桶川市

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桶川市(おけがわし)は、埼玉県の中東部にある人口約7万4千人のである。

概要

古くは江戸時代の五街道の一つ中山道宿場町桶川宿として発展し、江戸時代に周辺部で栽培されていた紅花は「桶川臙脂」としてその名を知られ、最上地方に次いで2番目の収穫高を誇っていた。現在でも中山道には蔵作りの建物など宿場町の面影を残している。農業用地を残す一方で、近年は住宅地化も進行している。

地理

埼玉県の中央部に位置し、市域の多くは大宮台地の上にある。最高点は北西部の海抜25 m[1]。市の中心を南北に国道17号旧中山道高崎線が通り、東西に埼玉県道12号川越栗橋線が通る。加納地区には直下に中央構造線に関連する綾瀬川断層が存在する。

市の西側、比企郡川島町との市町境付近(市町境は河川改修前の旧荒川で、今でも三日月湖など、当時の川の名残が見られる)に荒川、旧川田谷村と旧桶川町との境に江川が流れ、市の東側、久喜市との市境に元荒川が流れる。また、旧桶川町に芝川の水源、上尾町から分離、編入された旧大石村井戸木地区に鴨川の水源、旧加納村綾瀬川の水源がある。

隣接自治体との関係

上尾市
南部で接している。高崎線国道17号旧中山道埼玉県道164号鴻巣桶川さいたま線)などで結ばれている。上尾市に所在する上尾警察署の管轄内であるほか、電話番号の単位料金区域でも同じ浦和MAに属し市内扱いである。上尾市北部(井戸木・泉台など)の住民は桶川駅を利用、桶川市南部(朝日・神明)の住民は北上尾駅を利用することがある。上尾市北部は歴史的には桶川との関係が深く、上尾市北部にある大字上、大字南はそれぞれ桶川に対しての名称(桶川上、桶川南)であるほか、同じく上尾市の菅谷・須ヶ谷なども古くは桶川郷に属した。また、江戸時代桶川宿の主産物として知られた紅花は、現在の上尾市上にあたる上村に種子がもたらされたことに始まると伝えられており、上尾市北部でも栽培が盛んであった。旧大石村の井戸木地区は、昭和の大合併直後に上尾町と桶川町に二分され、しばらく大字井戸木が双方で並立していた。その後、桶川市側の井戸木は住居表示の実施により消滅した。現在の鴨川の大半および朝日・若宮の一部がこれに相当する。
北本市
北部で接している。高崎線や国道17号、旧中山道(埼玉県道164号鴻巣桶川さいたま線)などで結ばれている。北本市南部(二ツ家など)の住民は桶川駅を利用することがある。埼玉県央広域事務組合や埼玉県央都市づくり協議会などでの提携がある。
鴻巣市
北東部でわずかに接している。鴻巣市と桶川市を直接結ぶ公共交通機関は存在せず、北本市を経由する必要がある。高崎線の快速アーバン・通勤快速(夜間の一部)は桶川駅の次は鴻巣駅に停車する。また、上越新幹線は鴻巣市との市境を通過する。埼玉県央広域事務組合や埼玉県央都市づくり協議会などでの提携がある。
蓮田市
東部でわずかに接している。埼玉県道77号行田蓮田線で結ばれているが、蓮田市と桶川市を直接結ぶ公共交通機関は存在しない。電話番号の単位料金区域では同じ浦和MAに属し、市内扱いである。
久喜市
東部で接している。久喜市が南埼玉郡菖蒲町と合併したことで隣接するようになった。埼玉県道12号川越栗橋線など結ばれている。朝日バスの桶川駅 - 菖蒲車庫のバス路線がある。また、上越新幹線は桶川市から久喜市に入った後、再び桶川市に入るルートを通る。
北足立郡伊奈町
南東部で接している。上尾市と同様に上尾警察署の管轄内であるほか、電話番号の単位料金区域でも同じ浦和MAに属し、市内扱いである。桶川市南東部(倉田など)では埼玉新都市交通伊奈線(ニューシャトル)内宿駅が最寄となる。また、上越新幹線は伊奈町から桶川市へと向かうルートを通っている。
比企郡川島町
西部で接している。埼玉県道12号川越栗橋線圏央道で結ばれている。東武バスウエストの桶川駅〜川越駅のバス路線(川越04系統)があり、川島町を経由する。

歴史

「桶川市」という地方公共団体が成立する以前のことでも現在の市域内のことを記述する。

古代以前

現在の川田谷地区には荒川沿いに数多くの古墳や遺跡が発見されていて川田谷古墳群といわれる。その中には原山古墳群熊野神社古墳などがある。熊野神社古墳は大和政権の力が東に及んでいたことを示す手がかりとして重要視されている。

篠津にある多気比売神社は、平安時代の延喜式にその存在が書かれており、市内最古の神社といわれている。

中世

「おけがわ」という地名はこのころから文献に現れ、郷があったことが確認されている。しかし「桶川」ではなく「桶皮」という表記もある。地名の由来は後の節を参照。

近世

古くから農産物の集散地であったために、人が集まり中山道の宿場町として栄えた。現在の桶川市の中心部は上尾市の北部を含めて桶川郷と呼ばれていた。このあたりでは紅花が栽培されていて、宿場の発展に重要な役割を果たしていた。

宿場の歴史の詳細については桶川宿の項目を参照。

近代以降

明治になると時代の変化とともに中山道は衰退し、宿場としての役目も終え始める。紅花も輸入品や化学染料に取って代わられて衰退したが、宿場址が町の発展の中心となった。1883年中山道に沿うように高崎線が敷設され、1885年には桶川駅が設置された。

1889年に町村制が施行され、桶川宿と隣接する3村により桶川町が成立する。同時に現在の市域に加納村、川田谷村、大石村が成立する。

昭和の大合併時には埼玉県により近隣の10町村(桶川町・加納村・川田谷村・大石村・上平村・上尾町・平方町・原市町・大谷村・伊奈村)による合併案が示されたが実現せず、1955年1月1日に加納村、3月10日に川田谷村とそれぞれ合併し、新たに桶川町が成立する。同年4月1日、旧大石村の大字井戸木字後の地域が同年1月1日の合併により成立した上尾町から分離し、桶川町に編入された。翌日その一部を再び桶川町から分離、上尾町に編入し現在に至る。

詳細は加納村川田谷村大石村の年表を参照。

地名の由来

  • 桶川の地名は、1352年観応3年)の足利尊氏の家臣への下文に「桶皮郷菅谷村」と記されたのが文献上最古のものである。なお、この菅谷村は現在の上尾市菅谷を指すと見られる。桶川の地名は古来からのものである為、はっきりとした由来は不明であるが、以下の2つの仮説が云われている。
    • 「沖側」に由来 - 「オキ」は広々とした田畑の意で、その方向である「沖側」が訛ったというものである。
    • 「起き川」に由来 - 芝川・鴨川等の水源が有ることから川が起こる所すなわち「起き川」になったというものである。

桶皮表記が見られるのは足利文献のみであり、桶川、桶皮のどちらも当て字によるものと推測される。

市域の成立まで

1868年以前 1868年 1875年 1879年 1889年4月1日 1955年1月1日 1955年3月10日 1955年4月1日 1955年4月2日 1970年11月3日
桶川宿 桶川町 桶川町 桶川町 桶川町 桶川町 桶川市
町谷村 大谷領町谷村
上日出谷村
下日出谷村
上加納村 加納村 加納村
下加納村
坂田村
篠津村
舎人新田
領家村 小針領家村
五丁台村
倉田村
上川田谷村 川田谷村 川田谷村 川田谷村 川田谷村
下川田谷村
樋詰村
井戸木村 大石村 上尾町 (大字井戸木字後)
(字後の一部) 上尾市
上尾町(1958年、上尾市)

年表

人口

総人口は2011年1月1日の75,987人をピークに減少に転じている[3]

桶川市(に相当する地域)の人口の推移
総務省統計局 国勢調査より
2008年10月1日
面積(km2 人口(人) 人口密度(人/km2
桶川地区 6.66 50388 7566
加納地区 8.28 17439 2106
川田谷地区 10.32 7118 690

桶川地区の居住者人口が約5万人に対して、加納地区・川田谷地区の人口はそれぞれ1万7千人、7千人と少なく、桶川地区に人口が集中している。

行政

ファイル:Okegawa City Office.jpg
桶川市役所旧庁舎

市役所はほぼ北緯36度に位置する。

行政施設

市の施設
  • 子育て支援センター
  • 市役所東部連絡所(勤労青少年ホーム内)
  • 市役所駅西口連絡所(パトリア桶川店内)
  • 老人福祉センター
  • 農業センター
  • 男女共同参画コーナー(アソシエ)

県の施設

  • 埼玉県元荒川水循環センター
  • 県央地域療育センター

広域行政

一部事務組合
地方公営企業
協議会
  • 埼玉県央地域まちづくり協議会:鴻巣市、上尾市、桶川市、北本市、伊奈町で構成している。

他の自治体との提携

経済

小売業

ファイル:BENIBANA WALK OKEGAWA.jpg
ベニバナウォーク桶川

産業

金融機関

農業

地域

町域

テンプレート:桶川市の町・字 桶川市の町域は昭和の大合併前の町村ごとに地区が分けられている。昭和の大合併直後に編入された上尾町(旧大石村)大字井戸木は隣接する桶川地区に組み込まれている。

桶川地区
桶川市の中央部にあたり、昭和の大合併前の桶川町と昭和の大合併後に編入された上尾町(旧大石村)大字井戸木に相当する。地区西部の上日出谷・下日出谷以外の地域は地番整理により新たに付けられた町名で、従前の桶川・町谷・井戸木は全域が地番整理の対象となり新町名に採用されなかったため、住所地名として存続していない。町谷は隣接する上尾市大字上の小字、井戸木は上尾市の町名にその名をとどめている。
  • 北(1・2丁目)
  • 末広(1 - 3丁目)
  • 東(1・2丁目)
  • 神明(1・2丁目)
  • 南(1・2丁目)
  • 寿(1・2丁目)
  • 西(1・2丁目)
  • 泉(1・2丁目)
  • 下日出谷
  • 上日出谷
  • 下日出谷西(1 - 3丁目)
加納地区
桶川市東部にあたり、旧加納村に相当する。地区内の赤堀は桶川東部工業団地を造成された際に、当該地域に対して新たに作られた町名であり、大企業中小企業の工場、その他事業所が密集している。一丁目と二丁目があるが工業団地のためだけの区画になっていて民家は存在せず、産業用地以外には公園コンビニエンスストアなどがあるのみ。赤堀と坂田東以外の地域は住居表示未実施区域であり、旧来からの地名が存続している。
  • 加納
  • 赤堀(1・2丁目)
  • 篠津
  • 五丁台(五町臺とも表記する)
  • 舎人新田
  • 倉田
  • 小針領家
  • 坂田
  • 坂田東(1 - 3丁目)
川田谷地区
桶川市西部にあたり、旧川田谷村に相当する。川田谷村は町村制施行から桶川町との合併まで他の自治体との合併を行っていないため、村内に大字が存在しなかった。桶川町との合併の際に全域を大字川田谷とし、現在に至る。全域が住居表示未実施区域である。
  • 川田谷

郵政

郵便番号は市内全域が「363-00xx」。

  • 桶川郵便局(若宮1丁目) - 桶川市全域の集配を担当、ゆうちょ銀行桶川店を併設
    • 桶川坂田郵便局(坂田)
    • 桶川西一郵便局(西1丁目)
    • 桶川神明郵便局(神明1丁目)
    • 桶川日出谷郵便局(上日出谷)
    • 川田谷郵便局(川田谷)

市街地

市街地は高崎線中山道国道17号に沿う形で形成されている。桶川駅の西口には三井精機工業の工場があったが、駅西口再開発により川島町に移転した。跡地はロータリーなどが整備され、パトリア桶川店の出店、パークタウン若宮、駅西口公園の建設が先立って行われた。その後ビュータワーおけがわ、桶川市民ホール、さいたま文学館が建設された。

住宅団地

  • 桶川けやき団地
  • 桶川坂田ウエスト住宅 (坂田字南)
  • 桶川けやき住宅 (上日出谷)
  • 桶川川田谷住宅 (川田谷)
  • 桶川倉田住宅 (倉田)

教育

幼稚園

  • 愛宕幼稚園
  • ときわ幼稚園
  • 認定こども園ひがし幼稚園
  • 桶川幼稚園
  • しろがね幼稚園
  • うさぎ幼稚園
  • かわたや幼稚園

保育所

公立
  • 桶川市鴨川保育所
  • 桶川市北保育所
  • 桶川市坂田保育所
  • 桶川市日出谷保育所
私立
  • 桶川たんぽぽ保育園
  • カオルキッズランド保育園
  • 桶幼どれみ保育園
  • 認定こども園ひがし保育園

小学校

中学校

高等学校

専修学校

施設

公園

  • 城山公園
  • 駅西口公園
  • 桶川市子ども公園わんぱく村

この他にあと19か所ある。

文化施設

ファイル:Hibikinomori.JPG
市民ホールとさいたま文学館が併設された建物。響の森が愛称。
  • 桶川市民ホール
  • 歴史民俗資料館
  • べに花ふるさと館
  • 児童館
  • 公民館
    • 桶川公民館・立花会館
    • 桶川東公民館
    • 加納公民館
    • 川田谷公民館
  • 高齢者いこいの家(中山道ふれあい館)
  • 桶川集会所(ユニティ)
  • 加納集会所(パルレ)

学習施設

  • 図書館
  • 歴史民俗資料館
  • べに花ふるさと館
  • 勤労青少年ホーム(さくらフレンド)

スポーツ施設

  • 城山公園(テニスコート、多目的広場、市民プール)
  • 桶川サン・アリーナ(総合体育館)
  • 舎人テニスコート
  • 総合運動場(野球場、ソフトボール場)
  • 下日出谷スポーツ広場(野球・サッカーなど)

清掃

  • 桶川市環境センター

上水道

  • 桶川北本水道企業団

警察

消防

電話

市外局番は市内全域「048」。市内局番が「6XX」「7XX」「8XX」の地域との通話は市内通話料金で利用可能(浦和MA)。収容局は桶川局、上尾局、埼玉加納局。「7xx」から始まる市内局番は桶川市と同じNTT東日本上尾営業所(旧電報電話局)管内に属する上尾市伊奈町のほか、蓮田市さいたま市岩槻区春日部市で使用されている。

交通

鉄道

また、高崎線北上尾駅が市の南部に、埼玉新都市交通伊奈線内宿駅が市の南東部に近接している。その他、上越新幹線大宮駅 - 熊谷駅間で当市を通過している。

道路

高速道路
一般国道
県道
市道
  • 2439路線ある。

具体的な見通しはないが第二産業道路が五丁台まで延長される計画がある。

バス

タクシー

タクシーの営業区域県南中央交通圏で、川口市さいたま市鴻巣市上尾市戸田市などと同じエリアとなっている。

ヘリコプター

  • 雄飛航空(本社がある。隣の川島町に自社ヘリポート所有。成田空港までヘリ・エクスプレスを運航)

名所・旧跡・観光スポット・祭事・催事

ファイル:Okegawa Safflower Field 1.JPG
べに花まつりのべに花畑
  • 中山道宿場館 - 観光案内をしている。

観光

  • 中山道桶川宿(詳細は当該項目を参照)
    • 桶川稲荷神社
    • 武村旅館(宿場の旅籠で現在もビジネス旅館として営業している)
  • 1994年平成6年)以来、桶川宿に発展をもたらした紅花をよみがえらせ、街づくりのシンボルとする「べに花の郷づくり事業」を展開している。
    • べに花まつり(6月下旬ごろ)
    • べに花ふるさと館(旧廿楽家住宅)
    • べに花摘み取り園(見頃6月下旬から7月上旬)
  • 明星院
  • 泉福寺 - 木造阿弥陀如来坐像は国の重要文化財
  • 氷川天満神社(かつて、上加納村と下加納村の合併のときに二つの村の加納天満宮と、氷川神社を合祀したことからこの名前になった)
  • 遺跡

祭事

  • 桶川祇園祭(7月15日から16日)
  • 桶川市民まつり(11月3日文化の日)‐この日は桶川町が市制施行した日(桶川になった日)であり、祇園祭と同じく中山道で行われるがこちらは中山道だけでなく周辺の施設でもイベントがあり、屋台のほかに市民が模擬店の出店をしたり、気球の試乗会や市民・市内の企業による催しが行われる。また同日には東日本実業団駅伝も行われる。

産物(特産、名産等)

  • 紅花を使った品々 - 上記のまちおこしによる(市内各地)
  • タマジョウ醤油 - 坂巻醤油店が製造する醤油のブランド。漫画に登場したり、テレビ番組で紹介されている。(川田谷)

べに花ふるさと館

加納の古い農家であった廿楽家の住宅であったが、皆家を離れ跡継ぎがいなくなり、残った建物(市役所に寄付した)を当時の景観を残しつつ市が改装した。

観光スポットとして地元産の原料を使った手打ちうどんが味わえる他、市民が主催する体験講座などが行われたり、フリーマーケット蚤の市などの催しが開かれたりする。「フリーマーケット」と「蚤の市」は表現の違いだが、ここでは市民が必要なくなったものを売るものを「フリーマーケット」、骨董品や古民具の掘り出し市を「ふるさと蚤の市」としている。また、べに花まつりのメイン会場にもなる。

その他

出身有名人

脚注

  1. 1.0 1.1 1.2 『角川日本地名大辞典 11 埼玉県』963-968頁。
  2. 2.0 2.1 2.2 2.3 2.4 『角川日本地名大辞典 11 埼玉県』1421頁。
  3. [1]
  4. 全国521駅「10年累計鉄道自殺数」ランキング”. 東洋経済新聞社(東洋経済ONLINE) (2016年6月22日). . 2017閲覧.

参考文献

  • 「角川日本地名大辞典」編纂委員会 『角川日本地名大辞典 11 埼玉県』 角川書店、1965年。ISBN 4040011104。

関連項目

外部リンク

行政
観光