「架構式構造」の版間の差分
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架構式構造(かこうしきこうぞう)とは柱と梁で床や屋根などを支える構造のこと。「楣(まぐさ)式構造」「柱・梁構造」とも。これに対して壁体で構造物を支えるものは「壁構造」「組積造」などという。
概要
古代からの建築工法として、建材としての木材が豊富な文化圏ではまず柱を地表に立て、次に柱と柱を建材でつなぎ(これを梁、桁という)それによって上部構造物を支える仕組みが発達した。一方建材に適した木材が乏しい地域では、日乾し煉瓦や土などで堅固な壁体をつくり、壁によって構造物の主体をなす工法が発達した。前者が架構式構造であり、後者が壁構造である。架構式構造では柱の上に楣(まぐさ)といわれる建材を渡して建造物の開口部とするが、壁構造では楣に用いる建材(石・煉瓦など)には大きさに限界があるため、一般家屋などでは余り大きな開口部を取ることが出来なかった。アーチの発明・利用が進んだのも開口部を広く取るための工夫といえる。また、壁構造であっても屋根は小屋組みでつくるなど、部分的に架構式工法が用いられた。
架構式構造の代表は、日本の木造住宅に見られる伝統的な木造軸組構法である。木造であっても2×4工法などのように壁体で床、屋根を支えるものもある。また、古代ギリシャ神殿などのようにかつては木造であったものが石材に置き換えられたものもあり、パルテノン神殿などは石造りでありながら柱と梁で切妻屋根を支える構造となっている。同じ神殿であってもジッグラトのようなオリエントの神殿は日乾し煉瓦を積み上げた組積造である。
近代以降普及を見た鉄筋コンクリート構造においても架構式(ラーメン構造・トラス構造)は広く利用されている。工法の主流は柱、梁、床スラブを同時にコンクリート成型する「一体型」である。一方で鉄筋コンクリートの壁構造は高層化が困難であることなどから架構式構造ほどは利用されていない。