =  | accessdate = 2016-08-08}}</ref>。
 
 
 
== FNRS-1 ==
 
[[FNRS-1]]は[[オーギュスト・ピカール]]の開発した気球である。[[1931年]][[5月27日]]、[[宇宙線]]や[[オゾン]]を研究するために、自らが設計した[[水素]]気球に乗ってドイツのアウクスブルク上空16,000 mの[[成層圏]]に達した。これは世界初の気球による成層圏到達であり、ピカールはこの業績により[[ハーモン・トロフィー]]を獲得した。この気球は直径30mと大型のもので、地上と上空の気圧の差を巧みに利用したものであった。
 
 
 
[[1932年]][[8月18日]]にはFNRS-1で自らの高度記録を更新している。彼はその後も気球に乗り続け、計27回の浮上の最高記録は23,000mであった。
 
 
 
その後、ピカールは気球の原理を応用した深々度潜水艇[[バチスカーフ]]を建造している。
 
 
 
==気球による成層圏旅行==
 
アメリカの[[ベンチャー企業]]ワールドビュー社は、6人乗りゴンドラを高度30kmの成層圏まで上昇させる気球を開発し、早ければ2019年にツアーを開始するため準備を進めている。高度100km([[カーマン・ライン]])以下であるため厳密には[[宇宙旅行]]ではないが、宇宙飛行士が見るのと近い[[地球]]を眺めることができる<ref>「旅する宇宙船気球号」『[[日本経済新聞]]』朝刊NIKKEI The STYLE(2017年6月18日)</ref>。
 
 
 
== 惑星気球 ==
 
惑星気球とは[[金星]]や[[火星]]等の[[大気]]のある惑星で浮遊する気球で現在、さまざまな案が検討されている<ref>{{cite journal |和書|
 
| journal = 宇宙科学研究所報告
 
| title = 金星気球のモデル試験
 
| url = http://ci.nii.ac.jp/lognavi?name=nels&lang=en&type=pdf&id=ART0000606933
 
| publisher = 宇宙科学研究所
 
| date = 1990
 
|volume= 特集 27
 
|pages = 13-19
 
| accessdate = 2017-01-29}}</ref><ref name="hokokuSP44">{{cite web
 
| title = 膨張型低高度金星気球
 
| url = http://www.isas.ac.jp/publications/hokokuSP/hokokuSP44/51-61.pdf
 
| publisher = JAXA | date =  | accessdate = 2017-01-29}}</ref><ref>{{cite journal |和書|author=井筒直樹 |author2=今村剛 | title = 気球による惑星探査と日本の金星気球計画 (<特集> 金星研究の新展開) | journal = 遊・星・人: 日本惑星科学会誌 |url=http://ci.nii.ac.jp/lognavi?name=nels&lang=en&type=pdf&id=ART0003784857|volume=12 |issue=4 | date = 2003 |pages = 268-275}}</ref>。
 
 
 
== 法律における取扱い ==
 
{{See also|制限表面}}
 
外国では気球を航空機としている国が多く、操縦に航空機としてのライセンスを求められる。しかし日本では「空中障害物」として扱われ、気球を飛行させることについての国家資格は無い。
 
 
 
しかし、[[航空法]]に基づき、気球を飛行・浮遊させる空域によっては、飛行・浮遊させる事が禁止される場合、または飛行・浮遊させる場合に事前に[[国土交通大臣]]への届出が必要な場合がある。また、操縦装置を有する気球は、有人・無人に関わらず、[[小型無人機等飛行禁止法]]により、国の重要施設等と周辺の上空は飛行を禁止される場合がある。
 
 
 
== 気球メーカー ==
 
* [[気球製作所]]
 
* [[藤倉航装]]
 
* [[キャメロン バルーン]]
 
* [[アクロン (オハイオ州)#世界一のタイヤの町|アクロン (オハイオ州)]]
 
 
 
== 気球に関する作品 ==
 
* 小説 『気球に乗って五週間』 (著者:[[ジュール・ヴェルヌ]])
 
* 小説 『ハンス・プファアルの無類の冒険』 (著者:[[エドガー・アラン・ポー|エドガー・アラン・ポオ]])
 
* 児童文学 『おはなしは気球にのって』 (著者:[[ラインハルト・ユング]])
 
* 楽曲 『気球に乗って』 (歌:[[THE BOOM]]、作詞・作曲:[[宮沢和史]])
 
* 楽曲 『[[気球にのってどこまでも]]』 (作詞:[[東龍男]]、作曲:[[平吉毅州]])
 
* ゲーム『[[風のノータム]]』(発売元:[[アートディンク]])
 
* 映画 『気球クラブ、その後』 (監督・脚本:園子温、出演:永作博美、深水元基、長谷川朝晴、川村ゆきえ)
 
 
 
== 気球のイベント ==
 
{{See also|Category:熱気球競技}}
 
 
 
=== 佐賀インターナショナルバルーンフェスタ ===
 
{{main|佐賀インターナショナルバルーンフェスタ}}
 
佐賀県で毎年10月下旬から11月上旬にかけての1週間に開催されるアジア最大級の気球のイベント。
 
 
 
=== バルーンイリュージョン ===
 
[[ツインリンクもてぎ]]で毎年11月に開催される。
 
 
 
== 脚注 ==
 
{{脚注ヘルプ}}
 
{{Reflist}}
 
 
 
== 参考文献 ==
 
* 気球の歴史 篠田皎
 
* 気球の歴史 レナード・コットレル 西山浅次郎
 
* 気球工学―成層圏および惑星大気に浮かぶ科学気球の技術  ISBN 9784339012262
 
* 気球をとばす 西村純 ISBN 9784001152043 
 
 
 
== 関連項目 ==
 
{{Commons|Hot air ballon}}
 
* [[飛行船]]
 
* [[熱気球]]
 
*[[ガス気球]]
 
* [[ラジオゾンデ]]
 
* [[アドバルーン]]
 
* [[気球母艦]]
 
* [[気球連隊]]
 
* [[ロックーン]]
 
* [[航空に関する年表]]
 
* [[軍用機]]
 
* [[航空機]]
 
* [[熱気球#日本の熱気球大会|日本の熱気球大会]]
 
* [[風船]]
 
* [[バルーン]]
 
 
 
== 外部リンク ==
 
* [http://www.jballoon.jp/index.html 日本気球連盟]
 
  
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1783年 11月 21日,[[モンゴルフィエ兄弟]]のつくった熱気球が2人の志願者を乗せ,ゴンドラのなかでわらを燃やしながら,パリの広場から近郊まで 25分間の歴史的な飛行をした。
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{{テンプレート:20180815sk}}
 
{{デフォルトソート:ききゆう}}
 
{{デフォルトソート:ききゆう}}
 
[[Category:気球|*]]
 
[[Category:気球|*]]
 
[[Category:水素技術]]
 
[[Category:水素技術]]
 
[[cy:Balŵn]]
 
[[ml:ബലൂണ്‍ (ആകാശനൗക)]]
 

2019/5/7/ (火) 16:49時点における版

気球(ききゅう)

大きな袋 (気嚢) に空気よりも軽い気体を入れ,大気中の静浮力を利用して空中に浮揚するもの。推進装置はもたない。水素ガスやヘリウムガスを使用したガス気球と,熱した空気を用いた熱気球がある。これらの気球には,アドバルーンのように広告,観測などのため索で係留されたままの係留気球,高層気象観測のため計器を吊って大気上層まで自由に浮上する自由気球,気体の放出とバランス投下によって浮揚力だけを調節できるようにしたスポーツ用の操縦気球などがある。人類が初めて空を飛んだのも気球による。

1783年 11月 21日,モンゴルフィエ兄弟のつくった熱気球が2人の志願者を乗せ,ゴンドラのなかでわらを燃やしながら,パリの広場から近郊まで 25分間の歴史的な飛行をした。



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